ネイチャーライティング
自然環境をめぐるノンフィクション文学
From Wikipedia, the free encyclopedia
ネイチャーライティング(英: nature writing)は、自然環境と人間との関係を主題とする文学ジャンルであり、自然史的な情報、自然に対する個人的な応答、自然についての哲学的解釈を組み合わせたノンフィクションを中心とする散文作品を指す用語である。 [1] [2] 19世紀以降、ヘンリー・デイヴィッド・ソローやレイチェル・カーソンらの作品を通じて環境意識の形成に大きな役割を果たしてきた。[2]
用語
前史
自然を対象とする古典作品はアリストテレスの『動物誌』やプリニウスの『博物誌』、中世ヨーロッパの薬草学などがある。
現在のネイチャーライティングにつながる系譜は、18世紀後半から19世紀にかけての自然史的著作からはじまる。イギリスの牧師博物学者ギルバート・ホワイトの『セルボーンの博物誌』(1789年)は、地域の自然観察と個人的な記述を組み合わせた先駆的作品である[2]。 18世紀後半から19世紀にかけては欧米でナチュラル・ヒストリー(博物学、自然史、自然誌)が流行した。 前述のギルバート・ホワイトの他に、イギリスのチャールズ・ダーウィン、アメリカのウィリアム・バートラム(旅行記)、(1827年–1838年)のジョン・ジェームズ・オーデュボン(『アメリカの鳥類』)などがいる。
ジャンルとして確立されたのは、18世紀の終わりごろである。 この時期には哲学や文学においてロマン主義運動が起こり、自然と人間との関係に対する考え方や個人の自然体験への見方に影響を与えていた。自然史的著作とロマン主義は混同されることもあるが、この2つの分野でしばしばみられる価値観は、次の通り[4]。
- 世界と人間が同質であるとみなす視点
- 合理主義、物質主義への懐疑的視点、ないしは否定
- 自然を生命の源と考える姿勢
- 素朴で、原初的なものへの傾倒
だが、異なる部分も多い。 自然史的著作は、自然に対する科学的理論や観察、分析への比重が大きい。しかしロマン主義文学にはこの要素は薄く、自然を神話化することに重きをおく傾向にある。
アメリカン・ネイチャーライティング
歴史
アメリカではこの分野は独自の発展をした。 アメリカン・ネイチャーライティングでは、自然への賞賛、個人的瞑想、自然保護の訴えの他に、自然本来の姿を求めて作者がウィルダネス (wilderness)へおもむくという特徴がある。おもむく先は森林、海辺、北極、砂漠、峡谷などであり、地理的に異なる領域が接する境界領域にあたるという共通点がある。作者は境界において、動植物や岩、水、風、光、雲なども含めたコミュニティの感覚を得たり考察し、出発の地へと戻るという構成をとる[5]。
アメリカン・ネイチャーライティング分野の確立は19世紀のアメリカのヘンリー・デイヴィッド・ソローの『ウォールデン』とするのが定説[6]である。
20世紀に入ると、自然保護や環境保全を前面に出した作品が増え、「環境文学」とも重なり合う。レイチェル・カーソンの『沈黙の春』(1962年)は、農薬DDTの生態系への影響を描き、現代環境運動の出発点であると同時に、科学的情報と文学的表現を融合させたネイチャーライティングとしても評価されている。[2]
同時期には、アルド・レオポルドが『野生のうたが聞こえる』(A Sand County Almanac)にて、「土地倫理」を提唱し、倫理的な問いも、ネイチャー・ライティングの重要な位置を占めるようになった。[2]
特徴
クルーチの考察
ネイチャーライティングを独立した分野として最初に論じたのは、J・W・クルーチ(J. W. Krutch)の『アメリカン・ネイチャーライティング選集』(1950年)とされる。クルーチはネイチャーライティングの共通点として、自然との一体感や、人間が機械の中心ではなく自然と共有できるコミュニティの一員としての位置を感じる点にあるとした[6]。
ライアンの考察
米文学者トーマス・J・ライアンの著書『この比類なき土地(This Incomperable Land: A Book of American Nature Writing)』による考察から。
- 文学ジャンルとしての特徴
- ネイチャーライティングは、自然環境を主題とする散文作品のうち、自然史情報(動植物や地形などの記述)、自然に対する書き手の個人的・感情的応答、自然についての哲学的・倫理的解釈という三つの要素を併せ持つものとして特徴づけられる。[9]
