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NHK ONE (テレビ配信)

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NHKプラス(エヌエイチケイプラス、NHK+、NHK Plus)は、日本放送協会(NHK)の地上波テレビ放送の常時同時配信・見逃し番組配信サービスの公称・愛称である。

開局日2020年4月1日
映像方式1080p(HD画質)
国日本の旗 日本
言語日本語
概要 開局日, 映像方式 ...
NHKプラス
開局日2020年4月1日
映像方式1080p(HD画質)
国日本の旗 日本
言語日本語
ストリーミング
NHK Ghttps://www.web.nhk/tv/g1
NHK G SUBhttps://www.web.nhk/tv/g2
NHK Ehttps://www.web.nhk/tv/e1
NHK E SUBhttps://www.web.nhk/tv/e3
閉じる
概要 URL, 言語 ...
NHKプラス
URL

https://plus.nhk.jp/ (旧サービス)

https://www.web.nhk/
言語 日本語
タイプ ライブストリーミング
インターネットサイマル配信
運営者 日本放送協会(NHK)
設立者 日本放送協会(NHK)
収益 NHK地上放送契約受信料
営利性 あり
登録 見逃し番組配信サービス利用時には必要
開始 2020年3月1日(試験配信開始)
2020年4月1日(本配信開始)
現在の状態 運営継続中
ライセンス
日本放送協会
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概要

NHKが放送法に基づき、インターネットにおいて地上波テレビ放送(総合・Eテレ、サブチャンネルを含む)の同時・見逃し配信をwebページとアプリケーションにおいて行うサービスである[1][2]。

番組の同時配信は24時間[注 1][注 2][1][4]で、時刻表示・速報字幕を含むNHK放送センター(南関東地区[注 3])の放送画面を配信する。見逃し番組配信は放送後数分から数十分で原則時刻表示・速報字幕のない状態でアップロードされ[注 4]、番組終了時刻から7日間いつでも視聴できる[注 5][注 6][1][2]。

NHKプラスは当初は難視聴地域[注 7]などの放送を補完するサービスとして実施したため、受信契約者および生計と住所を同一にする者は利用申し込みと認証の手続きを行えば、追加の負担なく最大5画面(ストリーム)まで利用できる[注 8][1][2]。初期においては事業所契約は常時同時配信・見逃し番組配信を利用できなかった[1]。

対象地域は日本国内のみである[3]。IPアドレス判定で日本国内ではないと判断された場合は利用不可となる[注 9]。

2020年3月1日に試験配信が開始され[注 1]、同時配信の実施は一日のうち午前7時から翌日午前0時までの17時間であった。4月1日に本配信が開始し[1][7][8]、開始時刻が1時間早まり配信時間が午前6時からの18時間程度となり、24時間実施となった。

2025年10月1日よりNHKのインターネットにおけるコンテンツ配信が放送法に定める必須業務となり、ニュース・気象情報や番組情報などを含むサービス「NHK ONE」(https://www.web.nhk/)を開始した。「NHKプラス」はNHK ONEにおけるwebと新アプリでの配信サービスの名称となり、視聴にはwebページまたは新たなアプリの取得が必要となった。NHK ONE開始1年を経過し旧アプリからの移行期間が終了する2026年10月1日より、サービス名とアプリ名の違いが分かりにくいとの声を受け、番組配信アプリ「NHKプラス」の名称を「NHK ONE」に変更し、アプリアイコンを一新すると発表した[注 10][9]。

開始まで

2010年11月に当時のNHK会長である福地茂雄がテレビ番組のインターネット同時配信に乗り出す方針を表明し、総務省に対して放送法の改正を求めていくことを明らかにした[10][11]。しかし、配信サーバーなどの整備に大幅な投資が必要な上、著作権や肖像権の処理をどうするのか、NHKの受信料制度をテレビ受像機を保有していない世帯にも適用するのかといった問題が当時の日本民間放送連盟(民放連)会長でテレビ朝日顧問の広瀬道貞やテレビ東京社長の島田昌幸を始めとする民放各局や識者などから挙がり、難航していた[10][12]。

その後2014年の改正放送法施行以降、災害発生や国政選挙の重大ニュースやオリンピック・パラリンピック、FIFAワールドカップといった世界的なスポーツ中継に限り、NHKの公式サイトやスマートフォン向けアプリでの「放送同時提供」を開始した[注 11][注 12][13][14][15][16][17]。

