飛騨高地
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| 飛騨高地 | |
|---|---|
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西側の野谷荘司山から望む飛騨高地最高峰の猿ヶ馬場山と庄川(中央) | |
| 所在地 | 岐阜県・富山県 |
| 位置 | 北緯36度13分33秒 東経136度56分34秒 / 北緯36.22583度 東経136.94278度座標: 北緯36度13分33秒 東経136度56分34秒 / 北緯36.22583度 東経136.94278度 |
| 最高峰 | 猿ヶ馬場山[1](1,875[1] m) |
| 種類 | 隆起準平原 |
飛騨高地(ひだこうち)は、岐阜県と富山県にまたがる高原状の山地[2]。中央に高山盆地[注釈 1]がある[2]。飛騨山地[3]、飛騨高原とも呼ばれる[2]。
岐阜県北部の飛騨地方を中心に、北は富山県南部、南は美濃地方北部まで広がる標高1,000 m級の高地[4]。東の飛騨山脈と西の両白山地に挟まれている[2][4]。その最高峰は、猿ヶ馬場山(1,875 m)である。山地の険しさとなだらかさの形態的特徴として、日本アルプスと日高山脈はタイプI(特に急峻)、両白山地はタイプII(急な谷や急斜面)、美濃三河高原はタイプVII(なだらか、おおらか)などに対して、飛騨高地はタイプIII(中位の険しさの山地)に分類されている[5]。日本海側気候で冬は多湿、豪雪となる[6]。白木峰や金剛堂山は標高約1,500 mの山頂に広い平原(小起伏面)があり、さらに季節風の影響で山頂が湿原となり、景観や高山植物に恵まれている。この平坦な山頂は山頂部に隆起前の平坦地が取り残された隆起準平原という地形であり、他に万波高原、唐堀山などに見られる。飛騨高地中にはそれぞれ1,100 m、1,300 m、1,500 mの準平原遺物と見られる山頂平坦面が確認されている。籾糠山、白木峰、流葉山などにはブナの原生林が残る[7]。猿ヶ馬場山など登山道がない山もある[3][8]。
地質は飛騨帯。日本最古の片麻岩、花崗岩やジュラ紀に付加した美濃帯の堆積岩類、さらに第四紀に噴出した火成岩や新期の堆積岩などが複雑に分布している[9]。飛騨高地の東西にある立山連峰や両白山地と違い、活火山は存在せず、地質も飛騨変成岩など非火山性の物が多い。籾糠山の北東山腹の飛騨市河合町天生の金山谷では江戸初期から金山が開かれ、昭和の初めまで金、銀、銅、亜鉛が採掘されていた[10]。御前岳の南山腹の高山市清見町の廃村となった森茂集落には江戸時代から金山があり、明治時代まで砂金が採集されていた[11]。火山の北山麓の高山市荘川町六厩(むまや)には金を産出する六厩金山があった[12]。位山の山上には巨石群がある[13]。
河川
主な山
飛越県境には、人形山、三ヶ辻山、水無山、金剛堂山、小白木峰、白木峰、唐堀山などが連なり、西端で両白山地の笈ヶ岳につながり、東端で飛騨山脈の三俣蓮華岳につながる[8]。南側の位山分水嶺上には、船山、位山、川上岳の飛騨の三霊山の位山三山が連なる[16][7]。日本百名山に選定されている山はなく[17]、富山の百山[18]やぎふ百山[19]では多くの山が選定されている。
| 山名 | 標高 m |
所在地 | 備考 |
|---|---|---|---|
| 牛岳 | 987 | 砺波市、富山市、南砺市 | 富山の百山 |
| 戸田峰 | 1,227 | 富山市 | |
| 唐堀山 | 1,195 | 富山市、飛騨市 | 富山の百山 |
| 白木峰 | 1,586 | 富山市、飛騨市 | 日本三百名山 富山の百山 ぎふ百山 |
| 蕎麦角山 | 1,222 | 飛騨市 | ぎふ百山 |
| 金剛堂山 | 1,638 | 富山市、南砺市 | 日本二百名山 富山の百山 |
| 人形山 | 1,726 | 南砺市、白川村 | 日本三百名山 富山の百山 ぎふ百山 |
| 三ヶ辻山 | 1,764 | 南砺市、白川村 | 富山の百山 続ぎふ百山[20] |
| 水無山 | 1,506 | 南砺市、飛騨市 | ぎふ百山 |
| 籾糠山 | 1,744 | 飛騨市、白川村 | ぎふ百山 |
| 猿ヶ馬場山 | 1,875 | 白川村 | 飛騨高地の最高峰 日本三百名山 ぎふ百山 |
| 帰雲山 | 1,622 | 白川村 | |
| 御前岳 | 1,816 | 飛騨市、高山市 | |
| 大雨見山 | 1,336 | 高山市 | ぎふ百山 |
| 流葉山 | 1,422 | 飛騨市 | ぎふ百山 |
| 安峰山 | 1,058 | 飛騨市、高山市 | 続ぎふ百山 |
| 見量山 | 997 | 高山市 | ぎふ百山 |
| 火山 | 1,379 | 高山市 | ぎふ百山 |
| 猪臥山 | 1,519 | 飛騨市、高山市 | ぎふ百山 |
| 鷲ヶ岳 | 1,671 | 郡上市、高山市 | 日本三百名山 ぎふ百山 |
| 烏帽子岳 | 1,625 | 郡上市、高山市 | |
| 船山 | 1,479 | 高山市、下呂市 | ぎふ百山 |
| 位山 | 1,530 | 高山市、下呂市 | 日本二百名山 ぎふ百山 |
| 川上岳 | 1,626 | 高山市、下呂市 | 日本三百名山 ぎふ百山 |
指定公園など

