凸選好
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凸選好(とつせんこう、英: Convex preferences)とは、経済学において、さまざまな結果(通常は財の消費量)に対する個人の選好順序のことであり、概ね「極端より平均が好ましい」という性質をもつ。この性質は、消費者が一種類の財を多く持つよりも多様な財を持つことを好むことを意味する。これは、限界効用逓減の概念にほぼ対応するが、必ずしも効用関数を仮定する必要はない。
実数の順序関係における「大なりイコール」に対応して、以下で用いる記号は「少なくとも同等に好ましい」(選好充足において)と解釈できる。
同様に、は「厳密により好ましい」と、は「同等に好ましい」と解釈できる。
定義
消費バンドル(複数の財の数量の組合せ)をx、y、zで表す。消費集合X上の選好関係は、以下を満たすとき凸型と呼ばれる。
- であり、かつ および であるとき、
任意の に対して
- 。
すなわち、あるバンドルxに対して、それ以上に好ましいとされる2つのバンドルyとzがあれば、それらの重み付き平均もx以上に好ましいとされる。
さらに、選好関係は厳密に凸型と呼ばれるのは、以下を満たすときである。
- であり、 , , かつ であるとき、
任意の に対して
- 。
すなわち、異なる2つのバンドルがあるバンドルx以上に好ましいとされるならば、その重み付き平均(両方の財を正の割合で含む)は、xよりも厳密に好ましいとされる[1][2]。
代替定義
例
- 単一財のみが存在する場合、任意の弱単調増加の選好関係は凸型である。これは、もし ならば、yとxのあらゆる重み付き平均もまた だからである。
- 財1と財2が存在する経済を考える。次のレオンチェフ型効用関数で表される選好関係を考える。
この選好関係は凸型である。証明:xとyが等価なバンドルであると仮定する。すなわち、。両方のバンドルで最小の財が同じであれば(例: 財1)、 であり、任意の重み付き平均も同じ量の財1を持つため、重み付き平均もxおよびyと等価である。一方、最小財が異なれば(例: かつ)、である。このとき、かつであるため、。この選好は凸型であるが厳密凸ではない。
- 線形効用関数で表される選好は凸型であるが厳密凸ではない。であれば、その任意の凸結合もまた両者と等価となる。
- 次の効用関数で表される選好を考える。
この選好は凸型ではない。証明:とを考える。このとき、両者の効用が5で等価である。しかし、凸結合は効用4であり、両者よりも劣る。