九段理江
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子供の頃は県内を20か所に転居した。高校から大学まではさいたま市内で過ごしていた。高校は県立で埼玉県南部に通った[2]。出身大学は非公表。
大学研究室助手を経て2014年に石川県に転居し、金沢市に1年、能美市に2年半暮らす[3][4]。2015年にスコットランドに3ヶ月ほど住む[5]。金沢市の学校法人・国際ビジネス学院の就職用小論文の講師、金沢市の古書店・オヨヨ書林のアルバイトなどを経験する[6]。25歳の頃(2015年ごろ)から友人の勧めで小説家を目指して新人賞への応募を始める。
2017年、「花の文法」で第122回文學界新人賞の最終候補(藤生理江として)。
2018年、「海の聴力」で第123回文學界新人賞の最終候補。「マイ・ヴァイオレント・ハート」で第50回新潮新人賞二次選考通過。
2021年、「悪い音楽」で第126回文學界新人賞を受賞しデビュー[7]。
2022年、太宰治「女生徒」を本歌取りした「Schoolgirl」で第166回芥川龍之介賞候補[8][9]。同作を表題作とする初の単行本『Schoolgirl』で第35回三島由紀夫賞候補[10]。
2023年、『Schoolgirl』で芸術選奨新人賞受賞[11][12]。同年、「しをかくうま」で第45回野間文芸新人賞受賞[13]。
2024年、「東京都同情塔」で第170回芥川龍之介賞受賞[14]。
2026年より新潮新人賞の選考委員を務める予定である。
人物・エピソード
特技
- 左目だけを寄り目にすることができる。
作風
- 多様なテキストからのサンプリングをする。詩歌、与党議員の発言、人名の羅列、LLM (AI) の回答文[15]など多岐にわたる。
- 取材旅行には一回も行ったことがなく、実在の場所はGoogleマップなどを用いて調べる[16]。
ペンネーム
- デビュー以前は「藤生理江」のペンネームで投稿をしていた。
- ペンネームを「藤生理江」から現在の九段理江に変えた理由は、新人賞の選考委員の一人にペンネームの真ん中に生理が入っていることを指摘されたことなどを挙げている[17]。
- 九段姓の由来はさまざまあり、以前九段下に住んでいたこと、 初めて一人暮らしをしたマンション名が「パークサイド九段」 だったこと[18]、三島由紀夫と同じく名前に漢数字を入れたかったこと、転生した三島由紀夫と「九段の滝」で会うため[19][出典無効]、井上陽水の『九段』というアルバムが好きだったこと、J・D・サリンジャーの『ナイン・ストーリーズ』にあやかりたいという思いなどがあったと挙げている[20]。また九段自身はこれらの理由について「諸説あり」[21]としている。
- ローマ字表記の場合の「Rie QUDAN」の理由としてQuestion や、Queenなどの好きな言葉の頭文字であること、Kとは違い曲線があることを理由としてあげている[22]。なお各国のメディアで取り上げられた頃の初期は多くで「Rie KUDAN」の表記となっていたことに『文學界』2024年3月号に掲載されたエッセイ「九段理江」で怒りと驚きを表明した[23]。それにより、のちに修正された。
音楽
作品一覧
単行本
小説
- 『Schoolgirl』(文藝春秋、2022年1月)ISBN 978-416391-508-1
- 『東京都同情塔』(新潮社、2024年1月)ISBN 978-410355-511-7
- 初出:『新潮』2023年12月号
- 『しをかくうま』(文藝春秋、2024年3月)ISBN 978-416391-816-7
- 初出:『文學界』2023年6月号
- 文庫版『東京都同情塔』(新潮文庫、2026年4月)
アンソロジー収録作品
単行本未収録
小説
- 「彼と彼女の間に投げる短い小説」 - 『北國新聞』2023年2月25日
- 「影の雨」[30] - 『広告』Vol.418(博報堂、2025年3月)、のちにHP上でプロンプトも合わせて全文が公開された。
- 「Beauticide」 - 『GOAT』Winter 2026(第3号、2025年12月)
- 「No Time to Die」 - 『文藝』2026年春季号
エッセイなど
- 「利き詩のすすめ」『群像』2022年8月号
- 「チャイルド・オブ・マッカーシー」 - 『新潮』2023年8月号
- 「奏でるより文字「早撃ち」痺れるねえ」 - 『朝日新聞』2024年1月28日朝刊
- 「「忘れたくない」思い、形に」 - 『毎日新聞』2024年2月8日夕刊
- 「カフカだカフカ」 - 『文學界』2024年2月号
- 「九段理江」[31] - 『文學界』2024年3月号
- 「自分だけの辞書」 - 『FRaU』2024年6月号 特集:いま、ラグジュアリーを、日本から
- 「私がミニシアターで観た思い出の映画『ウイークエンド』『女は女である』」 - 『週刊文春CINEMA』2024夏号
- 「今日〆切の原稿に立ち向かう小説家のための14の小さな真実」 - 『新潮』2024年6月号