ライアンはこの著書でネイチャーライティングは次の3つの局面を備えた文学ジャンルとした[4]。なお、副題で分かるように、ライアンの念頭にあったのは、アメリカのネイチャーライティング作品である。
- 博物誌に関する情報 (natural history information)
- 自然に対する作者の感応 (personal reaction)
- 自然についての哲学的な考察 (philosophical interpretation)
またライアンは、アメリカン・ネイチャーライティング作品を以下のようにカテゴリ分類した。
- 博物誌のエッセイ
- 自然逍遥(散策、散歩のこと)
- 孤独と僻地での生活をテーマとしたエッセイ
- 旅行と冒険についてのエッセイ
- 農場の生活に関するエッセイ
- 自然における人間の役割についての文章
各地域のネイチャーライティング
オーストラリアでは、湿地や砂漠など独自の生態系を舞台とするネイチャー・ライティングが発展した。ロッド・ギブレットらが、湿地文化や植民地支配の歴史と自然環境の変容を結びつけた批評的な自然記述を行っている。[1]
東アジアでは本草学が環境文学の観点から関係する。『本草綱目』を指針として発展した本草学は実証的な自然の記述に加えて、動植物との接し方、環境、食文化、和歌などの文芸との関わりもある。日本でのこの系譜にあたる人物として、『十二支考』(1914年-1923年)の南方熊楠がいる[10]。
日本では「ネイチャー・ライティング」という英語由来のジャンル名は比較的新しい。しかし、自然と人間の関係を描く随筆や紀行文の伝統は古くからあり、『方丈記』『徒然草』、また近代以降の山岳文学などにその先駆が見いだされる。[1]
現代日本文学では、石牟礼道子の水俣を題材とした作品群などが、地域の自然環境と公害問題、共同体の記憶を結びつけるネイチャー・ライティングおよび環境文学として国際的にも言及されている。[1]
影響と評価
ネイチャーライティングの作家、地域別
アメリカ
- 18世紀
- トーマス・ジェファーソン
- 『ヴァージニア覚え書』,1787 [11]
- 自然史は1〜7章、11章
- J・ヘクター・セントジョン・ド・クレヴクール
- 『アメリカ農夫の手紙』, 1782[12]
- フランス生まれのアメリカ人作家・農民、アメリカの多様なアイデンティティを描いた啓蒙思想家。
- ウィリアム・バートラム
- Travels through North and South Carolina, Georgia, East and West Florida, 1791
- 19世紀
- ラルフ・ウォルドー・エマーソン
- 超絶主義提唱。スウェーデンボルグや、インドの古典『ヴェーダ』からも影響
- Nature (エマーソン), 1836
- Essays 1841
- スーザン・F・クーパー
- (en:Susan Fenimore Cooper)
- Rural Hour, 1850
- ヘンリー・デイヴィッド・ソロー
- 『ウォールデン 森の生活』 1854
- アメリカン・ネイチャーライティングの父
- ジョン・バロウズ
- Wake-Robin, 1871
- Winter Sunshine, 1875
- ウォルト・ホイットマン
- 『自選日記』, 1882 [13]
- 『草の葉』
- ジョン・ミューア
- 『山の博物誌』(The Mountains of California), 1894 [14]
- Stickeen: The Story of a Dog, 1909
- 『はじめてのシエラの夏』1911
- 20世紀
- メアリー・オースティン
- 『雨の少ない土地』(en:The Land of Little Rain), 1903
- オルダス・ハクスリー
- Along the Road: Notes and Essays of a Tourist, 1925
- ヘンリー・ベストン
- 『ケープコッドの海辺に暮らして』, 1928
- ジョセフ・ウッド・クルーチ
- The Modern Temper: A Study and a Confession, 1929
- 『砂漠の歳月』(The Desert Year), 1952 [15]
