2026年ベルギーグランプリ
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2026年ベルギーグランプリ(2026ねんベルギーグランプリ、英: 2026 Belgian Grand Prix、正式名称: Formula 1 Moët & Chandon Belgian Grand Prix 2026[1])は、2026年のF1世界選手権の第10戦として、2026年7月19日にスパ・フランコルシャンで開催された自動車レース。1925年に初開催されて以来82回目のベルギーグランプリであり、F1世界選手権のレースとして開催されるのは71回目で[2]、スパで開催されるのはF1世界選手権以外で開催されたレースを含めて69回目である。
| レース詳細 | |||
|---|---|---|---|
|
| |||
| 日程 | 2026年シーズン第10戦 | ||
| 決勝開催日 | 7月19日 | ||
| 開催地 |
スパ・フランコルシャン | ||
| コース長 | 7.004km | ||
| レース距離 | 44周 (308.052km) | ||
| 決勝日天候 | 曇(ドライ) | ||
| ポールポジション | |||
| ドライバー | |||
| タイム | 1:44.361 | ||
| ファステストラップ | |||
| ドライバー |
| ||
| タイム | 1:48.890(44周目) | ||
| 決勝順位 | |||
| 優勝 |
| ||
| 2位 | |||
| 3位 | |||
背景
- タイヤ
- ピレリが持ち込んだドライ用タイヤのコンパウンドはハード(白):C2、ミディアム(黄):C3、ソフト(赤):C4の組み合わせで、ハードのみ前年のC1から1段階柔らかいC2に戻された[3][4]。
- ストレートモード:5箇所[3][5]
- ※開始箇所のみ記載。( )内は低グリップ路面時。特記のないゾーンは、次のターンの手前まで有効。
- ゾーンA1:ターン19の190m先(ターン19の240m先)
- ゾーンA2:ターン1の140m先(ターン1の195m先)
- ゾーンA3:ターン4の60m先(ターン4の360m先)
- ゾーンA4:ターン15の140m先(ターン15の190m先)
- ゾーンA5:ターン17の80m先(ターン17の110m先)
- パワーユニットの回生エネルギー上限[6]
- FIAは当初、予選での回生エネルギー上限を8MJに設定する予定だったが、ストレート終盤でかなり激しい「スーパークリッピング」が必要になると各チームが予想したため、7MJに引き下げた[7]。
パワー及びエネルギーの回生上限(1周あたり) 決勝 予選 フリー走行 決勝レース中を
除くアウトラップ非オーバーテイク
モード時オーバーテイク
モード時8.5 MJ 9.0 MJ 7.0 MJ 9.0 MJ 9.0 MJ
- 開催開始時点で決定したパワーユニット(PU)のコンポーネント交換によるグリッド降格ペナルティ[8]
- マクラーレンは本GPでランド・ノリスに4基目のPU-CE(PUコントロールエレクトロニクス)を投入する[8]。本年はPU-CEの年間上限が3基と定められており[注 2]、これが初めて追加されるエレメントであるため、10グリッド降格ペナルティが科せられる[10][注 3]。このため、ノリスは予選で1番手になってもポールポジションを獲得できず、11番手より後方から決勝をスタートすることになる[13][14]。
- レッドブルのアイザック・ハジャーも複数コンポーネント(5基目のICE(エンジン)、TC(ターボチャージャー)、EXH(エキゾースト)[8])を投入したためグリッド降格ペナルティが科せられ、降格数が15を超えるため自動的に最後尾グリッドまで降格する[15][16][注 4]。
- アストンマーティンのランス・ストロールも4基目のMGU-K(運動エネルギー回生システム)を投入したため、10グリッド降格ペナルティが科せられる[8][17]。
- レッドブルの「マカレナウィング」使用中止
- 第8戦オーストリアGPの予選及び前戦イギリスGPの決勝でマックス・フェルスタッペンが突如挙動を乱してクラッシュした原因は回転式リアウィング(通称「マカレナウィング」)が不具合を起こしたためだと判断し、当面は「マカレナウィング」の使用を取りやめ、従来型のリアウィングに戻すことを決めた[18][19]。
エントリー
- レギュラードライバー
- 前戦イギリスGPから変更なし。
- リザーブドライバー
- ウィリアムズ:ルーク・ブラウニングがスーパーフォーミュラに参加するため、テスト兼開発ドライバーのビクター・マルタンスをリザーブドライバーに起用する[20]。
- フリープラクティスドライバー
- 各チームともルーキードライバー(過去のF1選手権レースの出走が2回以下で、スーパーライセンスまたはフリー走行限定スーパーライセンスを所有しているドライバーが対象)を年間4回(1台あたり2回)FP1またはFP2(基本的にはFP1)に参加させるレギュレーションに基づき[21]、以下のドライバーがレギュラードライバーに代わってフリー走行に参加する。