また、2015年11月から総務省において、「放送を巡る諸課題に関する検討会」が開催され、主にNHKテレビ放送の同時配信を中心に議論が進められた。しかし、前述の問題などもあり、本格的な同時配信サービスの開始は4年近くの時間を要することになった[18]。

2019年6月5日の第198回国会・参議院本会議にて可決・成立した改正放送法を受け[19]、当初は同年12月31日に行われる『第70回NHK紅白歌合戦』にて試験配信を行い、同年度内に本格サービスを行う予定であった。しかし総務省がNHKの肥大化を懸念し、インターネット同時配信サービス実施計画などの見直しを同年11月に要請し、同時に認可についても2020年1月14日まで先延ばしとなったことから、サービス実施が一旦延期となり、後述の日時での開始となった[20][21][22]。

サービス概要

開始時期

2020年4月1日からである[1]。試行的に同年3月1日から先行して、試験配信を実施した[1]。

同時配信

24時間の同時配信と放送後7日間の見逃し配信を行う[注 13][23][24][25]。

同時配信についてはサービス開始より2021年3月31日までは6時から翌日0時ごろまで1日18時間程度[注 1][注 2][1]、2021年度は5時から翌日0時ごろまでの1日19時間程度の提供であった[注 14][4][27][28]。2020年10月頃から2022年3月まで週末や年末年始を中心に総合の配信終了時刻を翌日未明1 - 2時台まで繰り下げることがあった[29]。

同時配信では地上波テレビ放送と比べて30秒以上の遅れが生じるため、webページやアプリでは緊急地震速報や特別警報を含むニュース速報を視聴画面に重なるよう文字で配信している。

配信対象はNHKテレビ地上2波(総合・Eテレ、サブチャンネル放送を含む[注 15])[注 16]である。南関東地方[注 3]を対象とした放送画面を全国向けに同時配信する[1]。

そのため地域選択を東京都以外にすると、同時配信されない地域別番組を放送している時間帯は南関東で放送中の同時配信番組に誘導されるほか、報道特別番組や選挙の開票速報、スポーツ中継などで道府県またはブロック地域単位の番組差し替えが生じた場合、本来該当時間に放送している全国向け番組について、インターネットや番組放送中の字幕で本サービスで視聴できる旨の告知を行う場合がある[31][32]。

同時/見逃し配信対象放送局

さらに見る 地域選択, NHK G (総合テレビ) ...
地域選択NHK G
(総合テレビ)
NHK E
(Eテレ)
備考
東京 JOAK-DTV
南関東広域放送[注 3]
JOAB-DTV
(全国放送)
2020年3月1日から試験配信、2020年4月1日から本配信開始。
閉じる

見逃し配信

見逃し番組配信では放送終了時刻から起算して7日間の番組を視聴することができる[注 17][注 18][1]。

南関東地方[注 3]で放送された番組をアップロードして配信するため、関東地方向け放送において全国向け番組が差し替えられた場合[注 19]、全国向け番組(いわゆる裏送り)については原則見逃し配信を行わない[34]。

同時配信と同様、webページやアプリで緊急地震速報や特別警報を含むニュース速報を視聴画面に重なるよう文字で配信する。かつては見逃し視聴中に自然災害発生[35]に伴う緊急ニュースが入った場合は自動的に総合の同時配信画面に切り替わっていた[36]。

見逃し番組は放送終了後に時刻表示[37]ならびにニュース速報や気象情報の速報字幕、L字型画面が乗らない元の状態の素材に、ウォーターマーク(総合・Eテレとも右上にNHKの文字)が乗った状態で配信する[注 20][38][39]。また、権利・人権上の問題や番組内容(字幕・音声)の誤りなどの理由からやむを得ず、該当番組の配信を一時的に停止または配信期間を早めに終了したり、誤りを修正した上で配信する場合がある[40][41][3][42][43]。番組の最中に緊急地震速報や特別警報などのニュースが入り途中打ち切りになった場合、その番組の見逃し配信は打ち切りになった部分までとなるか、速報字幕やニュースを含めた番組画面を配信する場合がある。その際は番組タイトル表示部[44]や配信番組の冒頭において画面上部に「午前(午後)○○時○○分過ぎに○○関連ニュースのため中断」などと表示する[45][46]。

主要ニュース番組の見逃し配信において見たいニュース項目を選んで視聴することができるチャプター機能を搭載している[47][36]。同時配信した番組に時刻表示や速報がある場合はそのまま配信する。

ほぼ全ての放送番組が本サービスで見逃し配信するが、エンディングで共通の「NHK ONE 見逃し配信中!」[48]の汎用テロップを表示するか、本編終盤またはエンディングで番組ホームページのQRコードとともにオリジナルデザインの案内表示を行う。