- The Voice of the Desert: A Naturalist's Interpretation, 1955
- ロジャー・トーリー・ピーターソン
- ピーターソン識別システム
- A Field Guide to the Birds,1934
- レイチェル・カーソン
- 『潮風の下で』 1941
- 『われらをめぐる海』1951
- 『海辺』(The Edge of the Sea)1955
- 『沈黙の春』 1962
- 『センス・オブ・ワンダー』1965
- ウィリアム・フォークナー
- 『熊』, 1942 [16]
- アルド・レオポルド
- 『野生のうたが聞こえる』(A Sand County Almanac), 1949 [17]
- Round River, 1953
- ジョン・スタインベック
- 『コルテスの海航海日誌』, 1951 [18]
- アン・モロー・リンドバーグ
- 『海からの贈り物』, 1955
- シグード・フェルディナンド・オルソン
- The Singing Wilderness、1956
- Listening Point、1958
- シオドーラ・クローバー
- 『イシ - 北米最後の野生インディアン』, 1961 [19]
- ウィリアム・プルーイット
- 『極北の動物誌』1967
- エドワード・アビー
- 『砂の楽園』Desert Solitaire: A Season in the Wilderness, 1968 [20]
- Monkey Wrench Gang, 1975
- 『荒野,わが故郷』, 1977 [21]
- ジョン・マクフィー (作家)
- en:John McPhee
- The Pine Barrens, 1968
- 『森からの使者』, 1971,
- 『バークカヌーは生き残った』, 1975
- 『アラスカ原野行』, 1977 [22]
- Annals of the Former World, 1998, ピューリッツァー賞一般ノンフィクション部門
- N・スコット・ママデイ
- en:Navarre Scott Momaday
- 『レイニーマウンテンへの道』, 1969 [23]
- エドワード・ホーグランド
- 『幻のマウンテンライオン』, 1973[24]
- ゲーリー・スナイダー
- 『亀の島』(Turtle Island), 1974 [25]
- 『野生の実践』(The Practice of the Wild), 1990 [26]
- 『惑星の未来を想像する者たちへ』A Place in Space, 1995
- アニー・ディラード
- 『ティンカー・クリークのほとりで』, 1974
- アン・ツウィンガー
- Run, River, Run (1975)
- グリーン川下り
- ノーマン・マクリーン
- 『マクリーンの川』, 1976 [27]
- フライフィッシング
- ロバート・フィンチ
- en:Robert Finch (nature writer)
- 『ケープコッドの潮風』, 1981 [30]
- ゲーリー・ポール・ナブハン
- en:Gary Paul Nabhan
- 『雨の匂いのする砂漠』, 1982 [31]
- ソノラ砂漠、先住民
- グレテル・アーリック
- en:Gretel Ehrlich
- 『やすらかな大地』, 1985 [32]
- ワイオミングの牧場
- キム・スタフォード
- en:Kim Stafford
- 『すべてがちょうどよいところ』, 1986 [33]
- リック・バス
- en:Rick Bass
- 『心に野性を』, 1987 [34]
- 『帰ってきたオオカミ』, 1992 [35]
- ベルンド・ハインリッチ
- 『ブボがいた夏』One Man's Owl, 1987
- 『ワタリガラスの謎』 Ravens in Winter, 1989
- マラソンを走るフィールド生物学者
- リチャード・ネルソン
- Richard Nelson (I941- )
- 『内なる島』, 1989 [36]
- アラスカの島
- アン・ラバスティール
- en:Anne LaBastille
- 『絶滅した水鳥の湖』, 1990 [37]
- アティトラン湖にのみ生息するオオオビハシカイツブリ(グアテマラカイツブリ)の記録
- カレン・テイ・ヤマシタ
