エチュード (フラゴナールの絵画)
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| フランス語: L’Étude 英語: The Study | |
| 作者 | ジャン・オノレ・フラゴナール |
|---|---|
| 製作年 | 1750-1775年 |
| 素材 | キャンバス上に油彩 |
| 寸法 | 82 cm × 66 cm (32 in × 26 in) |
| 所蔵 | ルーヴル美術館、パリ |
『エチュード』(仏: L’Étude、英: The Study)、または『歌』(うた、仏: Le Chant、英: The Song)[1]は、18世紀フランス・ロココ期の巨匠ジャン・オノレ・フラゴナールが1750-1775年に[1]キャンバス上に油彩で制作した絵画である。現在、パリのルーヴル美術館に所蔵されている[1][2][3]。1869年にルイ・ラ・カーズから遺贈された多数の作品にはフラゴナールの「幻想の人物画」と呼ばれる15作品中の4作品が含まれていたが、本作はそのうちの1点で、おそらく4作品中でも最も名高い[2]。
フラゴナールの「幻想の人物画」は、いずれも素早い筆致で描き上げられた半身像である[3]。伝説によれば、それぞれの絵画は1時間で制作されたという。作品はすべて同じ大きさで、人物たちは当時の衣装ではなく「スペイン風」といわれる、実際にはイタリア演劇や17世紀初頭の様々なファッションの扮装で贅沢に着飾っている[2]。これらの作品は、「音楽」や「詩」などの芸術のジャンルと結びついた寓意的意味を持つものと推定される[3]。フラゴナールは生き生きとした生命力を表すイメージを提示しようとしたが、人物像は間違いなくフラゴナールを取り巻く実在の人物たちの面影をとどめている。画家は彼らの容貌の特徴を忠実に再現しようとしたのではなくても、本人を確認することは可能であった[2]。
作品
19世紀以来、『エチュード (勉強)』と呼ばれる本作の若い女性については、ほかの「幻想の人物画」とは異なり、モデルが明らかではない[2]。作品の題名は、彼女の周りにある大きな本にあやかって付けられたものである。女性の前に開かれた本は音楽の練習帳によくあるような大型のもので、左隅にはダブル鍵盤のクラヴサンがあることから、おそらく彼女は女流声楽家であろう。捩じった腰、左腕の位置、開いた手は、彼女の歌が終わり、観客にお辞儀しようと振り返ったところを示しているのかもしれない[2]。
この絵画が「歌」の寓意であるか否か、まだモデルが誰であるかにかかわらず、この愛らしい肖像は、フラゴナールが微笑みを湛えたかわいい小さな顔を縁取る飾襟の白色や、衣装のまばゆい黄色や褐色の色調を率直で力強い筆致で、歓喜を持って描く絶好の機会であった[2]。後の印象派に通じるような筆痕をそのまま画面に残す大胆な画法は、描かれたモデル以上に画家の内面の世界を表したものとして注目される[3]。本作を含む「幻想の人物画」は、並外れた出来栄え、高揚する色彩において18世紀フランスの最も美しい絵画に数えられる[2]。