リナルドに見捨てられるアルミーダ
From Wikipedia, the free encyclopedia
| イタリア語: Armida abbandonata da Rinaldo 英語: Armida Abandoned by Rinaldo | |
| 作者 | ジョヴァンニ・バッティスタ・ティエポロ |
|---|---|
| 製作年 | 1742-1745年ごろ |
| 種類 | キャンバス上に油彩 |
| 寸法 | 186.7 cm × 259.4 cm (73.5 in × 102.1 in) |
| 所蔵 | シカゴ美術館、シカゴ |
『リナルドに見捨てられるアルミーダ』(リナルドにみすてられるアルミーダ、伊: Armida abbandonata da Rinaldo、英: Armida Abandoned by Rinaldo)は、18世紀イタリア・ロココ期の巨匠ジョヴァンニ・バッティスタ・ティエポロが1742-1745年ごろ、キャンバス上に油彩で制作した絵画である。1925年にジェームズ・ディアリング (James Deering) から遺贈されて以来、シカゴ美術館に所蔵されている[1]。
本作は、同じくシカゴ美術館蔵の『眠るリナルドに出会うアルミーダ』[2]、『庭園のリナルドとアルミーダ』[3]、『リナルドとアスカロンの魔術師』[4]とともにヴェネツィアの有力な貴族コロナロ家の宮殿内の豊かに装飾された部屋に掛けられていたものである[1]。これらの絵画は、16世紀イタリアの詩人トルクァート・タッソ (1544-1595年) の叙事詩『解放されたエルサレム』に記述されるサラセン人の魔女アルミーダとキリスト教徒のリナルドの逸話 (第16歌) を表している[5]。

『解放されたエルサレム』は11世紀終わりの最初の十字軍の時代に設定されており、キリスト教徒とサラセン人の戦いを描いた物語である[6]。キリスト教徒の十字軍の兵営に送られたアルミーダは兵士たちを魔法にかけ、連れ去るが、リナルドは彼らを解放する。リナルドに復讐するために、アルミーダは彼を眠らせるものの、彼に恋してしまう[6]。『眠るリナルドに出会うアルミーダ』には、眠ったリナルドのもとをニンフ、キューピッドとともに訪れるアルミーダが描かれている[2]。続く『庭園のリナルドとアルミーダ』では、アルミーダにさらわれたリナルドが彼女の魔法の庭園で彼女に魅惑されている一方で、彼の仲間のカルロとウバルドが彼をエルサレム征服という本来の十字軍の目的に立ち返らせるために説得しようとやってきている[3]。
本作『リナルドに見捨てられるアルミーダ』に描かれているのは、仲間の兵士カルロとウバルドに説得され、魔女アルミーダへの愛を断念するリナルドの姿である。兜を着けず、物思いに耽っているリナルドはふたたび盾を取っているが、十字軍の兵営に向かう舟の方を指し示す仲間たちの前で躊躇しているように見える。アルミーダはリナルドに留まるよう嘆願している[1]。なお、ティエポロは、本作より約10年後にも同主題の『アルミーダのもとを離れるリナルド』 (ベルリン絵画館) [7]を描いた。