- en:Karen Tei Yamashita (195I- )
- 『熱帯雨林の彼方へ』, 1990 [38]
- ダイアン・アッカーマン
- en:Diane Ackerman (1948- )
- 『月に歌うクジラ』, 1991
- テリー・テンペスト・ウィリアムス
- 『鳥と砂漠と湖と』(Refuge), 1991 [39]
- フレモント文化 (北アメリカ大陸先史文化、ユタ州)
- 『デザート・クァルテット』, 1995 [40]
- リンダ・ホーガン
- en:Linda Hogan (writer)
- 『大地に抱かれて』, 1995 [41]
- トーマス・ジェファーソン・ライアン
- アメリカンネイチャーライティング研究者
イングランド
- アイザック・ウォルトン
- Izaak Walton (1593-1683)
- 『釣魚大全 一 瞑想する人のレクリエーション』[42]
- (The Compleat Angler or the Contemplative Man's Recreation, 1653)
- ギルバート・ホワイト
- 『セルボーンの博物誌』, 1789
- チャールズ・ダーウィン
- 『ビーグル号航海記』 ,1839
- ヘンリー・ウィリアムソン (Henry Williamson)
- Tarka the Otter(カワウソのタルカ), 1927
- J・A・ベイカー
- The Peregrine ,1967
- ロナルド・ブライス (Ronald Blythe)
- Akenfield: Portrait of an English Village, 1969
- リチャード・メイビー
- en:Richard Mabey
- The Common Ground, 1980
- ロジャー・ディーキン (Roger Deakin)
- Waterlog, Wildwood: A Journey Through Trees, 1999
- ロバート・マクファーレン
- 『クライミング・マインド』, 2003
- The Old Ways
- Underland
- ティム・ディー (Tim Dee)
- The Running Sky, Four Fields, 2009
- ヘレン・マクドナルド(Helen Macdonald)
- 『オはオオタカのオ』(原題:H is for Hawk), 2014
スコットランド
- キャスリーン・ジェイミー (Kathleen Jamie)
- Findings, Sightlines, Surfacing
アイルランド
- ジョン・ミリントン・シング
- 『アラン島』, 1907 [43]
オーストラリア
- エリック・ロールズ (Eric Rolls)
- A Million Wild Acres、Doorways
- ジュディス・ライト (Judith Wright)
- The Coral Battleground(環境保護のノンフィクション)、自然詩集各種
- ロッド・ギブレット (Rod Giblett)
- Postmodern Wetlands、The Politics of Nature and Environmental Writing
- アシュリー・ヘイ (Ashley Hay)
- The Secret: The Strange Marriage of Annabella Milbanke and Lord Byron(自然環境を重視するノンフィクション)、The Railwayman's Wife
カナダ
- チャールズ・G・D・ロバーツ (Charles G. D. Roberts)
- 「野生の一族』, 1902[44]
- 短編中編、大ヤマネコ、クマ、ヤマアラシ、ミミズクやガンなど鳥類
- ファーレイ・モウワット (Farley Mowat)
- People of the Deer, 1952
- 『オオカミよ、なげくな』(Never Cry Wolf), 1993 [45]
- グレイ・オウル (Grey Owl)
- Pilgrims of the Wild、Tales of an Empty Cabin
- ウェイド・デイヴィス (Wade Davis)
- The Serpent and the Rainbow、The Wayfinders
- アダム・ショールズ (Adam Shoalts)
