1976年ベルギーグランプリ

From Wikipedia, the free encyclopedia

日程 1976年シーズン第5戦
決勝開催日 5月16日
コース長 4.262 km (2.648 mi)
ベルギーの旗 1976年ベルギーグランプリ
レース詳細
日程 1976年シーズン第5戦
決勝開催日 5月16日
開催地 ゾルダー・サーキット
ベルギーの旗 ベルギー リンブルフ州 ヒュースデン=ゾルダー
コース長 4.262 km (2.648 mi)
レース距離 70周 298.340 km (185.380 mi)
決勝日天候 晴(ドライ)[1]
ポールポジション
ドライバー
タイム 1:26.55[W 1][2]
ファステストラップ
ドライバー オーストリアの旗 ニキ・ラウダ
タイム 1:25.98[W 2][3]
決勝順位
優勝
2位
3位

1976年ベルギーグランプリ(1976ねんベルギーグランプリ、: 1976 Belgian Grand Prix、正式名称: XXXIV Grote Prijs van Belgie[W 4])は、1976年のF1世界選手権の第5戦として、1976年5月16日ゾルダー・サーキットで開催された自動車レース[W 5]。34回目のベルギーグランプリであり、ゾルダーでの開催は3回目である。レースは全長約4.3キロメートルのサーキットを70周し、総走行距離は約298キロメートルであった。

このレースを制したのは、フェラーリ・312T2を駆るオーストリア人ドライバーのニキ・ラウダであり、ラウダはドライバーズ選手権でのリードを29点に広げた[注 1]。チームメイトのスイス人ドライバーであるクレイ・レガッツォーニは、ラウダから3.4秒遅れの2位でフィニッシュした。3位には、リジェ・JS5を駆るフランス人ドライバーのジャック・ラフィットが入った。これは、ラウダにとって今季4勝目[注 2]であり、前年度王者による圧倒的な強さを見せつけたレースであった。3位に入賞したラフィットは、前年のドイツGPで2位に入賞して以来2度目の表彰台であり、所属する新チーム「リジェ」にとって初の表彰台となった。

背景

ベルギーGPはゾルダーとブリュッセル近郊のニヴェル・ボレールで交互に開催されていたが、本来の開催地であったニヴェルの路面状況が悪化していたため、1983年スパ・フランコルシャンが復活するまで、ゾルダーがベルギーGPの開催地となった。

エントリー

本GPは29台が参加する[7]

ティレルは前戦スペインGPから投入された6輪車P34ジョディー・シェクターにも用意した[8]ガイ・エドワーズペントハウスリズラのスポンサーを獲得し、2台目のヘスケス・308Dを走らせる[W 6]コパスカーエマーソン・フィッティパルディ1台のみ参加する[W 7]RAMエミリオ・デ・ヴィロタに代わって、母国出身のパトリック・ネーヴを起用した[W 6]

