味噌倉

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味噌倉』(みそぐら)は古典落語の演目。ケチで通っている商店主が出かけている間に店員たちが普段できない宴会を開き、そこへ店主が帰ってきて起きる騒動を描く。

東大落語会編『落語事典 増補』は、元文年間(1736年 - 1741年)に刊行された『軽口大矢数』所収の米沢彦八「田楽の取違へ」を「原話」に挙げている[1]武藤禎夫は「田楽の取違へ」を「落語に近い形のもの」とし、ほかにも延宝8年(1680年)『囃物語』中巻所収「鱣(うなぎ)かばやきの咄し」以来複数見られると記している[2]

※以下、東大落語会編『落語事典 増補』掲載の内容に準拠する[1]

「妻を持てば金がかかるだけ」と結婚を渋っていた味噌屋の主人・吝兵衛(けちべえ)が、親類の勧めに屈してついに所帯を持つ。ほどなく妻は身ごもってお産が近くなり、番頭の勧めにより吝兵衛は妻を実家に帰す。子どもが生まれたという知らせが届き、吝兵衛は「泊まるかもしれない」と店の者に言い残して、小僧定吉とともに妻の実家へと向かった。主人が留守になった店では、普段の倹約した粗食への不満から店員が大喜びして、さっそくいつもは食べられない料理を使った酒盛りを始め、豆腐屋に焼きたての味噌田楽も発注する。ところが主人は妻の実家に泊まらずに引き返してきて店員の騒ぎを見てひどく立腹し、宴会をやめさせて寝かしつける。そこへ豆腐屋が味噌田楽を「焼けてきました」と届けに上がり、声を聞いた吝兵衛は火事だと早合点する。扉を開けると焼きたての味噌田楽の匂いがして「いけない、味噌倉に火事が入った」。

バリエーション

武藤禎夫『定本 落語三百題』掲載のあらすじでは主人公を「赤螺屋吝兵衛」(あかにしやけちべえ)と『片棒』や『二丁ろうそく』『位牌屋』などのケチな店主を扱った演目に登場する人物と同名としている[2]。また妻の実家から帰宅する吝兵衛が自宅からの騒ぎ声に「ああいうのは主人が悪いんだなァ」とつぶやいたり、味噌田楽の配達人が「横丁の豆腐屋から焼けて参りました。二、三丁焼けて[注釈 1]、あとからどんどん焼けてきます」と両方の意味に取れる言葉を話すといったくすぐりが含まれている[2]

他の演目との関係

脚注

参考文献

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