- Alone Against the North、Beyond the Trees
アルゼンチン
- ウイリアム・ヘンリー・ハドスン
- 『ラ・プラタの博物学者』, 1892[46]
- 『鳥たちをめぐる冒険』, 1913 [47]
ヨーロッパ
北欧
- クヌート・ハムスン
- Pan、Growth of the Soil
- トーヴェ・ヤンソン
- The Summer Book
- アルネ・ネス
- Ecology, Community and Lifestyle
- カール・オーヴェ・クナウスゴール (Karl Ove Knausgård)
- My Struggle(自然描写の多い自伝的大作)、Autumn(季節エッセイ
- ヘニング・マンケル (Henning Mankell)
- Italian Shoes(バルト海の自然を背景にした作品)
中欧(ドイツ語圏)
- アーダルベルト・シュティフター (Adalbert Stifter)
- Bunte Steine、Der Nachsommer
- クラウス・ミヒャエル・マイヤー=アビッヒ (Klaus Michael Meyer-Abich)
- Praktische Naturphilosophie
- ペーター・ヴォールレーベン (Peter Wohlleben)
- The Hidden Life of Trees、The Secret Wisdom of Nature
- ロベルト・ヴァルザー (Robert Walser)
- The Walk(自然と歩行の文学)
- リルケ (Rainer Maria Rilke)
- The Notebooks of Malte Laurids Brigge(自然と存在の感覚)
旧ソ連圏
ロシア
- イワン・ツルゲーネフ (Ivan Turgenev)
- A Sportsman's Sketches(農村自然誌)
- ミハイル・プリーシヴィン (Mikhail Prishvin)
- The Chain of Kashchey、Nature’s Diary
- ワシーリー・ベロフ (Vasily Belov)
- Lad(農村と自然の生活誌)
シベリア・極北
- ワレンチン・ラスプーチン (Valentin Rasputin)
- Farewell to Matyora(自然と共同体の喪失)
- エフゲニー・エフトゥシェンコ (Yevgeny Yevtushenko)
- Bratsk Station(自然と開発)
東アジア
日本
- 貝原益軒
- 『大和本草』, 1709
- 日本最初の本草書
- シーボルト
- 『日本』(Nippon)1832-1852
- 『日本植物誌』(Flora Japonica)1835-1870
- 『日本動物誌』(Fauna Japonica)1823-1830
- アーネスト・サトウ
- 『明治日本山岳記』 1881
- ウォルター・ウェストン
- 『日本アルプスの登山と探検』1896
- 国木田独歩
- 『武蔵野』 , 1901
- 小島烏水
- 『鎗ヶ嶽探検記』, 1903
- 『日本アルプス』, 1910
- 『上高地風景保護論』, 1913
- 南方熊楠
- 『神社合祀反対運動論考』1909-1912
- (鎮守の森の破壊で生態系が崩れることを警告)
- 『十二支考』(1914-23)
- 田部重治
- 『山と溪谷』, 1919
- 柳田国男
- 『山の人生』, 1926
- 武田久吉
- 『尾瀬と鬼怒沼』, 1930
- (アーネスト・サトウの息子)
- 中西悟堂
- 『野鳥とともに』, 1935
- 井伏鱒二
- 『川釣り』, 1952
- 野尻抱影
- 『星の民俗誌』, 1952
- 岡田喜秋
- 『日本の秘境』, 1960
- 新田次郎
- 『霧の子孫たち』, 1970
- (霧ヶ峰の自然保護を描く)
- 有吉佐和子
- 『複合汚染』, 1975
- 野田知佑
- 『日本の川を旅する』, 1982
- 星野道夫
- 『グリズリーアラスカの王者』 1985
- 『ムース』 1988
- 『Alaska 風のような物語』 1991
- 『イニュニック』 1993
- 『旅をする木』1994
- 『森と氷河と鯨』1996
- 『ノーザンライツ』1997
- C・W・ニコル
- 『C.W.ニコルの自然記』, 1986
- 加藤幸子
- 『自然連祷 短篇集』1987
