パラース
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ギガースの1人
このパラースは、ガイアとウーラノスの子供であるギガースの1人である[8][9]。ギガントマキアーにおいてオリュムポスの神々と戦ったが、女神アテーナーによって倒され、その皮を剥ぎ取られた。アテーナーはパラースの皮を自身の鎧とした[9]。初期の喜劇詩人エピカルモスによると、アテーナーは皮を剥いだパラースから自身の名前(パラス・アテーナー)を取った。エウリーピデースの悲劇『イオーン』によると、ギガントマキアーの際にアテーナーが皮を剥いで、アイギスに用いた相手はゴルゴーンとなっている[10]。散逸した叙事詩『メロピス』によると、アテーナーはコース島に住むメロペス人アステロスの皮を剥いで、アイギスに用いたという[11][12]。
メガメーデースの子
アテーナーの父
リュカーオーンの子

このパラースは、アルカディア地方の王リュカーオーンの50人の息子の1人である[18]。同地方南東部の都市パランティオンの創建者[19]。ローマの古王エウアンドロスの祖父にあたる[20]。パウサニアースはパランティオンにパラースの神殿とエウアンドロスの像があったと報告している[21]。
アポロドーロスによると、リュカーオーンの子供たちは人間を犠牲にして神を試したために滅ぼされたが[18]、パウサニアースの考えでは、パラースは父リュカーオーンのように人間を生贄にしなかった[22]。ウェルギリウスは孫のエウアンドロスの故郷パランティオンとパラーティーヌスの丘とを結びつけている。すなわち、ローマに移住したエウアンドロスは祖父の名前にちなんで都市を建設した場所をパランテーウムと名づけた[20]。これが後のパラーティウム丘であるという[23]。
パンディーオーンの子
このパラースは、アテーナイの王パンディーオーンと、メガラ王ピュラースの娘ピュリアーの息子である。アイゲウス、ニーソス、リュコスと兄弟。4兄弟について、アポロドーロスはパンディーオーンのメガラ亡命後に生まれたとし[24]、パウサニアースは亡命前に生まれたとする[25]。
父を追放したメーティオーンの一族を打倒し、アッティカ地方に帰還したのちは、4分割されたうちの1地方を支配した[26][27]。ソポクレースによるとパラースの支配地はアッティカ地方の南部地域であった[28]。パラースは子宝に恵まれ、パランティダイと呼ばれる50人の子供がいたと伝えられている[29]。そのため子供がいなかったアイゲウスは同族への恐怖を募らせたという[26][29]。後にパラースとその子供たちはアイゲウスの後を継いでアテーナイの王となったテーセウスに対して反乱を起こし、滅ぼされた[30][31][32]。テーセウスはデルピニオンの法廷で裁かれたが、無罪となった[32]。