ダイナカール

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ダイナカール(欧字名:Dyna Carle、1980年5月10日 - 1999年4月15日)は[4]日本競走馬繁殖牝馬

1982年最優秀3歳牝馬1983年最優秀4歳牝馬[5]。第44回優駿牝馬(オークス)の優勝馬である。

繁殖牝馬としても1997年のJRA年度代表馬エアグルーヴを送り出すなど、極めて優秀な成績を収めた。現在、牝系は「ダイナカール系」と呼ばれるほどに発展し、直系子孫からはアドマイヤグルーヴドゥラメンテルーラーシップオレハマッテルゼジュンライトボルトミッキーファイトなどの活躍馬が多数出ている[6]

1982年にデビュー。岡部幸雄が騎乗し、新馬戦、白菊賞、3歳牝馬ステークス[注釈 1]と3連勝し、最優秀3歳牝馬に選出された。1983年初戦のクイーンカップで5着に敗れ、初の敗北を喫する。騎手が東信二に変更となった4歳牝馬特別(西)ダスゲニー2着に敗れ、クラシック初戦の第43回桜花賞では一番人気に支持されたが、同じ社台ファーム生産馬のシャダイソフィアの3着に敗れた。

優駿牝馬では騎手が岡部幸雄に戻る。桜花賞馬シャダイソフィアが東京優駿(日本ダービー)に出走して不在となっていたこのレースでは単枠指定を受けダスゲニーに次ぐ2番人気に支持された[7][8]。5頭が横一線となり、そのままゴール[9]。長い写真判定の末、2着をハナ差抑えてダイナカールが勝利[9]。1着から5着までの走破タイムは同じの接戦で、長い写真判定を経て、着差はハナ・アタマ・ハナ・アタマであった[10]。これが馬主としての社台レースホースの八大競走初勝利となった。

秋はエリザベス女王杯は回避し、オープン特別のターコイズステークスを勝利し、有馬記念に出走。岡部がビンゴカンタに騎乗するため安田富男が初騎乗となったが、勝ったリードホーユーから0.3秒差の4着と好走。この年の最優秀4歳牝馬に選出された。

古馬となってからは7戦に出走したが、5歳時のアルゼンチン共和国杯3着、6歳時のアメリカジョッキークラブカップ2着、中山記念3着が目立つ程度で未勝利に終わり、引退した。

競走成績

以下の内容は、netkeiba.com[11]、JBISサーチ[3]の情報に基づく。

競走日 競馬場 競走名 距離(馬場)

オッズ

(人気)

着順 タイム 騎手 斤量

[kg]

1着馬(2着馬)
1982.10.17 東京 3歳新馬 ダ1200m(良) 6 2 2 1.9(1人) 1着 1:14.8 岡部幸雄 53 (スーパーデュール)
11.6 東京 白菊賞 4下 芝1600m(良) 10 5 5 9.6(4人) 1着 1:37.4 岡部幸雄 53 (ノーザンタカイ)
12.18 中山 3歳牝馬S OP 芝1600m(良) 10 6 6 6.7(3人) 1着 1:35.4 岡部幸雄 53 (サクラオーゴン)
1983.1.30 東京 クイーンC 芝1600m(良) 14 6 10 2.4(1人) 5着 1:37.7 岡部幸雄 53 ダスゲニー
3.20 阪神 報知杯4歳牝馬特別 芝1400m(良) 16 7 14 8.1(4人) 2着 1:24.1 東信二 54 ダスゲニー
4.10 阪神 桜花賞 芝1600m(不) 22 4 9 5.3(1人) 3着 1:40.6 東信二 55 シャダイソフィア
5.22 東京 優駿牝馬 芝2400m(良) 28 2 5 4.9(2人) 1着 2:30.9 岡部幸雄 55 (タイアオバ)
10.2 中山 セントライト記念 芝2200m(良) 12 3 3 6.2(2人) 2着 2:14.7 岡部幸雄 54 メジロハイネ
10.30 京都 ローズS 芝2000m(良) 14 3 5 2.7(1人) 3着 2:03.7 岡部幸雄 55 ロンググレイス
12.10 中山 ターコイズS 芝1800m(良) 16 3 5 2.7(1人) 1着 1:48.3 岡部幸雄 56 (サクラパトラ)
12.25 中山 有馬記念 芝2500m(良) 16 3 5 20.2(9人) 4着 2:34.3 安田富男 53 リードホーユー
1984.2.19 東京 目黒記念 GⅡ 芝2500m(稍) 10 7 7 3.1(1人) 4着 2:37.5 安田富男 56 ダイセキテイ
10.7 東京 毎日王冠 GⅡ 芝1800m(良) 9 6 6 16.7(6人) 7着 1:48.4 岡部幸雄 55 カツラギエース
11.18 東京 アルゼンチン共和国杯 GII 芝2500m(稍) 13 4 4 10.8(5人) 3着 2:35.9 岡部幸雄 56 メジロシートン
12.23 中山 有馬記念 GⅠ 芝2500m(良) 11 8 11 50.0(9人) 7着 2:33.8 安田富男 55 シンボリルドルフ
1985.1.20 中山 AJCC GII 芝2200m(良) 10 8 9 6.4(2人) 2着 2:14.7 岡部幸雄 55 サクラガイセン
2.17 東京 目黒記念 GⅡ 芝2500m(良) 13 7 11 7.1(2人) 7着 2:35.0 岡部幸雄 55 ミスタールマン
3.10 中山 中山記念 GII 芝1800m(稍) 11 6 7 9.9(3人) 3着 1:48.0 岡部幸雄 55 トウショウペガサス

