奪われた下着
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| フランス語: La Chemise enlevée 英語: The Shirt Withdrawn | |
| 作者 | ジャン・オノレ・フラゴナール |
|---|---|
| 製作年 | 1770年ごろ |
| 素材 | キャンバス上に油彩 |
| 寸法 | 35 cm × 42.5 cm (14 in × 16.7 in) |
| 所蔵 | ルーヴル美術館、パリ |
『奪われた下着』(うばわれたしたぎ、仏: La Chemise enlevée、英: The Shirt Withdrawn)は、18世紀フランス・ロココ期の巨匠ジャン・オノレ・フラゴナールがキャンバス上に油彩で制作した小品の絵画である。1869年にルイ・ラ・カーズ医師から遺贈されて以来[1]、パリのルーヴル美術館に所蔵されている[1][2]。
この絵画には、制作時期は早いが非常に類似した対作品『火の粉』が存在する。『火の粉』もまた、カルロス・デ・ベイステギ氏のコレクションとともにルーヴル美術館に所蔵されている[3]。

本作は1860年にパリで展示された。当時、ゴンクール兄弟が18世紀絵画の可笑しく、淫らな様式をふたたび流行のものとしたが、本作はフラゴナールを再発見することを可能にしたのである。 実際、フランス革命後、淫らで不謹慎な画家とのレッテルを貼られた[2]フラゴナールは忘却され、ゴンクール兄弟の著作が彼の再発見につながった。とはいえ、いまだに軽薄な画家としてであり、フラゴナールの歴史的な画家としての才能は20世紀以前には認められることはなかった[4]。
本作に描かれているのは、ベッドに横たわる若い女性である。彼女は青いリボンと、愛の女神ヴィーナスのアトリビュート (人物を特定する事物) であるアモールを持ち上げている。一方、アモールは彼女の下着を脱がしている[2]。彼女が裸になっていることで、画家はバラ色の肌による官能的魅力を生み出している[5]。
かなりきわどいこの種の主題は、「生きる喜び」を追求したフランス革命以前のアンシャンレジームの時代に宮廷でも市民たちの間でも好まれた。白い下着やベッドのシーツなどは軽快な筆致のわずかな筆遣いで大胆に表現されているが、軽やかに描かれているようで、裸婦の肉付けなどはしっかりとした実在感を示している。エロティシズムに捧げられた絵画の中でも、健康な明るさと洗練された雰囲気において、フラゴナールの作品は群を抜くものである[2]。