不意の接吻

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製作年1760年ごろ
寸法48.3 cm × 63.5 cm (19.0 in × 25.0 in)
『不意の接吻』
フランス語: Le Baiser dérobé
英語: The Stolen Kiss
作者ジャン・オノレ・フラゴナール
製作年1760年ごろ
素材キャンバス上に油彩
寸法48.3 cm × 63.5 cm (19.0 in × 25.0 in)
所蔵メトロポリタン美術館ニューヨーク
『不意の接吻』
ロシア語: Выигранный поцелуй
英語: The Captured Kiss
作者ジャン・オノレ・フラゴナール
製作年1760年ごろ
素材キャンバス上に油彩
寸法47 cm × 60 cm (19 in × 24 in)
所蔵エルミタージュ美術館サンクトペテルブルク

不意の接吻』(ふいのせっぷん、: Выигранный поцелуй: Le Baiser dérobé: The Stolen Kiss)は、18世紀フランスロココ期の巨匠ジャン・オノレ・フラゴナールが1760年ごろ、キャンバス上に油彩で制作した絵画である。2点のヴァージョンがあり、そのうち1956年にジェシー・ウルワース・ドナヒュー (Jessie Woolworth Donahue) から寄贈されたメトロポリタン美術館 (ニューヨーク) の作品[1]が最終作と見なされ[2]、1925年にユスポフ (Yusupov) ・コレクションから入ったエルミタージュ美術館 (サンクトペテルブルク) の作品[2]は習作と見なされる[2][3]

『不意の接吻』は、フラゴナールの最初のイタリア旅行の際に描かれた[1][2]。メトロポリタン美術館のヴァージョンは、マルタ島から聖座 (ローマ教皇) に派遣された大使[1]、著名な芸術愛好家・庇護者であった[2]ジャック=ロール・ル・トヌリエ・ド・ブルトゥイユフランス語版により委嘱されたものである[1]。フラゴナールは彼の富裕な顧客たちの嗜好に合わせ、彼らが愛好した軽妙で優雅な様式の作品を描いた[2]

画面に描かれているのは、カードのゲームで負けた罰に男に接吻を迫られている娘が驚くさまである。この強要される接吻の主題はフラゴナールの師フランソワ・ブーシェに触発されている[1]が、フラゴナールの絵画は市民階級の生活の情景を描いていても、本作のように陽気で愉しみに満ちたものが多い。そして、人物たちは生き生きとして躍動感に満ちている[3]

フラゴナールは力強く、幅広の筆致からなる技法で最もよく知られているが、メトロポリタン美術館の作品に見られる高度の仕上げ、奇跡的な明るさの輝きは、彼の技法の広さを示している。堅固な絵具の表面は、17世紀オランダ黄金時代の絵画を模倣している[1]。一方、エルミタージュ美術館の作品は、速度のある生き生きとしたスケッチ風の表現を示している。そのため、上述のようにメトロポリタン美術館の作品の習作と考えられているが、フラゴナールのスケッチ風の表現は完成作にも認められることが多く、メトロポリタン美術館の作品のヴァリアントなのかもしれない[3]

なお、モスクワプーシキン美術館には『不意の接吻』と対をなす『貧しい家庭』が収蔵されている[3]

脚注

参考文献

外部リンク

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