- 『私の自然ウオッチング』1991
- 『ジーンとともに』1999
- 『ナチュラリストの生きもの紀行』2001
- 『池辺の棲家』2003
- 『鳥よ、人よ、甦れ 東京港野鳥公園の誕生、そして現在』2004
- 三木卓
- 『海辺の博物誌』, 1987
- 山尾三省
- 『聖老人 - 百姓・詩人・信仰者として』, 1988
- 『火を焚きなさい』
- (屋久島の自然)
- 高田宏
- 『木に会う』, 1989
- 幸田文
- 『崩れ』,1991
- 『木』, 1992
- 池澤夏樹
- 『母なる自然のおっぱい』, 1992
- 立松和平
- 『毒』1997
- (足尾銅山を描く)
- 梨木香歩
- 『渡りの足跡』2010
台湾
- 三毛
- 『サハラ物語』(原題『撒哈拉的故事』)
- (サハラ砂漠の自然と生活)
- 劉克襄
- The Winged Tribe
- Walking the Mountains
- (鳥類・山岳自然誌)
中国
- 李時珍
- 『本草綱目』, 1596
- 明代の百科全書。掲載品目及び引用文献の規模から中国を代表する本草書
- 沈従文
- Border Town
- (湘西の自然と人間の関係を描く)
- 賈平凹
- Shaanxi Opera
- The Old Records(農村と自然の描写)
- 劉亮程
- The Desert and the Seed
- Remembering Wolves
- (新疆の自然と生活)
韓国
- 朴景利 (パク・キョンニ)
- 大河小説『土地』(自然と共同体の長期的変遷)
- 黄晳暎 (ファン・ソギョン)
- 『客地』
- 『懐かしの庭』(自然と歴史の交錯)
- 法頂(ポプチョン)
- 自然詩
- 柳時和(リュ・シファ)
- 自然随筆
- 崔聖珏(チェ・ソンガク)
- 生態文学
- 黄大権(ファン・デグォン)
- 『野草の手紙』[49]
東南アジア
インドネシア
- プラムディヤ・アナンタ・トゥール
- (Pramoedya Ananta Toer)
- This Earth of Mankind(自然と植民地史)
- アンドレア・ヒラタ (Andrea Hirata)
- The Rainbow Troops(島嶼自然と生活)
フィリピン
- ニック・ホアキン (Nick Joaquin)
- The Woman Who Had Two Navels(自然と神話)
- F・シオニル・ホセ (F. Sionil José)
- Tree
- My Brother, My Executioner(土地と共同体)
南アジア
インド
- ジム・コーベット (Edward James Corbett)
- Man-Eaters of Kumaon
- Jungle Lore
- ラスキン・ボンド (Ruskin Bond)
- Rain in the Mountains
- Our Trees Still Grow in Dehra
- アミタヴ・ゴーシュ (Amitav Ghosh)
- The Hungry Tide(スンダルバンスの自然)
ネパール
- ピーター・マシーセン
- 『雪豹』(Snow Leopard), 1978 [50]
- (※アメリカ人だがネパール自然誌の古典として)
- ヘマ・スブラマニアン (Hema Subramanian)
- Himalayan Journals(ヒマラヤ自然記述)
ブータン
- ケンツェ・ノルブ (Khyentse Norbu)
- The Cup(自然と文化の描写が中心)
- ケンツェ・イェシェ (Kunzang Choden)
- Dawa: The Story of a Stray Dog(ブータンの自然と生活)
中央アジア
- チンギス・アイトマートフ (Chingiz Aitmatov)
- Jamila
- The Day Lasts More Than a Hundred Years(草原と人間の関係)
- オルハン・パミル (Orkhan Pamir)
- Songs of the Steppe(草原自然誌)
中東
トルコ
- ヤシャル・ケマル (Yaşar Kemal)
- Memed, My Hawk
- The Sea-Crossed Fisherman(アナトリアの自然)
- オルハン・パムク (Orhan Pamuk)
- Snow(自然環境と政治の交錯)
イスラエル・パレスチナ