山域に国立公園、国定公園の指定区域はない[21][22]。帰雲山の北山麓にはユネスコの世界遺産(文化遺産)に登録されている白川郷・五箇山の合掌造り集落の一つの白川郷萩町集落がある[23]。
富山県指定自然公園
- 白木水無県立自然公園 - 白木峰、金剛堂山、小白木峰、水無山などの山域は、白木水無県立自然公園に指定されている[24]。水無山の中腹には水無湿原がある。
岐阜県指定自然公園

- 奥飛騨数河流葉県立自然公園 - 流葉山周辺の山域は、奥飛騨数河流葉県立自然公園に指定されていて、ブナ林、数河高原、高層湿原、ニコイの大滝などがある[25]。
- 宇津江四十八滝県立自然公園 - 猪臥山の東側にある宇津江川(宮川の支流)周辺は、宇津江四十八滝県立自然公園に指定されている[25]。
- 位山舟山県立自然公園 - 川上岳、位山、船山の山域は、岐阜県の位山舟山県立自然公園に指定されている[25]。
- 天生県立自然公園 - 籾糠山、猿ヶ馬場山などの山域は、天生県立自然公園に指定されている[25]。天生高層湿原、原生林、天生三滝などがある[25]。
天然記念物

岐阜県指定天然記念物

- 上ヶ島のフクジュソウ群生地 - 飛騨市河合町上ケ島にあるフクジュソウの群生地[27]。
- 稲越のフクジュソウ群生地 - 飛騨市河合町稲越菅野にあるフクジュソウの群生地[28]。
- 洞のミズバショウ・リュウキンカ群生地 - 飛騨市宮川町洞にある池ヶ原湿原のミズバショウとリュウキンカの群生地[29][30]。
- 天生の高層湿原植物群落 - 飛騨市河合町天生の標高1,300 mのにあるよく発達し2つの湿原で、ホロムイソウは日本の南限自生地であり、ヒメシャクナゲは西南限自生地[31]。
- 山中峠のミズバショウ群落 - 高山市荘川町の山中峠湿原にあるミズバショウの群落[32]。

