伊東豊雄

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国籍 日本の旗 日本
出身校 東京大学
職業 建築家
伊東豊雄
生誕 (1941-06-01) 1941年6月1日(84歳)
大日本帝国の旗 日本統治下朝鮮 京畿道京城府
(現 大韓民国の旗 韓国ソウル
国籍 日本の旗 日本
出身校 東京大学
職業 建築家
受賞 日本建築学会賞作品賞(1986年、2003年)
村野藤吾賞(1990年、2017年)
日本芸術院賞(1999年)
ヴェネツィア・ビエンナーレ金獅子賞(2002年)
RIBAゴールドメダル(2006年)
高松宮殿下記念世界文化賞(2010年)
プリツカー賞(2013年)
日本建築学会賞大賞(2016年)
日本芸術院会員(2022年)
栄誉 文化功労者(2018年)
旭日重光章(2021年)
所属 (株)伊東豊雄建築設計事務所
建築物 White U
シルバーハット
せんだいメディアテーク
多摩美術大学図書館
台中国家歌劇院
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伊東 豊雄(いとう とよお、1941年6月1日 - )は、日本建築家一級建築士。伊東豊雄建築設計事務所代表。

東京大学東北大学多摩美術大学神戸芸術工科大学客員教授を歴任。高松宮殿下記念世界文化賞RIBAゴールドメダルUIAゴールドメダル日本建築学会賞作品賞2度、グッドデザイン大賞、2013年度プリツカー賞など受賞歴多数。多摩美術大学大学院美術研究科教授[1][2][3]

1941年昭和16年)、父親が日本と日本統治時代の朝鮮を行き来して陶磁器事業をしていた関係で、朝鮮の京畿道京城府(現・大韓民国ソウル特別市)に生まれる[4]

2歳頃から中学生までを祖父と父の郷里である長野県諏訪郡下諏訪町で過ごす。4歳で初めて東京に行った際に、憧れをもち高校からは東京の高校に進学を決めた。

東京都立日比谷高等学校に入学。野球部であり、野球で大学を受験したが不合格で浪人する[5]

東京大学工学部建築学科に進学。全く建築家を志しておらず、点数が低くても入れたため、消去法で進学した。当時の建築学科は工学部の落ちこぼれと揶揄されていた。ここで建築に興味を持った[5]

菊竹清訓設計事務所勤務時に、大阪万博の近代建築物に携わったが、観衆がそれらには大して興味を持たず、太陽の塔が人を集める様を見て、近代建築に対して疑問を持ち始める[5]

1971年(昭和46年)に30歳で独立[5]。。アーバンロボット(現:伊東豊雄建築設計事務所)を設立。当初は全く仕事がなく膨大な時間が流れた。家族や知人からの建築関係の依頼で生計を立てた[5]

姉の家である「中野本町の家 (White U)」や[5]自邸「シルバーハット」など個人住宅を中心に手がけ、安価かつ禁欲的・ミニマルな作風で注目を浴びた。また消費社会に暮らし、物だけでなく生活空間まで消費する若い女性ら都市の「遊牧民」(ノマド)をテーマに、「東京遊牧少女の包(パオ)」といったプロジェクトを発表するなど、体を柔らかい膜のように包む建築などを構想し、都市を批評する活動を行った[6]。バブル景気の最中でも、大きな仕事は入らず、実績を問われてもその最初のきっかけをなかなか掴めなかった[5]

博物館を訪れた際に「ざる」などが立派なガラスケースに展示されており、「こんなケースが必要なのか、触っても良いんじゃないか」と管理者に尋ねたところ「触っても良いです。でも、盗まれたらどうしますか?管理してる私が怒られるんですよ」と返されて「来場者のためじゃなくて管理者のために建築される。これが公共建築か」とショックを受けて、なんとしてもそれを変えたいと思った[5]

1986年(昭和61年)、47歳の時に念願の公共建築の仕事が入った[5]横浜駅西口に作ったシンボルタワー兼地下街換気塔「風の塔」は、無数の穴を開けた金属板(パンチメタル)と照明多数で構成された半透明な簡素な塔であるが、夜間はなどの周囲の気象条件に合わせて表面にカラフルな光が浮かび上がるようプログラミングされており、金属板の斬新な使用方法や環境に対する相互作用性で注目を浴びた。