- アストンマーティン:リザーブドライバーのジャック・クロフォードが、フェルナンド・アロンソに代わって今季3回目のFP1を走行する[20]。
| チーム | 車番 | ドライバー | コンストラクター | シャシー | パワーユニット |
|---|---|---|---|---|---|
| 81 | マクラーレン | MCL40 | メルセデス M17 E Performance | ||
| 1 | |||||
| 63 | メルセデス | F1 W17 | メルセデス M17 E Performance | ||
| 12 | |||||
| 3 | レッドブル・レーシング | RB22 | レッドブル・フォード DM01 | ||
| 6 | |||||
| 16 | フェラーリ | SF-26 | フェラーリ 067/6 | ||
| 44 | |||||
| 23 | アトラシアン・ウィリアムズ | FW48 | メルセデス M17 E Performance | ||
| 55 | |||||
| 41 | レーシングブルズ | VCARB 03 | レッドブル・フォード DM01 | ||
| 30 | |||||
| 18 | アストンマーティン・アラムコ | AMR26 | ホンダ RA626H | ||
| 14 | |||||
| 34 | |||||
| 31 | ハース | VF-26 | フェラーリ 067/6 | ||
| 87 | |||||
| 27 | アウディ | R26 | アウディ AFR26 Hybrid | ||
| 5 | |||||
| 10 | アルピーヌ | A526 | メルセデス M17 E Performance | ||
| 43 | |||||
| 11 | キャデラック | MAC-26 | フェラーリ 067/6 | ||
| 77 | |||||
| 出典: [22] | |||||
- 追記
- ^1 - クロフォードはFP1のみ、アロンソに代わって走行
フリー走行
FP1
- 気温24度、路面温度43度、晴、ドライ[23]
- 結果(トップ5のみ)
| 順位 | ドライバー | コンストラクター | タイム |
|---|---|---|---|
| 1 | レッドブル・レーシング | 1:47.070 | |
| 2 | フェラーリ | 1:47.215 | |
| 3 | フェラーリ | 1:47.277 | |
| 4 | レッドブル・レーシング | 1:47.322 | |
| 5 | マクラーレン | 1:47.522 | |
| 出典: [24][25] | |||
FP2
2026年7月17日 17:00
- 気温23度、路面温度33度、晴、ドライ[26]
直前に行われたFIA F3選手権及びFIA F2選手権の予選でスパ特有の「スパウェザー」(降雨)があったが、このセッションは路面温度こそ大きく下がったもの晴天の中行われた。FP1で油圧のトラブルに見舞われたオスカー・ピアストリはこのセッションに入ってもその修復作業が続き、コースインが遅れた。開始から11分、コース上に砂利が広がり赤旗が出された。17分に再開されたが、残り15分となったところでピエール・ガスリーがターン14の先でクラッシュし、再び赤旗中断となった。残り2分で再開されたが、コース距離が長いことからタイムを更新するドライバーはいなかった[26]。
- 結果(トップ5のみ)
| 順位 | ドライバー | コンストラクター | タイム |
|---|---|---|---|
| 1 | メルセデス | 1:45.944 | |
| 2 | マクラーレン | 1:46.134 | |
| 3 | レッドブル・レーシング | 1:46.416 | |
| 4 | フェラーリ | 1:46.691 | |
| 5 | レッドブル・レーシング | 1:46.714 | |
| 出典: [27][28] | |||
FP3
2026年7月18日 12:30
- 気温19度、路面温度34度、晴、ドライ[29]
アストンマーティンはFP3を前にフェルナンド・アロンソにも年間上限を超えるPUコンポーネント(5基目のES(エナジーストア)及びPU-CE(PUコントロールエレクトロニクス)、7基目のPU-ANC(PU補助コンポーネント))を投入し、グリッド降格数が15を超えたため最後尾グリッドへの降格が決まった[30][31][32]。
アンドレア・キミ・アントネッリがFP2に続いてトップタイムを記録した[29]。セッション終了間際にルイス・ハミルトンがターン13の出口でFP2のガスリーと同様のクラッシュを喫してしまった[33]。
- 結果(トップ5のみ)
| 順位 | ドライバー | コンストラクター | タイム |
|---|---|---|---|
| 1 | メルセデス | 1:45.990 | |
| 2 | マクラーレン | 1:46.129 | |
| 3 | レッドブル・レーシング | 1:46.138 | |
| 4 | メルセデス | 1:46.357 | |
| 5 | フェラーリ | 1:46.382 | |
