アウディF1
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アウディF1(Audi F1)は、ドイツの自動車メーカー「アウディ」のF1コンストラクター。ザウバーを買収して2026年からフルワークスチームとしてF1に参戦を開始。パワーユニットの開発はアウディ・フォーミュラ・レーシングGmbHが行う。
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| エントリー名 | アウディ・レボリュートF1チーム |
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| チーム国籍 |
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| チーム本拠地 | |
| 主なチーム関係者 |
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| テクニカルディレクター |
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| 公式ウェブサイト |
www |
| 以前のチーム名称 | ステークF1チーム・キック・ザウバー |
| 2026年のF1世界選手権 | |
| ドライバー |
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| リザーブドライバー | TBA |
| シャシー | R26 |
| エンジン | アウディ AFR26 Hybrid |
| タイヤ | ピレリ |
| F1世界選手権におけるチーム履歴 | |
| 参戦年度 | 2026 - |
| F1デビュー戦 | 2026年オーストラリアGP |
| 2025年順位 | 9位 (70ポイント) |
| (記録はキック・ザウバー時代の2025年最終戦アブダビGP終了時) | |
概要
前史
アウトウニオン (1935年 - 1939年)

現在のアウディ社はグランプリレースに一度も参戦したことはないが、その前身であるアウトウニオン社は、第二次世界大戦前の1935年から1939年までグランプリレースに参戦していた[2]。
アウトウニオンは1932年、世界恐慌の最中に経営難に陥っていたアウディ、DKW、ホルヒ、ヴァンダラーの4つの自動車会社が合併して設立された[3]。翌年、ドイツ国首相のアドルフ・ヒトラーはメルセデス・ベンツとの国営モーターレースプログラムを発表した[4]。フェルディナント・ポルシェからの要請により、ヒトラーは2つのドイツの自動車メーカー2社による競争が勝利と国威発揚のチャンスを高めることに同意した。アウトウニオンとメルセデス・ベンツの間で最も成功した車に毎年50万マルク(4万ポンド、2023年時点の貨幣価値で359万ポンド)の賞金が贈られることが発表され、最終的に312万5000マルク(25万ポンド、2023年の貨幣価値で2242万ポンド)にまで増額され、激しい競争を促した[5]。
AIACRヨーロッパ・ドライバーズ選手権の5シーズンを通じて、アウトウニオンは7回の選手権グランプリ(グラン・エプルーヴ)と14回の非選手権グランプリで優勝した[6]。ベルント・ローゼマイヤーはタイプCを駆り、1936年にドイツ、スイス、イタリアのグランプリで優勝し、ドライバーズチャンピオンを獲得した[4]。タイプDを駆ったヘルマン・パウル・ミューラーは、1939年の選手権終了時点の非公式ランキングで1位となったが、ポーランド侵攻後のヨーロッパでの第二次世界大戦の勃発によりタイトルは授与されなかった[7]。アウトウニオンはその後1964年にフォルクスワーゲンに吸収され、現在のアウディ社となった[8]。
ザウバー (1993年 - 2025年)

ヒンヴィルに拠点を置く前身のコンストラクターであるザウバーは、1970年からスポーツカーレースに参戦し、1993年にF1デビューを果たした[9]。チームは1994年までメルセデス・ベンツ、1996年までフォード、2005年までペトロナスと提携し、2006年から2009年まではBMWのフルワークスチームとなった[10]。ザウバー(BMWザウバー)は、2007年と2008年にそれぞれ2位と3位を獲得し、コンストラクターズランキング最高位を獲得した。前者はマクラーレンの失格後の順位、後者はロバート・クビサがカナダGPで唯一勝利した順位である[11]。大不況とペーパーカンパニーによる買収の失敗後、ペーター・ザウバーが買い戻してフェラーリのエンジンを搭載し、2010年に独立系コンストラクターとして復帰した[12]。2018年にアルファロメオとタイトルスポンサー契約を結び、2019年から2023年にかけてチーム及びコンストラクターの名称も「アルファロメオ」に変更された[13]。その後はステークとキックからの支援に切り替わった[14]。
F1参戦シーズン
| 参戦年度 | 2026 - |
|---|---|
| F1デビュー戦 | 2026年オーストラリアGP |
| 搭載チーム | アウディ |
設立(2022年 - 2025年)
2022年8月、レギュレーションの見直しが予定されている2026年にパワーユニットメーカーとしてF1に参入すると発表した[15][16][17]。同年10月、噂されていたザウバーとの提携を決定し、完全なブランド変更とパワーユニット契約のために同社の株式を取得した[18][19][20]。2024年11月、カタール投資庁がチームの少数株式を取得した[21][22]。
ドライバーはベテランのニコ・ヒュルケンベルグとルーキーのガブリエル・ボルトレトが、2025年から複数年契約でザウバーに加入し、デビューと同時にアウディのドライバーラインナップに加わった[23][24][25][26][27]。ニール・ジャニは、車両開発を支援するシミュレータードライバーとして契約した[28][29]。
2025年7月、ザウバーはイギリスのオックスフォードシャー州ビスターにある「モータースポーツバレー」に「ザウバー・モータースポーツ・テクノロジーセンター」を開設した[30][31][32][33]。その目的は優秀な人材を確保して、この地域の専門知識を活用し、シャシーを製造しているスイスのヒンヴィルにある本社を補完することである[31][34][33]。同月、イギリスの金融テクノロジー企業レボリュートと複数年契約を結び、チームのタイトルスポンサーとなった[35][36]。また、2024年7月に燃料・オイル類の供給メーカーとして、イギリスのエネルギー関連会社bp/カストロールと契約を締結した[37]。
参戦初年度のチーム体制はジョナサン・ウィートリーがチーム代表、マッティア・ビノットがプロジェクト責任者[38]、ジェームス・キーがテクニカルディレクターを務める[39]。パワーユニットプログラムは、ドイツのバイエルン州ノイブルクに拠点を置く子会社のアウディ・フォーミュラ・レーシングGmbH[40]によって運営される[41]。
2026年
この年から施行されるシャシーとパワーユニット(PU)の新しい規制に合わせて設計されたR26を投入し[42]、開幕戦のオーストラリアGPでデビューする[43]。それに先立つ1月9日、カタロニア・サーキットでR26のシェイクダウンを行った[44]。同月20日、R26の正式なカラーリングが公開され、それに併せて自社製PUの名称が「AFR26 Hybrid」であることを明らかにした[45]。
初戦となるオーストラリアGPでボルトレトが9位に入賞し、初ポイントを獲得した[46]。第2戦中国GP終了後、チーム代表のウィートリーがチームを離脱し、F1プロジェクト責任者のビノットがチーム代表を兼務すると発表した[47]。
F1における戦績
- 太字はポールポジション、斜字はファステストラップ。(key)
- † 印はリタイアだが、90%以上の距離を走行したため規定により完走扱い。
- 右上の小数字はスプリントの結果。
- 2026年のバーレーンGPとサウジアラビアGPはイスラエルとアメリカ合衆国のイラン攻撃により中東情勢が悪化したため中止。
- * : 今シーズンの順位(現時点)。