エントリーリスト

チーム No. ドライバー コンストラクター シャシー エンジン
イタリアの旗 スクーデリア・フェラーリ SpA SEFAC 1 オーストリアの旗 ニキ・ラウダ フェラーリ 312T2 フェラーリ 015 3.0L F12
2 スイスの旗 クレイ・レガツォーニ
イギリスの旗 エルフ・チーム・ティレル 3 南アフリカの旗 ジョディー・シェクター ティレル P34 フォード DFV 3.0L V8
4 フランスの旗 パトリック・デパイユ
イギリスの旗 ジョン・プレイヤー・チーム・ロータス 5 アメリカ合衆国の旗 マリオ・アンドレッティ ロータス 77 フォード DFV 3.0L V8
6 スウェーデンの旗 グンナー・ニルソン
イギリスの旗 マルティーニ・レーシング 7 アルゼンチンの旗 カルロス・ロイテマン ブラバム BT45 アルファロメオ 115-12 3.0L F12
8 ブラジルの旗 カルロス・パーチェ
イギリスの旗 ベータ・チーム・マーチ 9 イタリアの旗 ヴィットリオ・ブランビラ マーチ 761 フォード DFV 3.0L V8
イギリスの旗 マーチ・エンジニアリング 10 スウェーデンの旗 ロニー・ピーターソン
34 西ドイツの旗 ハンス=ヨアヒム・スタック
イギリスの旗 オヴォロ・チーム・マーチ 35 イタリアの旗 アルトゥーロ・メルツァリオ
イギリスの旗 マールボロ・チーム・マクラーレン 11 イギリスの旗 ジェームス・ハント マクラーレン M23 フォード DFV 3.0L V8
12 西ドイツの旗 ヨッヘン・マス
イギリスの旗 シャドウ・レーシング・チーム 16 イギリスの旗 トム・プライス シャドウ DN5B フォード DFV 3.0L V8
17 フランスの旗 ジャン=ピエール・ジャリエ
イギリスの旗 チーム・サーティース 18 アメリカ合衆国の旗 ブレット・ランガー サーティース TS19 フォード DFV 3.0L V8
19 オーストラリアの旗 アラン・ジョーンズ
カナダの旗 ウォルター・ウルフ・レーシング 20 ベルギーの旗 ジャッキー・イクス ウルフ・ウィリアムズ FW05 フォード DFV 3.0L V8
21 フランスの旗 ミシェル・ルクレール英語版
イギリスの旗 チーム・エンサイン 22 ニュージーランドの旗 クリス・エイモン エンサイン N176 フォード DFV 3.0L V8
23 イタリアの旗 アントニオ・ベルナルド 1 N174
イギリスの旗 ヘスケス・レーシング 24 オーストリアの旗 ハラルド・アートル ヘスケス 308D フォード DFV 3.0L V8
イギリスの旗 ペントハウスリズラ・レーシング・ウィズ・ヘスケス 25 イギリスの旗 ガイ・エドワーズ
フランスの旗 リジェ・ジタン 26 フランスの旗 ジャック・ラフィット リジェ JS5 マトラ MS73 3.0L V12
アメリカ合衆国の旗 シティバンク・チーム・ペンスキー 28 イギリスの旗 ジョン・ワトソン ペンスキー PC3 フォード DFV 3.0L V8
ブラジルの旗 コパスカー・フィッティパルディ 30 ブラジルの旗 エマーソン・フィッティパルディ コパスカー FD04 フォード DFV 3.0L V8
31 ブラジルの旗 インゴ・ホフマン 2
イギリスの旗 RAMレーシング 32 スイスの旗 ロリス・ケッセル ブラバム BT44B フォード DFV 3.0L V8
33 ベルギーの旗 パトリック・ネーヴ
オランダの旗 HBビウェイキング・アラーム・システムズ 37 オーストラリアの旗 ラリー・パーキンス ボロ 001 フォード DFV 3.0L V8
出典: [W 8][7]
追記

予選

予選は金曜日の2回と土曜日1回の合計3回のセッションで行われた[7]

フェラーリフロントローを独占し、ニキ・ラウダポールポジションクレイ・レガツォーニが2番手となった。ラウダのライバルであるジェームス・ハントと6輪車ティレル・P34を駆って2戦目のパトリック・デパイユが2列目に並んだ[8]

一方、元ドライバーズチャンピオンエマーソン・フィッティパルディ[9]、これが参戦100回目[W 9][注 3]となる母国のヒーローであるジャッキー・イクスは予選落ちを喫した[10]