| 出典: [34][35] | |||
予選
2026年7月18日 16:00
- 気温22度、路面温度39度、湿度54%、晴、ドライ[36]
アンドレア・キミ・アントネッリが今季6回目のポールポジションを獲得した[36]。マックス・フェルスタッペンはPU交換により最後尾グリッドへの降格が決定しているチームメイトのアイザック・ハジャーのトウによるアシストもあり、フロントローの2番手を確保した[37]。ランド・ノリスはQ1でトップタイムを出す健闘を見せ3番手となったが、前述した通り10グリッド降格ペナルティを受けるため13番手からスタートする[36]。
キャデラック勢は首位から2秒遅れで1つ前のエステバン・オコンと同等のタイムを記録する一方、アップデートが未だに行われておらず、本GPは両者ともPU交換によるペナルティを受けるアストンマーティン勢は首位から4秒遅れ、キャデラック勢からも2秒遅れと大差を付けられる惨憺たる結果であった[38]。
予選結果
| 順位 | No. | ドライバー | コンストラクター | Q1 | Q2 | Q3 | Grid |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 12 | メルセデス | 1:46.304 | 1:45.142 | 1:44.361 | 1 | |
| 2 | 3 | レッドブル・レーシング-レッドブル・フォード | 1:45.930 | 1:45.589 | 1:44.678 | 2 | |
| 3 | 1 | マクラーレン-メルセデス | 1:45.865 | 1:45.454 | 1:44.801 | 13 1 | |
| 4 | 63 | メルセデス | 1:46.185 | 1:45.689 | 1:44.869 | 3 | |
| 5 | 16 | フェラーリ | 1:46.278 | 1:45.397 | 1:44.893 | 4 | |
| 6 | 44 | フェラーリ | 1:46.124 | 1:45.543 | 1:44.895 | 5 | |
| 7 | 81 | マクラーレン-メルセデス | 1:46.433 | 1:45.671 | 1:45.016 | 6 | |
| 8 | 41 | レーシングブルズ-レッドブル・フォード | 1:46.191 | 1:45.629 | 1:45.143 | 7 | |
| 9 | 5 | アウディ | 1:46.609 | 1:46.082 | 1:45.628 | 8 | |
| 10 | 6 | レッドブル・レーシング-レッドブル・フォード | 1:46.062 | 1:45.823 | No Time | 21 2 | |
| 11 | 30 | レーシングブルズ-レッドブル・フォード | 1:46.501 | 1:46.120 | n/a | 9 | |
| 12 | 10 | アルピーヌ-メルセデス | 1:46.679 | 1:46.331 | n/a | 10 | |
| 13 | 43 | アルピーヌ-メルセデス | 1:46.795 | 1:46.392 | n/a | 11 | |
| 14 | 27 | アウディ | 1:46.893 | 1:46.671 | n/a | 12 | |
| 15 | 55 | アトラシアン・ウィリアムズ-メルセデス | 1:47.080 | 1:46.777 | n/a | 19 3 | |
| 16 | 87 | ハース-フェラーリ | 1:47.113 | 1:46.779 | n/a | 14 | |
| 17 | 23 | アトラシアン・ウィリアムズ-メルセデス | 1:47.120 | n/a | n/a | 15 | |
| 18 | 31 | ハース-フェラーリ | 1:47.801 | n/a | n/a | 16 | |
| 19 | 77 | キャデラック-フェラーリ | 1:47.823 | n/a | n/a | 17 | |
| 20 | 11 | キャデラック-フェラーリ | 1:47.971 | n/a | n/a | 18 | |
| 21 | 14 | アストンマーティン・アラムコ-ホンダ | 1:50.002 | n/a | n/a | 22 4 | |
| 22 | 18 | アストンマーティン・アラムコ-ホンダ | 1:50.177 | n/a | n/a | 20 5 | |
| 107% time(Q1のトップタイムから107%): 1:53.275 | |||||||
| 出典: [39][40][41][42] | |||||||
- 追記
- ^1 - ノリスはFP1で年間上限を超えるPUコンポーネント(4基目のPU-CE(PUコントロールエレクトロニクス))に交換したため、10グリッド降格ペナルティが科せられた[10]。
- ^2 - ハジャーはFP1で年間上限を超えるPUコンポーネント(5基目のICE(エンジン)、TC(ターボチャージャー)、EXH(エキゾースト))に交換し、降格グリッド数が15を超えたため最後尾グリッドに降格した[16][43][注 5]。
