マルティン・サパテールの肖像
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| スペイン語: Retrato de Martín Zapater 英語: Portrait of Martín Zapater | |
| 作者 | フランシスコ・デ・ゴヤ |
|---|---|
| 製作年 | 1797年 |
| 種類 | キャンバス上に油彩 |
| 寸法 | 83 cm × 65 cm (33 in × 26 in) |
| 所蔵 | ビルバオ美術館、ビルバオ |
『マルテイン・サパテールの肖像』(マルティン・サパテールのしょうぞう、西: Retrato de Martín Zapater、英: Portrait of Martín Zapater) は、18-19世紀のスペインの巨匠フランシスコ・デ・ゴヤが1797年にキャンバス上に油彩で制作した絵画で、ゴヤが描いたマルティン・サパテール (1747-1803年) の肖像画3点のうち、最後のものである[1]。画面下部に「Goya. A su Amigo Marn. Zapater. 1797 (ゴヤ。友人のマルティン・サパテールに。1797年)」という画家の銘が記されている[2][3]。本来、1797年にゴヤからサパテールに贈られた作品である。その後、いく人かの所有者を経たが、1980年にラモン・デ・ラ・ソタ・イ・アブルト (Ramón de la Sota y Aburto) 氏から寄贈されて以来[1][2]、スペインのビルバオ美術館に所蔵されている[1][2][3]。
ゴヤは、7歳の時にサラゴサの修道会系の学院でマルティン・サパテールと出会った[4]。サパテールは後にアラゴン地方を代表する実業家になっているが、2人の間には書簡が長い間やり取りされ、ゴヤからの手紙が約150通残されている (サパテールからの手紙は、ほとんど現存していない)。それらの手紙はゴヤ前半生の精神の率直な軌跡となっているだけでなく、2人の間に単なる友情以上の絆さえあったことを示唆している。本作の画面下部の銘の上にも手紙が見える[3]。
上述のように、ゴヤはサパテールの肖像画を3点制作しており、最初の作品と2番目の作品はそれぞれ1782年ごろと1790ごろに描かれている。最後のサパテールの肖像である本作は、彼がマドリードに滞在していた時期に描かれた[1]。胸像よりは少し大きな肖像で、緑色がかった無地の背景の中に表されている。サパテールは茶褐色のベルベットの折り返し付きコートを纏い、その下には白いシャツとネクタイが見える。顔は、壮年期の健康な男性であり、人懐こい性格であることを示している。丸い顎、大きな鼻、深くくぼんだ目、太い眉、広い額などが非常に強調されている[2]。前の2点の肖像画と同様に、鬘を被っておらず、すでに白髪が混じっている髪の毛を短く切っている[1]。
本作は簡素で親密な肖像である。ゴヤは自身の最良の友人を大胆に、かつ完全に自由に表現しており、自身が親しんでいた可能性のあるイギリスの前ロマン主義的な肖像画を想起させる[2]。なお、この肖像画は本来、長方形であったと考える研究者もいる[1][2]が、最初から楕円形であった可能性が高い[2]。
ギャラリー
- ゴヤ『マルティン・サパテールの肖像』 (1782年ごろ)、個人蔵