局所非飽和
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局所非飽和(きょくしょひほうわ、英: Local nonsatiation)とは、ミクロ経済学における消費者の選好(効用関数)の性質で、任意の財のバンドル(消費計画)に対して、その近傍に必ずそれより厳密に好まれる別の消費バンドルが存在することを意味する[1]。局所的非飽和(きょくしょてきひほうわ)とも書かれる。
形式的には、消費集合を X としたとき、任意の および任意の に対して、 かつ が より厳密に好まれるような が存在することをいう。
いくつかの注意点は以下の通りである。
- 局所非飽和性は選好の単調性から導かれる。しかし逆は必ずしも成り立たず、局所非飽和性はより弱い条件である。
- より好まれる消費バンドル y が必ずしもいずれかの財を多く含む必要はない。そのため、いくつかの財は「悪財」であってもよいし、選好は非単調でもよい。
- すべての財が悪財である極端な場合は排除される。なぜなら、その場合 が至福点となり局所非飽和性が成立しなくなるからである。
- 局所非飽和性が成り立つのは、消費集合が非有界集合または開集合である場合(すなわちコンパクト空間でない場合)、あるいは有界な消費集合の内部で端点から十分離れている場合である。有界集合の端点付近では、至福点が存在して局所非飽和性が成り立たない。