見逃し配信対象放送局

いずれの放送局も総合テレビのみ配信。

さらに見る 地域選択, NHK G (総合テレビ) ...
地域選択NHK G
(総合テレビ)
備考
札幌 JOIK-DTV
北海道域放送※1
2021年3月3日から配信開始。
函館 JOVK-DTV2023年6月5日から配信開始。
旭川 JOCG-DTV
帯広 JOOG-DTV
仙台 JOHK-DTV
宮城県域放送
2021年3月3日から配信開始。
秋田 JOUK-DTV
秋田県域放送
2023年6月5日から配信開始。
山形 JOJG-DTV
山形県域放送
盛岡 JOQG-DTV
岩手県域放送
福島 JOFP-DTV
福島県域放送
青森 JOTG-DTV
青森県域放送
長野 JONK-DTV
長野県域放送
2022年10月3日から配信開始。
新潟 JOQK-DTV
新潟県域放送
甲府 JOKG-DTV
山梨県域放送
前橋 JOTP-DTV
群馬県域放送
水戸 JOEP-DTV
茨城県域放送
宇都宮 JOBP-DTV
栃木県域放送
名古屋 JOCK-DTV
愛知県域放送
2021年3月3日から配信開始。
金沢 JOJK-DTV
石川県域放送
2023年5月29日から配信開始。
静岡 JOPK-DTV
静岡県域放送
福井 JOFG-DTV
福井県域放送
富山 JOIG-DTV
富山県域放送
津 JONP-DTV
三重県域放送
岐阜 JOOP-DTV
岐阜県域放送
大阪 JOBK-DTV
大阪府域放送
2021年3月3日から配信開始。
京都 JOOK-DTV
京都府域放送
2022年10月3日から配信開始。
神戸 JOPP-DTV
兵庫県域放送
和歌山 JORP-DTV
和歌山県域放送
奈良 JOUP-DTV
奈良県域放送
大津 JOQP-DTV
滋賀県域放送
広島 JOFK-DTV
広島県域放送
2021年3月3日から配信開始。
岡山 JOKK-DTV
岡山県域放送
2023年5月22日から配信開始。
松江 JOTK-DTV
島根県域放送
鳥取 JOLG-DTV
鳥取県域放送
山口 JOUG-DTV
山口県域放送
松山 JOZK-DTV
愛媛県域放送
2021年3月3日から配信開始。
高知 JORK-DTV
高知県域放送
2023年5月22日から配信開始。
徳島 JOXK-DTV
徳島県域放送
高松 JOHP-DTV
香川県域放送
福岡 JOLK-DTV
福岡県域放送※2
2021年3月3日から配信開始。
北九州 JOSK-DTV2023年5月15日から配信開始。
熊本 JOGK-DTV
熊本県域放送
2023年5月15日から配信開始。
長崎 JOAG-DTV
長崎県域放送
鹿児島 JOHG-DTV
鹿児島県域放送
宮崎 JOMG-DTV
宮崎県域放送
大分 JOIP-DTV
大分県域放送
佐賀 JOSP-DTV
佐賀県域放送
沖縄 JOAP-DTV
沖縄県域放送
閉じる

※1:北海道域放送は北海道向けだが、一部の時間帯で道内各局(函館・旭川・帯広・釧路・北見・室蘭)が差し替えて独自に夕方ニュースや金曜日夜のローカル番組などを放送する時間帯があり、こちらは配信対象外だった。

※2:福岡県域放送は福岡県向けだが、一部の時間帯で北九州放送局が差し替えて独自に夕方および845ニュースや金曜日夜のローカル番組などを放送する時間帯があり、こちらは配信対象外だった。

他の放送波配信

サービス開始時点では南関東地方[注 3]の地上2波を対象とした放送を全国に配信する。そのため、関東地方もしくは関東甲信越地方向けの地域放送番組やスポーツ中継(全国高等学校野球選手権地方大会)、関東地方向けの速報テロップ(地震情報・津波情報・気象警報・交通情報)なども同時配信されている[1]。

他地域のNHK放送局並びにBS・BSプレミアム4K・BS8Kといった衛星放送のサイマル配信は「NHKインターネット活用業務実施基準」などを改正する必要があることから未定であるが[49]、一部の地域情報番組や衛星放送にて放送した番組は再放送枠[注 21]にて全国放送または関東地方にて放送された番組に限り、衛星放送や地域別の番組(首都圏以外の番組)の一部も同時・見逃し配信番組の対象になるため、本サービスにて配信されている[3]。また、地域放送番組については、2021年3月から「ご当地プラス」においての配信が始まっている[51]。