- 「作家・九段理江を構成する、一生ものの、本と映画と音楽とアート」 - 『GINZA』2024年6月号
- 「彼らの国で」 - 『優駿』2024年7月号
- 「SNSは我々をどこへ連れて行ったか?」 - 『プレジデント』62巻23号2024年12月13日
- 「2024年 トレンドフード調査隊!焼鳥 with 九段理江」[32] - 『Hanako』2025年1月号
- 「私へ」 - 『新潮』2025年2月号(三島由紀夫生誕100周年企画「三島由紀夫への手紙」)
- 「永遠は水玉の中に」[33] - 『家庭画報』2025年3月号
- プロムナード欄の連載 - 『日本経済新聞』にて2025年下半期の金曜日の夕刊に連載された。全26回。
エッセー「プロムナード」一覧
- 「日本経済新聞(『日本経済新聞』夕刊2025年7月4日)
- 「生きる
理 」(『日本経済新聞』夕刊2025年7月11日) - 「ある小説家の不可逆」(『日本経済新聞』夕刊2025年7月18日)
- 「オーダーメイド旗袍」(『日本経済新聞』夕刊2025年7月25日)
- 「該当策なし」(『日本経済新聞』夕刊2025年8月1日)
- 「男性専用車両?」(『日本経済新聞』夕刊2025年8月8日)
- 「私の夢」(『日本経済新聞』夕刊2025年8月15日)
- 「スマホ時代の眼と記憶」(『日本経済新聞』夕刊2025年8月22日)
- 「私的孤独史」(『日本経済新聞』夕刊2025年8月29日)
- 「イギリスと番狂せ」(『日本経済新聞』夕刊2025年9月5日)
- 「炎上経験者から…」(『日本経済新聞』夕刊2025年9月12日)
- 「プロットなし派の旅」(『日本経済新聞』夕刊2025年9月19日)
- 「35歳」(『日本経済新聞』夕刊2025年9月26日)
- 「私が守ったランドセル」(『日本経済新聞』夕刊2025年10月3日)
- 「AIの記憶、人の記憶」(『日本経済新聞』夕刊2025年10月10日)
- 「ご自愛ください」(『日本経済新聞』夕刊2025年10月17日)
- 「グーグルマップ小説家」(『日本経済新聞』夕刊2025年10月24日)
- 「初の女性と初のジュエリー」(『日本経済新聞』夕刊2025年10月31日)
- 「39人40脚」(『日本経済新聞』夕刊2025年11月7日)
- 「限りない欲望」(『日本経済新聞』夕刊2025年11月14日)
- 「待ち時間に」(『日本経済新聞』夕刊2025年11月21日)
- 「式典はしご」(『日本経済新聞』夕刊2025年11月28日)
- 「地上の天国」(『日本経済新聞』夕刊2025年12月5日)
- 「日本大使館で」(『日本経済新聞』夕刊2025年12月12日)
- 「脚長人間からの報告」(『日本経済新聞』夕刊2025年12月19日)
- 「失礼します」(『日本経済新聞』夕刊2025年12月26日)
- 「AIの心、作家の体」 - 『文學界』2025年8月号
- 「知ったばかりの言葉なら素直に愛を伝えられる。」(『花とアリス』映画評) - 『BRUTUS』2025年12月1日号
- 「変わり続ける自分へ」 - 『埼玉新聞』朝刊2026年1月1日
- 「極まる神々しい生き物への憧憬」 - 『朝日新聞』朝刊2026年1月10日「ひもとく」欄
- 「早くて速いベトナムで」[34](ベトナム紀行文)国際交流基金のウェブサイトに掲載、3月24日
書評
- 「私の書棚の現在地」 - 『新潮』(書評連載、全8回)
- 「豊かであること、その功罪」(長嶋有原作・雁須磨子ほか『いろんな私が本当の私』、長嶋有『トゥデイズ』、村上春樹原作・ジャン・クリストフ・ドゥヴニ翻案・PMGLイラスト『Haruki Murakami Manga Stories』) - 『新潮』2024年3月号
- 「終わることについて」(荘子it×吉田雅史『最後の音楽𝄇ヒップホップ対話篇』) - 『新潮』2024年7月号
- 「空気を動かす動詞」(青木淳『くうきをつくる』) - 『新潮』2024年10月号
- 「言語と非言語の間の言語」(金川晋吾『明るくていい部屋』) - 『新潮』2025年1月号
- 「假面の告白へ告白する仮面」(三島由紀夫『假面の告白 初版本復刻版』) - 『新潮』2025年4月号
- 「誰のものでもない言葉」(ジュンパ・ラヒリ、小川高義訳『翻訳する私』) - 『新潮』2025年7月号
- 「想像と妄想」(京都新聞取材班『自分は「底辺の人間」です――京都アニメーション放火殺人事件』) - 『新潮』2025年10月号
- 「わからない」(小川哲「言語化するための小説思考」) - 『新潮』2026年1月号
- 「読書目録」 - 『すばる』(書評連載、全3回)
- 「ある現実の受け手から」[35] - 『波』2025年4月(朝比奈秋「受け手のない祈り」書評)
- 「再生へ「鳴るはずのない電話」」(ポール・オースター『バウムガートナー』) - 『日本経済新聞』2026年2月14日
- 「自分ひとりの部屋の外で」(ヴァージニア・ウルフ『ヴァージニア・ウルフ エッセイ集』) - 『群像』2026年4月号