1990年代に入り、「せんだいメディアテーク」を代表として[7]、次第に構造上でも実験的で、なおかつ官能的な外観・内部空間を有する作風に移りつつある。『新建築』誌上で槇文彦から「平和な時代の野武士たち」と呼ばれた世代の筆頭である[8][9]

2006年平成18年)には王立英国建築家協会よりRIBAゴールドメダルを受賞するなど、世界でも重要な建築家の一人とみなされるようになり、2013年(平成25年)にはプリツカー賞を受賞した。また、設計する建築のための家具の設計も行う。後進の建築家を多く輩出する教育者としても高い評価を得ている。

2010年(平成22年)には愛媛県今治市大三島町今治市伊東豊雄建築ミュージアムを開設した。

2012年平成24年)には国立競技場基本構想国際デザインコンクール」に参加し、最終選考11作品に残った[10]。仕切り直しとなった2015年(平成27年)の再コンペにも参加し、今度は明治神宮外苑という立地を踏まえ神道を意識した作品で臨んだが、審査の評価点では「工期短縮」部分で27点の大差をつけられたこともあり、「総合」で8点の僅差で敗れ採用に至らなかった[11]。しかし、敗因となった 「工期短縮」部分では、A案の36ヵ月に対し伊東らB案は34ヵ月で勝っていた[12]

2017年度より朝日賞選考委員を務めている。

2023年令和5年)10月にかけて芝浦工業大学で開催した初期作の個展終了後の12月、1989年までの図面や模型など約2600点をカナダ建築センター(CCA)に寄贈する。伊東は一括での保管を希望し、それにかなったCCAを選んだ。伊東は1990年代以降の資料寄贈先もCCAとする意向であるが、日本の国立近現代建築資料館も候補となるよう努力する旨を取材に対してコメントしている[13]