- ^3 - サインツはパルクフェルメ下で年間上限を超えるPUコンポーネント(4基目のPU-CE(PUコントロールエレクトロニクス))に交換したため、10グリッド降格ペナルティが科せられた[46]。
- ^4 - アロンソはFP3で年間上限を超えるPUコンポーネント(5基目のES(エナジーストア)及びPU-CE(PUコントロールエレクトロニクス)、7基目のPU-ANC(PU補助コンポーネント))に交換し、降格グリッド数が15を超えたため最後尾グリッドに降格した[32][47][注 5]。
- ^5 - ストロールはFP1で年間上限を超えるPUコンポーネント(4基目のMGU-K(運動エネルギー回生システム))に交換したため、10グリッド降格ペナルティが科せられた[17]。
決勝
2026年7月19日 15時
- 気温17度、路面温度29度、湿度53%、曇、ドライ[48]
アンドレア・キミ・アントネッリがポール・トゥ・ウィンで4戦ぶりの今季6勝目を挙げた。シャルル・ルクレールが2位、マックス・フェルスタッペンが3位となった。アントネッリのチームメイトでドライバーズタイトル争いのライバルでもあるジョージ・ラッセルは、1周目のターン5でルイス・ハミルトンと接触してグラベルに捕まって痛恨のリタイアを喫したことにより、ランキング首位のアントネッリとのポイント差は50点に広がるとともに、ハミルトンに抜かれてランキング3位に後退した。なお、この件についてハミルトンに5秒のタイムペナルティが科せられた[48]。
後方ではフランコ・コラピントからニコ・ヒュルケンベルグまでの4台によるポイント獲得となる激しい10位争いが行われ、コラピントがポイントを獲得した[49]。
レース結果
| 順位 | No. | ドライバー | コンストラクター | 周回数 | タイム/リタイア原因 | Grid | Pts. |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 12 | メルセデス | 44 | 1:24:42.479 | 1 | 25 | |
| 2 | 16 | フェラーリ | 44 | +1.952 | 4 | 18 | |
| 3 | 3 | レッドブル・レーシング-レッドブル・フォード | 44 | +11.586 | 2 | 15 | |
| 4 | 44 | フェラーリ | 44 | +17.245 | 5 | 12 | |
| 5 | 81 | マクラーレン-メルセデス | 44 | +18.988 | 6 | 10 | |
| 6 | 6 | レッドブル・レーシング-レッドブル・フォード | 44 | +23.307 | 21 | 8 | |
| 7 | 1 | マクラーレン-メルセデス | 44 | +24.014 | 13 | 6 | |
| 8 | 5 | アウディ | 44 | +49.140 | 8 | 4 | |
| 9 | 41 | レーシングブルズ-レッドブル・フォード | 44 | +50.406 | 7 | 2 | |
| 10 | 43 | アルピーヌ-メルセデス | 44 | +1:16.037 | 11 | 1 | |
| 11 | 10 | アルピーヌ-メルセデス | 44 | +1:16.991 | 10 | ||
| 12 | 30 | レーシングブルズ-レッドブル・フォード | 44 | +1:17.523 | 9 | ||
| 13 | 27 | アウディ | 44 | +1:18.348 | 12 | ||
| 14 | 87 | ハース-フェラーリ | 44 | +1:34.465 | 14 | ||
| 15 | 23 | アトラシアン・ウィリアムズ-メルセデス | 44 | +1:44.684 | 15 | ||
| 16 | 55 | アトラシアン・ウィリアムズ-メルセデス | 44 | +1:45.856 | 19 | ||
| 17 | 31 | ハース-フェラーリ | 44 | +1:50.925 | 16 | ||
| 18 | 77 | キャデラック-フェラーリ | 43 | +1 Lap | 17 | ||
| 19 | 14 | アストンマーティン・アラムコ-ホンダ | 43 | +1 Lap | 22 | ||
| Ret | 18 | アストンマーティン・アラムコ-ホンダ | 25 | クラッチ | 20 | ||
| Ret | 11 | キャデラック-フェラーリ | 13 | サスペンション | 18 | ||
| Ret | 63 | メルセデス | 0 | 接触 | 3 | ||
| 優勝スピード(勝者アントネッリの平均速度): 218.199 km/h | |||||||
| ファステストラップ: ランド・ノリス - 1:48.890(44周目)[50] | |||||||
| 出典: [51][52][53][41][42] | |||||||
- 追記
- 太字は最多ラップリーダー
記録
第10戦終了時点のランキング
- 注:いずれもトップ5まで掲載。
- 注2:アルピーヌとレーシングブルズは同点だが、上位フィニッシュ順位がアルピーヌは3位、レーシングブルズは6位であるため、アルピーヌが上位となる。