近鉄920系電車

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製造所 近畿車輛
製造年 1972年
製造数 5編成15両
近鉄920系電車
高性能化後の920系モ927 1986年9月 西大寺駅
基本情報
運用者 近畿日本鉄道
製造所 近畿車輛
製造年 1972年
製造数 5編成15両
消滅 1989年
投入先 京都・橿原線
主要諸元
編成 3両編成
軌間 1,435 mm
最高運転速度 京都線時代:105 km/h
主電動機 MB-213AF
主電動機出力 140 kW × 4
駆動方式 吊り掛け駆動方式
歯車比 2.29 (24:55)
制御方式 抵抗制御
制御装置 三菱電機製ABF
制動装置 電磁直通ブレーキ(HSC)
備考 性能は登場時を示す
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920系は、近畿日本鉄道(近鉄)が1972年京都線向けに導入した電車である。京都線で使用されていた600系などの小型車置き換えと輸送力増強を目的に、一部の走行機器を600系から流用して製造された吊り掛け駆動方式の旧性能車として1972年に登場した[1][2][3][4][5][6]

京都線では1969年に架線電圧が直流600 Vから1500 Vに昇圧されており、旧型車においても昇圧改造で電装品の新製や大幅改造を行ったものが多く、老朽化した車体と新しい電装品の組み合わせが多かった[7]。これらの機器類を流用し、輸送力増強のため大型車体を新造した機器流用車として1972年に920系が登場した[7]

編成

難波京都寄りからモ920(奇数) + モ920(偶数) + ク970形で3両編成を組成し、5編成15両が製造された[8][3][5][6]

京都
近鉄奈良・天理・橿原神宮前
Mc
モ920形(奇数)
M
モ920形(偶数)
Tc
ク970形

構造

車体

車体は8400系と同等の普通鋼製である[8][6]。乗降扉は片側4箇所、座席はロングシートで[5]、車両間の貫通路は幅の広いものとなっている。冷房装置はなく、ラインデリアが搭載されていた[5][6]

主要機器(製造当初)

600系の一部機器を流用したため、駆動方式は吊り掛け駆動方式であった[1]主電動機はMB-213AFで、出力は140 kWである[1]、制御装置は三菱電機製のABFを搭載した。これらの電装品は1969年に実施された奈良線・京都線の架線電圧1,500 V昇圧工事の際に新製されたものである[6]

台車電動車用は新造されたが、制御車用は廃車発生品を流用した[8][5]。電動車は空気ばね台車KD-74を新造しており、将来のカルダン駆動方式化に対応していた[8][5][6]。制御車ではク971は近畿車輛KD-32E、ク972・ク973は近畿車輛KD-42A、ク974・ク975は日本車輌製造ND-8Aを流用しており、いずれも1959年以降に新造された円筒案内式金属ばね台車である[6]

制動装置はHSCである。集電装置は菱形式のPT-42がモ920形(偶数)に2基装備された[6]歯車比は製造当初、2.29(24:55)であった。

改造工事

冷房化と高性能化

920系時代の1982年2月から11月にかけて冷房化と車体前面の方向幕設置、制御方式を抵抗制御から界磁位相制御、駆動方式を吊り掛け駆動方式からカルダン駆動方式に変更する高性能化が行われた[1][8][3][4][6]

制御器は8000系回生ブレーキ化と1C8M化によって発生したMMC制御器を流用して改造したもので、日立製作所製MMC-HTR-20Eを搭載した[1][5]。主電動機は廃車となった10100系の三菱電機製MB-3020Eに交換され、出力は125 kWから132 kWに増強された[1][8][5]。これにより、回生ブレーキが使用可能になった[3][5][6]。集電装置の配置変更は省略されている。

空気圧縮機はHS-10をMc車[4]、電動発電機は日立製HG-634をTc車に搭載した[4]。WNドライブ変更後の車両性能は1000系の3両編成車と同一で[4]、最高速度は110 km/hである。歯車比は5.47(15:82) に変更された[9]

運用

電気ブレーキを装備していなかったため、通常の営業運転時では京都線・橿原線天理線奈良線大和西大寺駅 - 近鉄奈良駅間の運用に限定されていた。ただし、担当工場である玉川工場への入出場回送の際には奈良線大和西大寺以西にも入線していた。

名古屋線転属と1010系への形式変更

脚注

関連項目

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