野盗伝奇

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日本の旗 日本
言語 日本語
ジャンル 長編小説
野盗伝奇
最終章の舞台となる杖突峠の眺望
最終章の舞台となる杖突峠の眺望
作者 松本清張
日本の旗 日本
言語 日本語
ジャンル 長編小説
発表形態 新聞連載
初出情報
初出西日本スポーツ1956年5月17日 - 9月9日
出版元 西日本新聞社
挿絵 岡本爽太
刊本情報
刊行 『野盗伝奇』
出版元 光風社
出版年月日 1957年5月15日
装幀 御正伸
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野盗伝奇』(やとうでんき)は、松本清張伝奇小説。『西日本スポーツ』『中部経済新聞』『福井新聞』(夕刊)などに連載され[注釈 1]1957年5月に光風社より刊行された。

関ヶ原の戦いの翌年の春のこと、諏訪藩の若侍・秋月伊助は、その美しさで家中の若者たちの関心をあつめていた美世を恩賞に貰おうと、美世の父である家老・千野兵部とかけ合う。兵部が渋々承知すると、諏訪家に従わない強大な豪族・江良丹後のもとに伊助はひとり潜入し、討つことに成功する。しかし、江良ほどの者を討ち取ったにも関わらず、伊助には何の報償も与えられず、はじめから美世を与える気のなかった兵部も冷たく遇したため、肚に据えかねた伊助は、主君の諏訪頼水の寝所の襖に一筆の上、諏訪藩を逐電する。

追われた伊助は、通りがかりの一行に飛び込み脱出するが、一行は雲切組と名乗る乱波で、伊助はその一味に加わることになる。雲切組の隠れ住む木曽山脈の山中で、伊助は、一味の岩熊猪太郎や雷雲十郎、また首領の妾という藤乃と知り合う。

まもなく雲切組は、美世の祝言の日に、高島城の金蔵を襲う計画をたてる。攪乱のため美世を奪ったものの、金蔵襲撃は失敗に終わる。岩熊は逃げる途中、藤乃を鳴神組の首領・鳴神権左衛門に譲り渡す。仲間を売ったことに愕いた伊助は、岩熊と決闘してこれを倒し、雲切組の新しい頭領となる。

美世の救出を兵部と交渉した権左衛門は、伊助のもとに現れるが、伊助は、美世の引渡しは藤乃との引換えが条件と答える。藤乃を渡したくない権左衛門は、杖突峠で伊助らと対峙、調略で騙し討ちにしようとするが、伊助は逆襲に出る。

鳴神組に勝利した伊助、雲十郎、藤乃、美世らは、再び杖突峠に立ち、新しい時代を迎えそれぞれの道を歩み出す。

主な登場人物

秋月伊助(あきづきいすけ)
本作の主人公。諏訪高島藩の若侍。ひょんなことから、江良丹後を討ちその恩賞を得ようとする。
千野兵部(ちのひょうぶ)
高島藩の家老。伊助をあまり良く思っていない。
江良丹後(えらたんご)
高島城の東の北山に砦を築く豪族。
岩熊猪太郎(いわくまいたろう)
雲切組の一員で髭面の大男。病気とされる首領・雲切風之助に代わり組を采配する。
雷雲十郎(いかずちうんじゅうろう)
雲切組の一員。伊助に雲切組の部落のあらましを語る。
美世(みよ)
千野兵部の娘。その美しさで高島藩の若侍の憧れの的となっている。
藤乃(ふじの)
雲切風之助の妾とされる若い女性。覆面の男の装いだが、少女の面影を残している。
鳴神権左衛門(なるかみごんざえもん)
雲切組より数倍大きな乱波といわれる鳴神組の首領。駒ヶ岳の麓に拠点を持つ。

エピソード

舞台版

脚注

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