ホセ・コスタ・イ・ボネルス
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| スペイン語: Pepito Costa y Bonells 英語: José Costa y Bonells | |
| 作者 | フランシスコ・デ・ゴヤ |
|---|---|
| 製作年 | 1810年ごろ |
| 種類 | キャンバス上に油彩 |
| 寸法 | 105.1 cm × 84.5 cm (41.4 in × 33.3 in) |
| 所蔵 | メトロポリタン美術館、ニューヨーク |
『ホセ・コスタ・イ・ボネルス』(英: José Costa y Bonells)[1][2]、または『ぺピート・コスタ・イ・ボネルス』(西: Pepito Costa y Bonells)[3]は、18-19世紀のスペインの巨匠フランシスコ・デ・ゴヤが1810年ごろ、キャンバス上に油彩で制作した肖像画である。モデルの少年ホセ・コスタ・イ・ボネルスの愛称「ぺピート」の名前と制作年が画面下部左側に記されているが、制作年は判読しづらく、1803年か1813年、あるいは1808年か1818年と読める[2]。本来、ホセ・コスタ・イ・ボネルスに所有されていた作品で[3]、数々の所有者を経た後の1961年にビスマルク (Bismarck) 伯爵夫人から寄贈されて以降[1][3]、ニューヨークのメトロポリタン美術館に所蔵されている[1][2][3]。
絵画のモデルのホセ・コスタ・イ・ボネルス、通称ぺピートについては、わずかな情報しかわかっていない[2][3]。彼の父ラファエル・コスタ・デ・キンターナ (Rafael Costa de Quintana, 1802-1871年) は、国王フェルナンド7世の侍医であった[1][3]。ホセの母方の祖父ハイメ・ボネルス (Jaime Bonells) もアルバ公爵夫人の侍医であった[3]。ぺピートの母は、ゴヤによって『アマリア・ボネルス・イ・コスタ』 (デトロイト美術館) に描かれている[2][3]。

この素晴らしい肖像画は、ゴヤが1810年以後すぐに描いた肖像画と密接に関連しており、スペイン独立戦争 (1804-1818年) を示唆しているように見える[1]。絵画が描かれた当時、ぺピートは5歳くらいであった[3]。彼は、真剣な表情で鑑賞者をまっすぐに見つめている。光はぺピートの姿にあてられており、背景はほぼ暗色である。長い筆触で描かれている背景の事物はおぼろげであるが、その細部は見て取れる[3]。
ぺピートの輝くような白色[1]の軍服と周りの事物は、おそらくスペイン独立戦争で戦った兵士たちの軍服と装備から着想を得たものであろう。黄色い靴には蝶結びが付けられている。背後には、玩具の銃剣が取り付けられた銃と太鼓が見える。ぺピートは、左手に玩具の馬の引綱を携えて佇んでいる[2][3]。本物の馬によく似ているこの玩具は、黒い毛並みで額に白い皺があり、赤い鞍が付けられている[2]。
ぺピートが右手に持つ黒い帽子は、大人が被るのに十分な大きさに見える。当時の子供たちはしばしば、大人と同じスタイルの衣服を身に着けていた[2]。タイツと膝丈のズボンを着用する年齢に満たない男児は、ゴヤの『マヌエル・オソーリオ・マンリーケ・デ・スニガの肖像』 (メトロポリタン美術館) に見られるように、たいてい一色のツーピースの衣服を纏い、腰でボタンを留めて、幅の広いサッシュを巻き、首にはモスリンの飾り襞を着けていた。ぺピートが纏っている金糸の刺繍が施された緑色の外衣は、こうした慣習から逸脱している[2]。
ゴヤ特有の自在な力強い筆遣いによって、画面にはピンク色の下塗りが所々透けて見える[2][3]。多才な巨匠ゴヤの力量が発揮された名作である[2]。