ラジオ(ラジオ第1・ラジオ第2・FM)についてはNHKネットラジオ らじる★らじる並びにradiko[注 22]、国際放送(NHKワールド JAPAN)については公式サイト並びに専用アプリケーションによる同時配信が行われている。なお、2024年5月17日にラジオおよび国際放送のネット配信の必須業務化を盛り込んだ改正放送法が第213回国会において可決・成立し、同月24日に公布された[52][53]。

ご当地プラス

2020年9月に行われた視聴者との意見交換イベントにおいて、2021年度からは各地の地域放送局にて放送しているローカル番組についても見逃し配信にて視聴できるように調整が進められていることをNHK副会長・放送総局長の正籬聡が明らかにした[54]。その後、同月にNHKが発表した「NHKインターネット活用業務実施基準」の改定案や2021年2月10日に発表された「国内放送番組 編成計画」などにおいて、2020年度内から段階的に地域番組の見逃し番組配信を行い、2021年度以降に配信を強化する意向を明らかにし、同年3月3日に「ご当地プラス」と称して、各地域にて放送された番組の見逃し配信を開始した[4][27][51][55][56]。

サービス開始時点では主に金曜19時30分から放送される各拠点放送局[注 23]制作の地域情報番組[注 24]を中心に配信していたが、それ以外の地域番組やローカルニュース番組についても今後段階的に見逃し配信をおこなっていくことを検討していることを明らかにしていた[4][28]。

その後、拠点局以外の地方局が放送した地域番組についても徐々に配信されるようになったほか、ローカルニュース番組の見逃し配信も開始された。まず、2021年5月24日に近畿地方向け(一部時間帯は大阪府内でのみ放送)の夕方のローカルニュース番組『ほっと関西』(大阪放送局制作、2022年3月25日までは『ニュースほっと関西』のタイトルで放送)[57]の見逃し配信が開始された[注 25]のを皮切りに、同年10月18日から東海地方向け(一部時間帯は愛知県内でのみ放送)の夕方のローカルニュース番組『まるっと!』(名古屋放送局制作)[58]、同年11月1日から福岡県向け(一部時間帯は福岡県の福岡都市圏と筑後地方でのみ放送[注 26])の夕方のローカルニュース番組『ロクいち!福岡』(福岡放送局制作)[59]の見逃し配信もそれぞれ開始された。また、2022年4月4日から北海道地方向けの『ほっとニュース北海道』(札幌放送局制作)[注 27]、宮城県向けの『てれまさ』(仙台放送局制作・2023年3月24日までは『てれまさむね』のタイトルで放送)、広島県向けの『お好みワイドひろしま』(広島放送局制作)、愛媛県向けの『ひめポン!』(松山放送局制作)の4番組も当サービスでの見逃し配信を開始した[25]。なお、関東地方[注 28]を含む拠点局以外の夕方のローカルニュース番組も配信設備の整備を順次進めていくとしており[23][25][61][62]、同年10月3日からは関東甲信越と関西地域の地域放送局で制作された全11番組[注 29]の配信を開始した[63]。それ以外の地域放送局で制作された夕方ローカルニュース番組についても、2023年5月15日から九州・沖縄エリアの8番組、同年5月22日から中国・四国エリアの7番組、同年5月29日から東海・北陸エリアの6番組、同年6月5日から東北・北海道エリアの8番組と順次配信を開始した[64][65]。

その他、平日昼前や土曜朝の地域情報番組についても、2023年4月から関東甲信越地方以外の一部地域で放送されている番組の見逃し配信が開始された[注 30]。ただ、現在も各地方局の平日朝7時台のローカルニュース枠に関しては首都圏エリアの番組[注 31]を除き配信されていないほか、国政選挙や統一地方選挙の開票速報番組のローカル枠も関東地方のもの以外は配信されない。

2025年10月、NHK ONEの開始に伴い、ご当地プラスの機能が強化され、地方局で制作されたローカル番組の配信対象が拡充した[66]。それに先立ち、各地方局で制作された『ニュース845』[注 32]については同年9月16日から[67]、『ニュース645』[注 33]については同月20日から見逃し配信がそれぞれ開始された。