予選結果

順位 No. ドライバー コンストラクター タイム Grid
1 1 オーストリアの旗 ニキ・ラウダ フェラーリ 1:26.55 - 1
2 2 スイスの旗 クレイ・レガツォーニ フェラーリ 1:26.60 +0.05 2
3 11 イギリスの旗 ジェームス・ハント マクラーレン-フォード 1:26.74 +0.19 3
4 4 フランスの旗 パトリック・デパイユ ティレル-フォード 1:26.91 +0.36 4
5 9 イタリアの旗 ヴィットリオ・ブランビラ マーチ-フォード 1:26.93 +0.38 5
6 26 フランスの旗 ジャック・ラフィット リジェ-マトラ 1:27.14 +0.59 6
7 3 南アフリカの旗 ジョディー・シェクター ティレル-フォード 1:27.19 +0.64 7
8 22 ニュージーランドの旗 クリス・エイモン エンサイン-フォード 1:27.54 +0.99 8
9 8 ブラジルの旗 カルロス・パーチェ ブラバム-アルファロメオ 1:27.66 +1.11 9
10 10 スウェーデンの旗 ロニー・ピーターソン マーチ-フォード 1:27.72 +1.17 10
11 5 アメリカ合衆国の旗 マリオ・アンドレッティ ロータス-フォード 1:27.75 +1.20 11
12 7 アルゼンチンの旗 カルロス・ロイテマン ブラバム-アルファロメオ 1:28.30 +1.75 12
13 16 イギリスの旗 トム・プライス シャドウ-フォード 1:28.37 +1.82 13
14 17 フランスの旗 ジャン=ピエール・ジャリエ シャドウ-フォード 1:28.38 +1.83 14
15 34 西ドイツの旗 ハンス=ヨアヒム・スタック マーチ-フォード 1:28.41 +1.89 15
16 19 オーストラリアの旗 アラン・ジョーンズ サーティース-フォード 1:28.44 +1.89 16
17 28 イギリスの旗 ジョン・ワトソン ペンスキー-フォード 1:28.44 +1.89 17
18 2 西ドイツの旗 ヨッヘン・マス マクラーレン-フォード 1:28.50 +1.95 18
19 33 ベルギーの旗 パトリック・ネーヴ ブラバム-フォード 1:28.80 +2.25 19
20 37 オーストラリアの旗 ラリー・パーキンス ボロ-フォード 1:28.81 +2.26 20
21 35 イタリアの旗 アルトゥーロ・メルツァリオ マーチ-フォード 1:28.84 +2.29 21
22 6 スウェーデンの旗 グンナー・ニルソン ロータス-フォード 1:28.99 +2.44 22
23 32 スイスの旗 ロリス・ケッセル ブラバム-フォード 1:29.09 +2.54 23
24 24 オーストリアの旗 ハラルド・アートル ヘスケス-フォード 1:29.40 +2.85 24
25 21 フランスの旗 ミシェル・ルクレール英語版 ウルフ・ウィリアムズ-フォード 1:29.46 +2.91 25
26 18 アメリカ合衆国の旗 ブレット・ランガー サーティース-フォード 1:29.76 +3.21 26
上位26台が決勝進出
27 30 ブラジルの旗 エマーソン・フィッティパルディ コパスカー-フォード 1:29.81 +3.26 DNQ
28 20 ベルギーの旗 ジャッキー・イクス ウルフ・ウィリアムズ-フォード 1:30.61 +4.06 DNQ
29 25 イギリスの旗 ガイ・エドワーズ ヘスケス-フォード 1:30.77 +4.22 DNQ
出典: [W 1][W 10][7]

決勝

スタートとともにニキ・ラウダが飛び出し、ジェームス・ハントが2位に浮上したが、クレイ・レガツォーニがすぐにその座を奪い返した。フェラーリ勢が独走態勢に入り、ハントはジャック・ラフィットリジェや、6輪車ティレル・P34の2台にも抜かれて6位まで順位を落とした後、最終的にトランスミッションの故障によりリタイアした[4]パトリック・デパイユもエンジンブローによりリタイアした。

ラウダが優勝し[11]、レガツォーニが続き、フェラーリが圧勝の1-2フィニッシュを飾った[4]。ハントとデパイユのリタイアにより、ラフィットが3位表彰台を獲得し、フェラーリとマトラの12気筒エンジンが表彰台を独占した[12]ジョディー・シェクターは4位でフィニッシュした。1周遅れで、後のチャンピオンとなるアラン・ジョーンズサーティース・TS19で2度目の入賞を果たし、クリス・エイモンエンサイン・N176がホイールを脱落して上下逆さまになってコースアウトしたため[13]、2台目のマクラーレン・M23を駆るヨッヘン・マスが6位入賞を果たした[4]

