味噌倉
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※以下、東大落語会編『落語事典 増補』掲載の内容に準拠する[1]。
「妻を持てば金がかかるだけ」と結婚を渋っていた味噌屋の主人・吝兵衛(けちべえ)が、親類の勧めに屈してついに所帯を持つ。ほどなく妻は身ごもってお産が近くなり、番頭の勧めにより吝兵衛は妻を実家に帰す。子どもが生まれたという知らせが届き、吝兵衛は「泊まるかもしれない」と店の者に言い残して、小僧の定吉とともに妻の実家へと向かった。主人が留守になった店では、普段の倹約した粗食への不満から店員が大喜びして、さっそくいつもは食べられない料理を使った酒盛りを始め、豆腐屋に焼きたての味噌田楽も発注する。ところが主人は妻の実家に泊まらずに引き返してきて店員の騒ぎを見てひどく立腹し、宴会をやめさせて寝かしつける。そこへ豆腐屋が味噌田楽を「焼けてきました」と届けに上がり、声を聞いた吝兵衛は火事だと早合点する。扉を開けると焼きたての味噌田楽の匂いがして「いけない、味噌倉に火事が入った」。