なお、地域番組の見逃し配信については放送センターや大阪放送局に配備されている設備から行うが、放送直後に配信を開始できない場合もあるため、ご当地プラス対象番組の見逃し配信については配信期間を14日以内に延長する[4][27][56](ローカルニュース番組については全国放送番組や関東ローカル・関東甲信越ブロックネット番組と同様7日間となっている)。

BS放送の同時・見逃し配信構想

2024年4月を目処にBS放送波のインターネット同時配信や見逃し配信についても、当時のNHK会長である前田晃伸の下で2022年7月頃から秘密裏に進められていた[68][69][70]。

これは2023年12月にBS放送波の再編[注 34]が行われ、1波削減することから、衛星契約受信料の支払率低下を回避する目的に加え、Netflixなどといった定額制動画配信サービスに対抗する意図があり、BS各チャンネル(BS・BSプレミアム4K・BS8K)で放送されている全ての番組の同時・見逃し配信が計画されていた。また、衛星放送契約者を対象として、4K放送の受信設備が無くても4K番組が配信経由で視聴出来ることを予定していた。なお、放送法などの改正が2025年度以降にずれ込んだ場合の代替案として、現行制度でも可能である「周知広報配信」の名目でBS4Kで放送されている番組の一部を2023年10月から毎週数本配信する案も浮上していた[69][70][71]。

しかし、2023年1月にNHK会長が稲葉延雄に交代したことに加え、この時点ではまだインターネット活用業務実施基準などを改正していないにもかかわらず、同年度のNHK予算にBS放送波のインターネット同時配信関連費用を計上し、国会にて承認していたことが後日判明したため、この計画は白紙になった[68][69][72]。

また、BS放送ではメジャーリーグなどといったスポーツ中継を編成する機会も多く、仮にこれらの中継もインターネット配信の対象番組とした場合、インターネット配信のための権利処理が発生すると同時に放映元に高額の配信料に支出しなければならないという別の問題も生じるため、NHKとしてはBSのインターネット配信に消極的であると2023年10月に報じられた[73]。

その後、2023年11月に行われた総務省の有識者会議において、プロスポーツや海外から放映権を購入した番組をインターネット配信するための権利費用が高額であることなどを理由として、BS放送の同時配信を一旦見送ることをNHK理事の根本拓也が正式に表明した[74][75]。

なお、周知広報配信の目的でBSで放送されている一部の番組を「BSおすすめ配信」として、期間限定で配信している場合がある[71][76]。

ふたかぶせ

番組単位[注 35]は2020年9月現在、著作権法上ではテレビ放送とネット同時配信が同じ扱いになっていない、または放送に付随したサービスとなっていないため、番組で使用する写真や映像、楽曲などをテレビ放送とは別に権利者の許可を取る必要があり、権利者の許諾を得られない場合は該当部分が見られないようにする「ふたかぶせ」が行われる[78]。

例えば、ニュース番組[注 36]では、映像単位でふたかぶせを行う[1](主に、スポーツニュースや国際ニュースの外部映像・権利映像でこうしたケースが発生している[8])。また、ニュース以外でも権利処理が難しい映像が流れた際、映像単位でのふたかぶせが行われる場合がある[注 37]。

同時ネット配信・見逃し配信対象番組でも、権利処理が出来ないコンテンツが多い場合は急遽、番組を配信休止扱いのふたかぶせになる[注 38]。

一部の国際スポーツ中継、Jリーグ中継[注 39]などの国内スポーツ中継、『みんなのうた』[注 40]などの音楽番組の一部は同時ネット配信は行われても見逃し配信の対象外もしくは双方がふたかぶせ扱いで配信されない。かつては2024年シーズンまでにおける『NHKプロ野球』[注 41]、2022年カタール大会までのFIFAワールドカップ[注 42][注 43][注 44]、2025年までの高校野球甲子園大会の中継[注 45]も同様だったが、順次同時及び見逃し配信が行われるようになった[87][88][89]。

毎月1回の緊急警報放送の試験信号放送は、放送同時配信は行われるが、見逃し配信の対象外である。

なお、権利関係で配信出来ない番組を放送中は、軽快なBGMにどーもくんなどが登場するフィラーアニメーションと「現在放送中の番組は配信しておりません」のテロップとともに女声によるアナウンスが流れる[注 46]ほか[90]、ニュースなどで配信できない権利映像が流れる場合には、オレンジ色の静止画風の映像(画面中央に「この映像は配信しておりません」という文字が表示される)を流す[注 47][注 48][77]。また、放送同時配信の対象時間以外の時間帯には、ヒツジのフィラーアニメーションに「この時間は同時配信をおやすみしています」の表示を流す。