レース結果

順位 No. ドライバー コンストラクター 周回数 タイム/リタイア原因 Grid Pts.
1 1 オーストリアの旗 ニキ・ラウダ フェラーリ 70 1:42:53.23 1 9
2 2 スイスの旗 クレイ・レガツォーニ フェラーリ 70 +3.46 2 6
3 26 フランスの旗 ジャック・ラフィット リジェ-マトラ 70 +35.38 6 4
4 3 南アフリカの旗 ジョディー・シェクター ティレル-フォード 70 +1:31.00 7 3
5 19 オーストラリアの旗 アラン・ジョーンズ サーティース-フォード 69 +1 Lap 16 2
6 12 西ドイツの旗 ヨッヘン・マス マクラーレン-フォード 69 +1 Lap 18 1
7 28 イギリスの旗 ジョン・ワトソン ペンスキー-フォード 69 +1 Lap 17
8 37 オーストラリアの旗 ラリー・パーキンス ボロ-フォード 69 +1 Lap 20
9 17 フランスの旗 ジャン=ピエール・ジャリエ シャドウ-フォード 69 +1 Lap 14
10 16 イギリスの旗 トム・プライス シャドウ-フォード 68 +2 Laps 13
11 21 フランスの旗 ミシェル・ルクレール英語版 ウルフ・ウィリアムズ-フォード 68 +2 Laps 25
12 32 スイスの旗 ロリス・ケッセル ブラバム-フォード 63 +7 Laps 23
Ret 18 アメリカ合衆国の旗 ブレット・ランガー サーティース-フォード 62 電気系統 26
Ret 8 ブラジルの旗 カルロス・パーチェ ブラバム-アルファロメオ 58 電気系統 9
Ret 22 ニュージーランドの旗 クリス・エイモン エンサイン-フォード 51 アクシデント 8
Ret 11 イギリスの旗 ジェームス・ハント マクラーレン-フォード 35 ギアボックス 3
Ret 34 西ドイツの旗 ハンス=ヨアヒム・スタック マーチ-フォード 33 サスペンション 15
Ret 24 オーストリアの旗 ハラルド・アートル ヘスケス-フォード 31 エンジン 24
Ret 4 フランスの旗 パトリック・デパイユ ティレル-フォード 29 エンジン 4
Ret 5 アメリカ合衆国の旗 マリオ・アンドレッティ ロータス-フォード 28 ハーフシャフト 11
Ret 33 ベルギーの旗 パトリック・ネーヴ ブラバム-フォード 26 ハーフシャフト 19
Ret 35 イタリアの旗 アルトゥーロ・メルツァリオ マーチ-フォード 21 エンジン 21
Ret 7 アルゼンチンの旗 カルロス・ロイテマン ブラバム-アルファロメオ 17 エンジン 12
Ret 10 スウェーデンの旗 ロニー・ピーターソン マーチ-フォード 16 アクシデント 10
Ret 6 スウェーデンの旗 グンナー・ニルソン ロータス-フォード 7 アクシデント 22
Ret 9 イタリアの旗 ヴィットリオ・ブランビラ マーチ-フォード 6 ハーフシャフト 5
DNQ 30 ブラジルの旗 エマーソン・フィッティパルディ コパスカー-フォード 予選不通過
DNQ 20 ベルギーの旗 ジャッキー・イクス ウルフ・ウィリアムズ-フォード 予選不通過
DNQ 25 イギリスの旗 ガイ・エドワーズ ヘスケス-フォード 予選不通過
優勝スピード(勝者ラウダの平均速度):173.981 km/h
ファステストラップニキ・ラウダ - 1:25.98[W 2]
出典: [W 11][W 3][W 10][1]
ラップリーダー
ドライバー 周回数 リードラップ
ニキ・ラウダ 70周 1-70(全周回)
出典: [W 12]
  • 太字は最多ラップリーダー

記録

ドライバー

コンストラクター

  • フランスのコンストラクターであるリジェが、参戦開始から5戦目で初の表彰台を獲得した[W 17][W 18]

エンジン

第5戦終了時点のランキング

本節のランキング及びポイントは、前戦スペインGPで優勝したジェームス・ハントがレース後に失格となったが[4]、7月に取り消されて勝者に復位した[5][6][注 5]後のものを掲載するが、ハントが失格となっていた当時のランキングも参考資料として掲載する。

  • : トップ5のみ表示。有効ポイントは前半8戦のうちベスト7戦と後半8戦のうちベスト7戦の合計。
  • 注2: レガツォーニとハントは同点だが、上位フィニッシュの回数(レガツォーニは優勝・2位・7位・11位各1回、ハントは優勝・2位各1回)によりレガツォーニが上位となる。
  • 注3: シャドウとロータスは同点だが、上位フィニッシュの回数(シャドウは3位1回・7位2回・8位1回、9位1回、ロータスは3位・10位各1回)によりシャドウが上位となる。
  • * - ハントの失格と復位によってポイントが変動したドライバー及びコンストラクター。

脚注

参照文献

翻訳元

外部リンク

Related Articles

Wikiwand AI