- アモス・オズ (Amos Oz)
- A Tale of Love and Darkness(土地と自然の記憶)
- エドワード・サイード (Edward Said)
- Out of Place(自然と故郷の記憶)
アフリカ
東アフリカ
- カレン・ブリクセン (Karen Blixen / Isak Dinesen)
- Out of Africa
- Shadows on the Grass
- バリ・ムカンダ (Bari Mukanda)
- The Rains of Kilimanjaro(自然と民族誌)
南部アフリカ
- ローレンス・ヴァン・デル・ポスト (Laurens van der Post)
- 『カラハリの失われた世界』(The Lost World of the Kalahari), 1958 [51]
- The Heart of the Hunter
- アラン・ペイトン (Alan Paton)
- Cry, the Beloved Country(自然と社会の関係)
西アフリカ
- チヌア・アチェベ (Chinua Achebe)
- Things Fall Apart(自然と共同体の関係)
- エイモス・チュツオーラ (Amos Tutuola)
- The Palm-Wine Drinkard(自然と神話世界)
作品の分類
ライアン『この比類なき土地』(This Incomperable Lande: A Book of American Nature Writing)より引用の ネイチャーライティング作品の分類リスト。なお、副題の通り、リストはアメリカの作家に限定される。
野外ガイド、専門的論文
- クラレンス・キング
- 『体系的地質学』(1878)
- オラウス・ミューリー(Olaus Murie)
- 『動物の足跡に関する野外ガイド』(1954)
- ロジャー・トーリー・ピーターソン(Roger Tory Peterson)
- 『A Field Guide to Western Birds』(1961)
自然史
- ジョン・ミューア
- 『シエラ山系での研究』(1874-75)
- レイチェル・カーソン
- 『われらをめぐる海』(1950)
- アン・ツウィンガー(Ann Zwinger)
- ビアトリス・ウィラード(Beatrice "Bettie" Willard)
- 『樹林限界を超えて』(1972)
- ジョン・ヘイ
- 『生き残りの精神』(1974)
逍遥
- ジョン・D・ゴッドマン
- 『あるナチュラリストの逍遥』(1828)
- ジョン・バロウズ
- 『Wake-Robin』(1871)
- ジョン・K・テレス(John K. Terres)
- 『ローレル・ヒルからシラーの沼地へ』(1969)
- アニー・ディラード
- 『ティンカー・クリークのほとりで』(1974)
孤独と僻地生活
- ヘンリー・デイヴィッド・ソロー
- 『ウォールデン』(1854)
- ヘンリー・ベストン(Henry Beston)
- 『ケープコッドの海辺で暮らして』(1928)
- シグード・オルソン((Sigurd Ferdinand Olso)
- 『The Singing Wilderness』(1956)
- エドワード・アビー
- 『砂の楽園』(1968)
旅行と冒険
- ウィリアム・バートラム
- 『旅行記』(1791)
- ヘンリー・デイヴィッド・ソロー
- 『メインの森』(1864)
- チャールズ・シェルドン(Charles Sheldon)
- 『ユーコン河上流の野生』(1911)
- エドワード・ホーグランド(Edward Hoagland)
- 『一世紀昔からの手記』(1969)
- バリー・ロペス
- 『極北の夢』(1986)
農場生活
- J・ヘクター・セントジョン・ド・クレヴクール(J. Hector St. John de Crèvecœur)
- 『アメリカ農夫の手紙』(1782)
- リバティ・ハイド・ベイリー
- 『農夫への一年の収穫』(1972)
- ウェンデル・ベリー
- 『継続する調和』(1972)
自然と人間
- ジョン・バロウズ
- 『宇宙を受け入れて』(1920)
- ジョセフ・ウッド・クルーチ(Joseph Wood Krutch)
- 『みごとな生命の連鎖』(1956)
- ジョン・ヘイ
- 『自然を擁護して』(1969)