シノーン
From Wikipedia, the free encyclopedia
スミュルナのコイントスによる描写
トロイア勢がギリシア軍の野営を攻撃しようとした時、野営から煙が立っているのが見えたので、注意深くそれに近づいた。そこにギリシア軍の姿は無く、巨大な木馬とその脇に立つシノーンだけが残っていた。野営はすべて放棄され、彼が一人で煙を起こしトロイア勢を呼び寄せていたのが分かったので、トロイア軍は彼を取り囲んで問いただした。しかし彼は答えなかったので、拷問にかけた。最終的に彼は、ギリシア人は撤退し、木馬はアテーナーに捧げたものであることを話した。彼の話によると、オデュッセウスはシノーンを生贄にしようとしたが、シノーンは沼地に逃げた。彼を見つけるのを諦め、軍は撤退したので、シノーンは木馬のところに戻ったという。トロイア人はこの話を信じたが、ラーオコオーンだけはこれを疑った。トロイア人はシノーンを気の毒に思い神の怒りも恐れたので、木馬をトロイアに運んだ。
神話
彼はギリシア軍を裏切ったように装いトロイアの捕虜となった。そして、ギリシア人がトロイアに巨大な木馬を置いて去っていったのは、ギリシアへの帰還の旅が上手くいくように神に捧げたものであると説明した。そして何故これほど巨大なのかというと、トロイア市内にこの木馬が運び込まれると、この先トロイアをアカイア勢が攻撃することがあっても、トロイアは決して陥落しなくなるからであると言った。トロイア人はこれを聞き納得し、市内に運ぶのに妨げになった城門を破壊し、木馬を町の中心部まで運んだ。この時カッサンドラーとラーオコオーンがそれについて反対したが、前者は予言を人々が信じない運命にあったため無視され、後者は神の放った海の蛇の怪物に息子共々食われた。巨大な木馬の中にはギリシア軍の兵士たちが潜み、夜になると馬から出て城壁の扉をあけ、退却したように見せかけていた他のアカイア勢を引き入れたので、トロイアの運命は決定した。