太文字は八大競走。1984年グレード制導入。

引退後

4番仔のエアグルーヴが母子2代となる優駿牝馬を制し、更には天皇賞(秋)も制してトウメイ以来の牝馬による年度代表馬を受賞した[12]。しかし、1999年トニービンとの種付け中の事故で動脈破裂を起こして死亡した[2]。最後の産駒となったモノポライザーはオープン特別の若駒ステークスポートアイランドステークスを制している[13]

9頭の産駒のうち牝馬7頭は全て繁殖入りしている。その娘たちが産んだ孫世代からは、祖母・母共に勝てなかったエリザベス女王杯を連覇したアドマイヤグルーヴ[14]高松宮記念を制したオレハマッテルゼ[15]香港クイーンエリザベス2世カップに優勝したルーラーシップ[16]などの活躍馬が次々と現れている。さらに曾孫以降の世代からも、アドマイヤグルーヴ産駒で2015年の皐月賞東京優駿(日本ダービー)のクラシック二冠を制したドゥラメンテ、共にダートGI級競走を勝利したジュンライトボルトミッキーファイトの兄弟など、重賞競走優勝馬が輩出されている。

繁殖成績

初年度は、ミスターシービーを受胎したものの双子流産してしまった[10]

栗山求によると、「ヤンチャで勝負根性旺盛[9]」な気性で、産駒の傾向は「芝向きの中距離タイプ[9]」と分析。小さいサイズながら成長力と勝負根性に秀でた繁殖牝馬と評価している[9]

生年馬名毛色戦績
初仔1988年[17]カーリープリンス[17][17]鹿毛[17]パドスール[17] 1勝(引退)[17]
2番仔1990年[18]カーリーエンジェル[18][18]栗毛[18]ジャッジアンジェルーチ[18] 0勝(引退・繁殖牝馬[18]
3番仔1992年[19]セシルカット[19][19]栗毛[19]サンデーサイレンス[19] 5勝(引退・繁殖牝馬)[19]
4番仔1993年[20]エアグルーヴ[20][20]鹿毛[20]トニービン[20] 9勝(引退・繁殖牝馬)[20]
5番仔1994年[22]カーリーパッション[22][22]栗毛[22]トニービン[22] 1勝(引退・繁殖牝馬)[22]
6番仔1995年[24]エルフィンフェザー[24][24]鹿毛[24]サンデーサイレンス[24] 3勝(引退・繁殖牝馬)[24]
7番仔1996年[25]マリーシャンタル[25][25]鹿毛[25]サンデーサイレンス[25] 4勝(引退・繁殖牝馬)[25]
8番仔1997年[26]リングレット[26][26]黒鹿毛[26]トニービン[26] 2勝(引退・繁殖牝馬)[26]
9番仔1999年[13]モノポライザー[13][13]鹿毛[13]サンデーサイレンス[13] 5勝、地方9勝(引退)[13]

主なファミリーライン

  • 1:括弧内の競走名のうち、太字は国内限定を含むGI級競走。

出典:[27]

血統表

脚注

参考文献

外部リンク

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