配信ビットレート

PC・スマホ・タブレット向けは最大1.5Mbpsである[注 49]。テレビ一体型端末向けは最大6Mbpsである[注 50][25][76]。これは参考値であり、通信回線の状況やサーバアクセス集中で変化がある[1]。

2025年10月からはスマートフォン・タブレット向けのアプリケーションについても解像度が向上し、テレビ一体型端末と同様にHD画質相当の動画が配信されるようになる予定である[91]。

屋外での利用も考慮され、スマートフォン向けアプリ、またブラウザ版ともに4段階の画質設定が存在する。スマートフォンブラウザではアプリへの転送が行われ、インストールしていない場合はアプリをダウンロードするように表示される。

音声・字幕

音声は2chであり[注 51]、字幕切り替えが可能である[1](ARIB規格字幕、ルビ文字、外字サポート)。なお、スマートフォン向け専用ソフトウェアでのバックグラウンド再生は出来ない[3]。また、2021年7月以降、見逃し番組配信では再生速度調整機能を搭載するようになった[注 52][92]ほか、スマートフォン・タブレット端末向けアプリではピクチャインピクチャ機能も搭載された[注 53]。

リアルタイム字幕放送は2023年12月まで同システムの仕様上、字幕が音声よりも遅れて表示されていたが、生字幕同期システムの開発並びに稼働開始により、2024年1月から一部のニュース番組において、音声とほぼ同じタイミングで字幕が表示されるようになった[94][95]。

サービス提供対象地域・対象機器

日本国内のPC・モバイル機器・テレビ一体型端末が対象となる。

PC

Webブラウザのうち、Internet Explorerについては開発元のマイクロソフトからMicrosoft Edgeなどの別製品を使用するよう推奨している事情を踏まえて、当サービスの対象外となっている[1][3]。また、2022年5月23日からはMicrosoft EdgeとGoogle Chrome、Safariの最新版に限定され、Firefoxなどの前記推奨ブラウザ以外での利用は不可能となる予定が前もって公表された[96][97]。実際には2022年6月中のある時点でシステム改修が行われた模様であり、2023年3月23日現在、Firefoxでの視聴はエラーメッセージが表示され視聴不可である[98]。

モバイル機器

AndroidとiOSのスマートフォン・タブレット並びにAmazon Fireタブレット[注 54]が対象となる[1][3]。

テレビ一体型端末

2022年4月1日からAndroid TV[注 55]やFire OS[注 56]を搭載しているテレビ受信機と外付けデバイス向けに開始した[23][25][61][100][101]。また、同年4月から6月は動作検証を目的とした「試行期間」として、ID登録や受信契約関係なく同サービスが利用できるようになっていた[25][102]。その後、同年7月1日からログインが必要な正式版アプリがリリースされた[103]。なお、テレビ一体型端末では見逃し配信サービスのみを提供する[62]。

認証

NHKオンラインの専用ウェブページまたは公式アプリから利用申込みをし、申込み後すぐにサービスが提供される[注 8][注 57][36]。その際にNHK受信料契約と照合されるため、受信契約が確認できない場合はアカウントが削除され、同時配信画面に契約確認をお願いするメッセージが挿入される他[注 58]、見逃し番組配信サービスの利用が出来ない[1][36]。なお、2022年度から一部番組に限り、本サービスの申し込みをしなくても視聴可能となっている[23][62]。

2020年時点のテロップ[3]

NHKプラスでは、放送番組の同時配信と
見逃し番組配信をご覧いただけます。
利用登録は受信契約者本人に限ります。
同一生計の方もご利用いただけます。
登録の際、受信契約の状況を確認
させていただきます。

2022年6月27日からは、PCでのテロップが変更され、翌7月上旬にスマホ向けも変更された。

NHKプラスでは、放送中の番組と
見逃し番組をご覧いただけます。
Webサイトから登録手続きをすると、
このメッセージは表示されなくなります。
登録完了には、受信契約状況の確認が
必要になります。

サービス開始から2022年2月13日申し込み分までは契約住所に届くハガキに記載されている確認コードを専用ウェブページに入力する必要があった[1][36][106]。そのため、登録作業が複雑であることからIDの登録ページを訪れたうちの7割が登録前に手続きを断念してしまうことが指摘されていた。これらを受けて、2022年度からメールアドレスなど、一部の連絡先を入力すれば、同時配信サービスは本登録に近い状態で、見逃し配信サービスについてもメッセージ付きではあるが利用することが出来る「仮登録」を2022年度夏頃を目処に開始することを2021年8月に明らかにし[25][61][100]、2022年7月14日から仮登録の受付を開始した[107]。

