エンゲル曲線
From Wikipedia, the free encyclopedia
| 経済学 |
|---|
| 理論 |
| ミクロ経済学 マクロ経済学 数理経済学 |
| 実証 |
| 計量経済学 実験経済学 経済史 |
| 応用 |
|
公共 医療 環境 天然資源 農業 開発 国際 都市 空間 地域 地理 労働 教育 人口 人事 産業 法 文化 金融 行動 |
| 一覧 |
|
経済学者 学術雑誌 重要書籍 カテゴリ 索引 概要 |
| 経済 |
|
|
エンゲル曲線(エンゲルきょくせん、英: Engel curve)とは、特定の財やサービスに対する家計支出が世帯所得に応じてどのように変化するかを記述するものである[1][2]。エンゲル曲線には2種類あり、ひとつは予算シェア・エンゲル曲線で、特定の財に対する所得比支出割合が所得に応じてどう変化するかを示す。もうひとつは実支出エンゲル曲線で、実際の支出額が世帯所得とともにどう変化するかを示すものである。名称はドイツの統計学者エルンスト・エンゲル(1821–1896)に由来し、彼は1857年に財支出と所得の関係を体系的に調査した最初の人物である。この研究から最もよく知られる結果がエンゲルの法則であり、所得が増加すると食料に対する支出の所得比は低下する、すなわち家計や国家の食料支出比率はその豊かさの指標になるというものである。

エンゲル曲線の形状は人口統計的特徴や消費者特性によって異なる。ある財のエンゲル曲線はその所得弾力性を反映し、その財が劣等財、正常財、あるいは奢侈財かを示す。実証的には直線に近いものもあれば、高度に非線形なものもある。
- 正常財のエンゲル曲線は右上がり(正の傾き)である。所得が増えると需要量も増える。ただし、必需品ではX軸に近づく形状をとり、奢侈財ではY軸に近づく形状をとる。
- 劣等財のエンゲル曲線は右下がり(負の傾き)である。所得が増えると、より良い財を購入できるため、その需要は減少する。
- ゴーマン極形式の効用関数から導かれるマーシャル需要関数を持つ財の場合、エンゲル曲線は直線になる。
多くのエンゲル曲線には飽和特性があり、高所得レベルでは傾きが無限大に近づく。これは支出増加に絶対的限界が存在することを示唆する[3]。これは需要成長の鈍化をもたらし、経済の産業構造変化につながることが指摘されている[4]。