デーモポーン

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デーモポーン古希: Δημοφῶν/Δημοφόων, Dēmophōn)は、ギリシア神話の人物である。アテーナイ王。ピンダロスによると、テーセウスパイドラーの息子で、アカマースと兄弟[1]

彼はトロイア戦争に参加し、トロイアの木馬に入った戦士の一人。ヘレネーの付き添いとしてトロイアに亡命していた祖母のアイトラーを連れ戻した。この時アカマースと協力した[2]

デーモポーンはトロイア戦争の帰途でトラーキアに立ち寄り、トラーキア王の娘ピュリスと結婚した。しかし、結婚式の次の日に彼は去らなければならなくなった(アポロドーロスによると自ら欲して立ち去った)。できるだけ早く帰り、妻も後で一緒にアテーナイに連れて行くことを約束した。妻ピュリスはレアー神の聖物が入った小箱を彼に渡し、トラーキアに帰るのが絶望的な状況にならない限り開けてはならないことを告げた[3]。彼が出発した後、ピュリスは毎日、海辺に通い、彼の船の帰還を期待していたが、徒労に終わった。帰る約束の期日が過ぎ、彼女は悲しみのあまり首を吊った。デーモポーンは部下とともに、キュプロス島に逃れていた。

ある日デーモポーンが好奇心に駆られ小箱を開けると、恐怖のあまり彼は馬に飛び乗ると風のように駆け出し、自分の剣の上に落馬して死んだ[4]。他の言い伝えでは、彼はトラーキアに戻ったが既に妻は死んでいて、妻が死後に変身したと言われるアーモンドの木を抱きしめた。すると木は花を咲かせ始めたという。

また、オウィディウスの『名婦の書簡』には、帰らないデーモポーンを恨んで自殺するピュリスの遺書が収められている[5]

系図

脚注

参考文献

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