反響および問題点

申込数

2020年3月1日の試験サービス開始時に利用申し込みが殺到したため、申し込みサイトを一時的に停止するトラブルがあったが、3月5日に10万人超の申し込みがあったことを発表した[108]。3月18日には20万件以上の申し込みがあり、既にサーバーの増設も行ったことを明らかにした[109]。

NHK会長の前田晃伸は2020年4月2日の定例会見で1ヵ月の試行期間内に速報値で約33万件の利用登録申し込みがあったことを明らかにした[110]。同年7月末時点では約84万件となっている[111]。同年9月26日に累計で100万件を突破したと発表した[112]。2021年2月時点で122万件になっていることを明らかにしている[28]。

2021年に行われた東京オリンピックでは開会式が行われた週とその翌週において、本サービスを経由してNHKの番組を視聴した利用者が4月から6月の平均に比べて、3倍近い増加となった。また、本サービスの利用申請が8月だけで前々月(6月)より30万件増の約218万件であったことが大会終了後にそれぞれ発表された[113][114]。

2024年6月末時点で、ID登録数は535.2万件、視聴ユニークブラウザ数[注 59]は222.1万件となっている[116]。

民放における同時配信サービス

民間放送では、2015年から独立放送局(独立局)の東京メトロポリタンテレビジョン(TOKYO MX)がリクルートホールディングスと共同で動画配信サービス「エムキャス」を立ち上げ、同局で放送している一部番組をインターネットでも同時配信するサービスを開始した[117]。また、在京民放キー局5社も共同の動画配信サービス「TVer」を同年に立ち上げ、系列局(地方局)および一部の独立局やNHK制作を含む番組の見逃し配信を実施している。しかし、在京民放キー局各社は同時配信について、採算上の問題や系列局への配慮から慎重な立場を取っていた[118]。

その後、民放でも本サービスに追随する形で、放送同時配信の開始に向けて調整を進めていることが2020年2月に報じられた[118][11]。それに先駆けて、同年1月に在京民放5社が夕方に放送している番組[注 60]のネット同時配信に関する技術実証をTVerにて行った[111][119][120]。

日本テレビは2020年10月3日19時から12月30日21時まで、「日テレ系ライブ配信」(現・日テレ系リアルタイム配信)のサービス名でTVerにおいて、トライアル配信を行い[121][122]、2021年10月2日19時から同サービスの正式配信を開始した[123][124]。また、日本テレビ以外の在京民放キー局各社でも2022年4月に同様の同時配信サービスを開始することが明らかになっている[125]。また、在阪テレビ局である毎日放送でも開始時期は未定であるが、同時配信サービスの準備を行っていることを明らかにしている[126]。

なお、毎日放送以外の準キー局を始めとする系列局並びにTOKYO MXを除く独立局は2022年2月時点で方針を明らかにしていない。

対応ブラウザが限定される問題

NHKプラスは日本放送協会が運営する配信サービスである。対応ブラウザを限定する運用方針については公共放送としての公平なサービス提供の観点から、国内外で批判の声が出ている[127][128]。たとえばFirefoxブラウザは2022年5月以前は非公式ながら対応可能であった[129]が、翌6月以降はシステムの改修によって利用できなくなった[127]。FirefoxはWindows OSでは主要なブラウザではないが、オープンソースであるLinux ディストリビューションにあっては事実上のデフォルトブラウザである。オープンソースで開発されている有力ブラウザを排除する運用については、問題を指摘する声がある[128]。

沿革

  • 2020年(令和2年)
    サービス開始から2025年9月まで使用されたロゴ
  • 2021年(令和3年)3月3日 - 地方放送局の配信サービス「ご当地プラス」(札幌・仙台・名古屋・大阪・広島・松山・福岡)での見逃し配信が開始[51][55]。
  • 2022年(令和4年)
    • 2月14日 - ハガキによる確認コードの入力を終了[106]。
    • 4月1日 - テレビ向けアプリのサービスをログイン不要な「動作検証」として開始[131]。
    • 6月27日 - PCでの同時配信画面のテロップを変更。
    • 7月1日 - テレビ向けの正式版アプリがリリースされ、ログインが必要となった[132]。
    • 7月14日 - 仮登録の受付を開始[133]。
  • 2023年(令和5年)
    • 6月5日 - 全国すべての18時台のローカルニュース番組を配信開始[134]。
    • 10月2日 - ログインしていない状態でも冒頭1分間を視聴できるトライアル視聴機能を追加[135]。
  • 2025年(令和7年)
    • 9月16日 - 全国すべての845枠のローカルニュース番組を配信開始[67]。
    • 9月20日 - 全国すべての土日の645枠のローカルニュース番組を配信開始。
    • 10月1日 - NHKプラスと同名の後継となるアプリを含むインターネットのワンストップサービス「NHK ONE」がスタート[136][137]。そのため、公式サイトは従来のものからhttps://www.web.nhk/に移行した。

