書誌学者の一覧

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目録の作成に熱心なロシアの書誌学者

書誌学者(しょしがくしゃ)とは、書誌学専攻する研究者のこと。

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書誌を作成する専門家には、文献の物としての特性に焦点を合わせて分析・記述する専門家と、文献の知的内容に焦点を合わせて分析・記述する専門家がいるが、主に前者の専門家を書誌学者という[1]。書誌学の実体は、日本では既に江戸時代から確かに存在しており、江戸幕府や各大名に属する学者、在野の学者、文人の多くがそれを探求し、その成果を後世に残している[2]。もちろん、このような人物がいるのは日本のみならず、書物というものを作り出し、蒐集する人々が存在する国々には、必ずといってよいほどいる[2]

書誌学者の職分はどのような過程によって行われるのかについては、次の5つの段階によって成立するとされる。

  1. 蒐集
    例えば『源氏物語』の書誌学的研究を志すならば、できる限り多くの異本を集め、もし集め難いものは個人や公共の所蔵者に借覧し、必要な場合には全部または一部の複本を作成する[3]。書物の収集は図書館の任務であるため、書誌学者は図書館を大いに利用すればよいのであるが、最も進歩した図書館でさえ書誌学者を満足させるような目録を完成しているものは少ないので、司書にも書誌学者の資格が要求されることがある[3]。書物の収集は金力のみならず、熱心と愛情が必須条件となる[3]
  2. 列挙
    集められた書物は、整理して列挙しなければならない[3]。実物を列挙するに越したことはないが、実物がない場合は書物の特性を記録した備忘録のようなノートを代わりに使用する[3]
  3. 記述
    植物学者が採集してきた植物押花や押葉の標本を作る時に直ぐ植物名を書き入れておくように、書誌学者は列挙された書物について記述を行う[4]。列挙と記述は同時に行われるのを常とするが、もし列挙された書物の数が多い場合は、それぞれ分離して行った方が効果的である[4]。ある1つの題目に関係するあらゆる書物の所在と名称について知らせるのが主な目的であるならば、記述は目録みたいなものでも事足りるが、書誌学の発展には版式、折標、漉入標、装幀の特異点などについての詳細な記述がなければならない[4]
  4. 分析
    この段階において、書誌学者は初めて記述的立場から批判的立場へ飛揚する[5]。刊記なき刊本は推定刊行年代を与えられ、偽版は見破られ、乱れた版の年次は正され、本文が確立することで書物の系統が正されるなど、書物は本来の姿(著者の意図を最も誤り少なく伝達した姿)に変わる[5]
  5. 結論
    以上はいずれも特殊な題目を研究対象とした場合に、書誌学者が踏み越えなければならない段階であったが、それらを振り返ってみると、共通した幾つかの結論が残り、発見と発見を繋ぐ有機的な原理が導き出されるであろうし、あるいはまた1つの時代に共通する歴史や人文の姿が捉えられる[5]。このような一般的帰結をもって、書誌学は任務を果たすことになる[5]

ところが、このような歴史的背景にもかかわらず、書誌学は「一種の好事家の仕事」か「学術くさい趣味」という程度しか見られていない[6]。書誌学は経験の裏打ちを必要とする学問であるだけに、一人前になるには時間費用がかかる[7]。とりわけ原初テクストとなる書籍の復元という作業は、極めて高度の見識と、論理的で着実な作業が求められる[8]。書誌学が学問としての効用を発揮するためには、研究者が将来に向けて世代を超えて、諸本の蒐集調査、書目の編纂、比較校勘の事業などを、地道に継続して行わなければならない[9][10]。現存する書籍を熟知すれば、その学識が手掛かりとなって、いまだ世に姿を現さない所在不明の文献の大凡の見当が浮かび上がるし、古典から現代に及ぶ作品ないし文書の読解に、拠り所となる資料を提供することもある[11]。しかし、書誌学のみを専門とする研究者は、数えられる程度しかおらず、ほとんどの場合、書誌学を必要とする度合の高い文学言語学歴史学図書館学博物館学などの研究者が兼学しているのが現状である[6]

一覧

日本

諸外国

特にイギリスドイツフランスオランダなどのヨーロッパ諸国では、多くの書誌学者が研究活動を続けている[2]。またアメリカやドイツでは書誌学が図書館学の一分野とされているが、逆にヨーロッパ諸国では図書館学が書誌学の一分野とされている[6]。アメリカやドイツでは書誌学を読書による教養の有力な指導者たらしめようとするが、イギリス等では書誌学を1つの批判的科学たらしめようとする[12]

脚注

参考文献

関連項目

外部リンク

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