カンポ・ディ・リアルト
From Wikipedia, the free encyclopedia
| ドイツ語: Der Campo di Rialto 英語: The Campo di Rialto | |
| 作者 | カナレット |
|---|---|
| 製作年 | 1758-1762年 |
| 種類 | キャンバス上に油彩 |
| 寸法 | 119.3 cm × 186.6 cm (47.0 in × 73.5 in) |
| 所蔵 | ベルリン、絵画館 |
『カンポ・ディ・リアルト』(独: Der Campo di Rialto、英: The Campo di Rialto)は、18世紀イタリアの画家カナレットがキャンバス上に油彩で制作した風景画である。彼が1746-1755年まで滞在したイギリスから帰国した後の1758-1762年に描かれた。ベルリン出身の商人シギスムント・シュトライト (Sigismund Streit, 1687–1775年) の依頼で描かれた[1][2]。作品は1964年以来[1]、ベルリン絵画館に所蔵されている[1][2][3]。
作品
1709年にヴェネツィアにやってきたシュトライトは、1715年に自身のビジネスを起業した[1]。本作は、対作品の『南東にリアルト橋を望むカナル・グランデ』[6]および夜景図の『サンタ・マルタ教会での聖マルタの夜間祈祷祭』、『サン・ピエトロ教会での聖ペテロの夜間祈祷祭』とともにシュトライトがカナレットに委嘱した4点の絵画 (すべてベルリン絵画館蔵) のうちの1点である[1][2]。
- 『サンタ・マルタ教会での聖マルタの夜間祈祷祭』
- 『サン・ピエトロ教会での聖ペテロの夜間祈禱祭』

本作に描かれているリアルト広場は当時のヴェネツィアのビジネスと金融の中心地で[1][3]、シュトライトの住居があったカ・フォスカリとはカナル・グランデで隔てられていたとはいえ、近い距離にあった[1]。画面左側には金細工職人が集まっていたルーガ・デッリ・オレフィチ (Ruga degli Orefici) 通り、サン・ジョヴァンニ・デッリ・エレモシナーリオ教会 (San Giovanni degli Elemosinario) の鐘楼が背後に聳えるディエチ・サーヴィ宮殿 (Palazzo dei Dieci Savi) が見え、中央と右側にはファッブリーケ・ヴェッキエ・ディ・リアルト (Fabbriche Vecchie di Rialto) の建物が描かれている[1][2]。
この眺めは、サン・ジャコモ・ディ・リアルト聖堂から見られたものである[3]。依頼主のシュトライトが望んだもので、彼はヴェネツィア共和国の銀行本部となっていた「ジーロ銀行 (Banco di Giro)」が置かれていたファッブリーケ・ヴェッキエのポルチコ (柱列のある空間) をカナレットに描いてほしかったのである[1]。銀行員たちが机に座っており、奥では公証人たちがカウンターに座っている。保険の代理人も近くに事務所を構えていた。商人たちが会話をしながら広場を歩いているが、シュトライトは、特に赤い帽子を被っているユダヤ人と長い衣服と尖った帽子を身に着けているアルメニア人について言及している。左側の通りの前には、肉、野菜、陶器などを売っている屋台が見える。前景と右側のポルチコには、日常家庭用品、家具、絵画などの品物が売られている[1]。
広角レンズを用いたような遠近法が描かれている広場を実際よりも大きく見せている。今日でも見られる、迂曲する線のある舗装は1758年になされたものと思われ、それにより本作がそれ以降の年度に制作されたことわかる。作品は、空間の堂々とした記念碑的性格、冷たく乾いた明るい大気、緻密に再現された建築物、茶色と赤色の色調、風俗画的な細部に対する嗜好といったカナレットの晩年様式を典型的に示している[1]。