その他

NHKオンデマンドとの兼ね合いについて

NHKでは既にインターネット向けのビデオ・オン・デマンドサービスとして、2008年から「NHKオンデマンド」(NOD)を運営している。両サービスについてはNHK ONE開始後の2026年6月の時点でも一本化したり連携する動きはない。これについてNHKのオンデマンド業務室や広報局は『読売新聞』の取材に対し、NODは放送の付帯サービスで提供していないため受信料とは別会計となっており、配信番組の制作や出演者などへの権利許諾、設備などの費用を放送とは別に処理する必要があるため、利用者負担として有料提供している。また、NODの会計には累積繰越欠損金が2020年中間決算時点で58億円が残っているため、赤字の解消も問題点として挙がっており、サービスの統合については一旦見送られている状態であると回答している[138]。

なおNODではNHKプラスの開始にあわせて見逃し配信と過去番組の料金プランを統合したり、報道番組など一部番組の見逃し配信を終了させ、NHKプラスに移行している[139]。2025年10月からはNHKプラスとNODのシームレスなサービスを目指し、番組ホームページでのリンクを増やすなどの対応を行っている。

NHK受信契約・受信料について

NHKプラスは放送法改正前はNHKの任意業務で視聴者サービスの位置付けであったが、2025年10月の法改正後は放送と同様にインターネット業務がNHKの必須業務となり、利用するには受信契約が必要となる。受信契約者であれば新たに追加費用を請求されることはない[注 61][3][7][140][141]。

サービス開始当初はテレビを持たない受信未契約者がインターネットのみで視聴するための受信契約は制度上存在せず、インターネット単独での契約はこの法改正とともに可能となった[注 62]。なお受信契約者と同一生計であっても、例えば単身赴任者や親元から離れて暮らす学生は独立して住居を維持しているため、別途受信契約が必要となる[142][注 63]。

2020年6月16日に行われたNTTドコモの株主総会で株主からNHK受信料に対して会社の見解を問われた際に、同社副社長の丸山誠治は「受信料の徴収は具体的な制度が制御されていないため、PCやスマートフォンを持っているだけで受信料の支払い義務が生じるかは現時点では不明」と回答している[143]。

2020年6月に行われた総務省の有識者会議では若年層のテレビ離れを踏まえて、テレビ受像機を持たずインターネット経由でNHKの番組を視聴している世帯に対して、受信料徴収を含めたNHK受信料の制度改正を検討していた[144][145]。

総務大臣の武田良太は2021年8月27日に行われた定例会見において、2022年春をめどにNHKと受信契約を結んでいない数千人を対象にNHK番組のインターネット配信を行う社会実験をするよう、NHKに要請する方針であることを明らかにした。テレビを保有していない世帯から受信料を徴収する可能性についてはこの時点では考えていないとしている[146][147]。またNHK会長の前田晃伸も2021年10月7日に行われた定例会見において同様の発表をしている[148][149]。

2024年5月17日に改正放送法が成立し、2025年10月の同改正法の施行後はインターネット業務がNHKの必須業務となった。受信未契約者がインターネットを利用し、パソコンやスマートフォンを使用してNHKの番組配信を視聴する場合は受信契約の締結並びに受信料の負担が発生することになる。2024年にNHKプラスでは地上波の番組を対象に同時・見逃し配信を行っていることを踏まえて、受信料は地上契約と同額[注 64]の徴収を想定していた。なおNHKはパソコンやスマートフォンを保有しているだけで受信契約ならびに受信料を求めることはない[150][151][141]。

NHK ONEの提供開始

改正放送法の施行を前にした2025年6月18日にNHKは新しいインターネットサービスの名称が「NHK ONE」に決定したことを発表し[136]、10月1日からサービスを開始してNHKプラスはwebページおよびアプリケーションでの配信となった。

2026年10月1日より番組配信アプリ「NHKプラス」の名称が「NHK ONE」へと変更・改称される予定である[9][152]。

脚注

関連項目

外部リンク

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