石工の仕事場
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| イタリア語: Cortile dello scalpellino 英語: The Stonemason's Yard | |
| 作者 | カナレット |
|---|---|
| 製作年 | 1725年ごろ |
| 種類 | キャンバス上に油彩 |
| 寸法 | 123.8 cm × 162.9 cm (48.7 in × 64.1 in) |
| 所蔵 | ナショナル・ギャラリー、ロンドン |
『石工の仕事場』(いしくのしごとば、伊: Cortile dello scalpellino、英: The Stonemason's Yard)は、18世紀イタリアの画家カナレットが画業初期[1][2]の1725年ごろ、キャンバス上に油彩で制作した風景画である。作品は1823年に準男爵ジョージ・ボーモントから寄贈され、1828年以来[3]、ロンドン・ナショナル・ギャラリーに所蔵されている[1][2][3]。
作品
カナル・グランデを描いた本作は、観光客にはおそらく人気がなかったであろう。彼らが好んだのは、後にカナレットが知られることになるサン・マルコ湾の眺めなど、有名なヴェネツィアの広場や記念碑を描いた「絵葉書」的な眺望だったからである[3]。本作の初期の来歴については知られていないが、地元のヴェネツィアの顧客の注文で描かれた可能性がある[1][2][3]。
絵画は、まるで裏窓からの眺めのようなヴェネツィアの身近な景色を表している[1][2]。描かれている場所のサン・ヴィダル広場 (Campo San Vidal) は、実際には石工の仕事場ではなかった。隣接するサン・ヴィダル教会が改修中であったため[1][2][3]、一時的な作業場になっていたようである。ヴェネツィアの建物に一般的に用いられたイストリア産の石灰岩が運河から運ばれたにちがいない[3]。
周囲では、日常生活が送られている[3]。左側では、母親が仰向けに倒れてしまった子供をなだめにやってきたところである。彼女の娘と左端の建物の窓から寝具を干している隣人がその光景を眺めている[1][2][3]。右端の家のバルコニーでは女性が糸紡ぎをして、下の光景を見ている。木の小屋の横では、別の女性が井戸 (今日でも現存している) から水を汲み上げている。陽光が石工の道具や右側のバルコニーの上に危うげに載っている植物の鉢などの細部を照らしだし、濃い影を投げかけている。画面の対角線は、空間の奥行きと交替する建築物を明示する[3]。
カナル・グランデの河岸ではゴンドラの漕ぎ手がこの日の最初の乗客を待っている一方、舟が穏やかな緑色の水面を渡っている。対岸では司祭が扉口から出てきており、女性たちが洗濯物を干している[3]。背後にはサンタ・マリア・デッラ・カリタ教会 (Santa Maria della Carità) の北側と鐘楼 (1744年に倒壊した[2][3]) が見え[1][2][3]、その影の右側にはカリタ同心会 (Scuola della Carità) の建物の正面が見える。教会と同心会の建物は今日、アカデミア美術館となっている[1][2]。多くの屋根と煙突の中には、サン・トロヴァーゾ教会の白い鐘楼が見える。上空には灰色の雲が現われている[3]。