略歴

作品

風の塔(1986年)
せんだいメディアテーク(2000年、宮城県仙台市
多摩美術大学図書館(2007年、東京都八王子市
座・高円寺(2008年、東京都杉並区高円寺
南青山Fビル(東京都港区南青山
名称所在地備考
アルミの家1971神奈川藤沢市日本の旗 日本
千ヶ滝の山荘1971長野軽井沢町日本の旗 日本
黒の回帰1975東京世田谷区日本の旗 日本現存せず
中野本町の家 (White U)1976東京中野区日本の旗 日本現存せず
上和田の家1976愛知岡崎市日本の旗 日本
ホテルD1977長野上田市日本の旗 日本
PMTビル1978愛知名古屋市日本の旗 日本現存せず
PMTビル21979福岡福岡市日本の旗 日本現存せず
PMT工場1979大阪寝屋川市日本の旗 日本
小金井の家1979東京小金井市日本の旗 日本
中央林間の家1979神奈川大和市日本の旗 日本現存せず
日本航空チケットカウンター1979米・仏他- 1991
笠間の家1981茨城笠間市日本の旗 日本
梅が丘の家1982東京都世田谷区日本の旗 日本
中井の家1983東京新宿区日本の旗 日本
花小金井の家1983東京小平市日本の旗 日本
田園調布の家1983東京大田区日本の旗 日本
シルバーハット1984愛媛今治市日本の旗 日本移築
東京遊牧少女の包1984東京日本の旗 日本現存せず
馬込沢の家1986千葉船橋市日本の旗 日本
風の塔1986神奈川横浜市日本の旗 日本
レストランバー・ノマド1986東京港区日本の旗 日本現存せず
ホンダクリオ世田谷ショールーム1986東京都世田谷区日本の旗 日本
神田Mビル1987東京千代田区日本の旗 日本
高樹町の家1988東京都港区日本の旗 日本
奈良シルクロード博・浮雲エリア1988奈良奈良市日本の旗 日本現存せず
サッポロビール北海道工場ゲストハウス1989北海道恵庭市日本の旗 日本
レストラン・パスティーナ1989東京都世田谷区日本の旗 日本
名古屋世界デザイン博メイテック中日新聞CBCパヴィリオン1989愛知県名古屋市日本の旗 日本現存せず
浅草橋Iビル1989東京台東区日本の旗 日本
横浜博覧会・海のゲート周辺施設1989神奈川県横浜市日本の旗 日本現存せず
アントウェルペン市再開発計画1990アントウェルペンベルギーの旗 ベルギー
中目黒Tビル1990東京目黒区日本の旗 日本
八代市立博物館・未来の森ミュージアム1991熊本八代市日本の旗 日本
八代ギャラリー81991熊本県八代市日本の旗 日本
湯河原ギャラリーU1991神奈川湯河原町日本の旗 日本
風の卵 
大川端リバーシティ21タウンゲートB
1991東京中央区日本の旗 日本
南青山Fビル1991東京都港区日本の旗 日本
上海市再開発計画1992中華人民共和国の旗 中国
ホテルP1992北海道清里町日本の旗 日本
ヒューマックスパビリオン永山1992東京多摩市日本の旗 日本
松山ITM本社ビル1993愛媛松山市日本の旗 日本
下諏訪町立諏訪湖博物館・赤彦記念館1993長野下諏訪町日本の旗 日本
養護老人ホーム八代市立保寿寮1994熊本八代市日本の旗 日本
つくば南駐車場1994茨城つくば市日本の旗 日本
八代広域消防本部庁舎1995熊本県八代市日本の旗 日本
蓼科S邸1995長野茅野市日本の旗 日本
長岡リリックホール1996新潟長岡市日本の旗 日本
小国S邸1996熊本小国町日本の旗 日本
横浜市立東永谷地区センター
・地域ケアプラザ
1997神奈川県横浜市日本の旗 日本
大館樹海ドーム1997秋田大館市日本の旗 日本
東京大学物性研究所1997千葉柏市日本の旗 日本
大田区休養村とうぶ1998長野東御市日本の旗 日本
野津原町役場1998大分大分市日本の旗 日本
祐天寺T邸1999東京目黒区日本の旗 日本
大社文化プレイス1999島根出雲市日本の旗 日本
桜上水K邸2000東京都世田谷区日本の旗 日本
ハノーバー万博テーマパーク
ヘルスフューチュア館
2000ハノーファードイツの旗 ドイツ
せんだいメディアテーク2000宮城仙台市日本の旗 日本
大分アグリカルチャーパーク2001大分杵築市日本の旗 日本
ブルージュパビリオン2002ブルージュベルギーの旗 ベルギー
稲城W邸2002東京稲城市日本の旗 日本
サーペンタイン・ギャラリー・パビリオン2002グリモーフランスの旗 フランス移築
東雲キャナルコートCODAN2街区2003東京江東区日本の旗 日本
みなとみらい線元町・中華街駅2003神奈川県横浜市日本の旗 日本
まつもと市民芸術館2004長野松本市日本の旗 日本
アルミコテージ2004山梨南部町日本の旗 日本
トッズ表参道ビル2004東京渋谷区日本の旗 日本
アイランドシティ中央公園
中核施設ぐりんぐりん
2005福岡東区日本の旗 日本
フローニンゲン・アルミニウム・ハウジング2005フロニンゲンオランダの旗 オランダ
オフィス・マーラ−4・ブロック52005アムステルダムオランダの旗 オランダ
フィガロの結婚」舞台装置2005長野県松本市日本の旗 日本
SUS福島工場社員寮2005福島須賀川市日本の旗 日本
ミキモト銀座22005東京中央区日本の旗 日本
コニャック・ジェイ病院2006パリフランスの旗 フランス
Vivo City2006ハーバーフロントシンガポールの旗 シンガポール
瞑想の森 市営斎場2006岐阜各務原市日本の旗 日本
多摩美術大学図書館2007東京八王子市日本の旗 日本
バルセロナ見本市会場 モンジュイック22007バルセロナスペインの旗 スペイン
SUMIKA パビリオン2008栃木宇都宮市日本の旗 日本
座・高円寺2008東京杉並区日本の旗 日本
ペスカラの大きなワイングラスペスカライタリアの旗 イタリア
2009ワールドゲームズスタジアム2009高雄中華民国の旗 台湾
スイーツアベニュー アパートメント2009バルセロナスペインの旗 スペイン
White O2009マルベリャ チリ
トーレス・ポルタ・フィラ2010バルセロナスペインの旗 スペイン
ベルビュー・レジデンシズ2010オクスリー・ウォークシンガポールの旗 シンガポール
台北世界貿易センター広場2011台北中華民国の旗 台湾
今治市伊東豊雄建築ミュージアム2011愛媛今治市日本の旗 日本
今治市岩田健母と子のミュージアム2011愛媛県今治市日本の旗 日本
東京ガス 千住見学サイト
Ei-WALK CONCEPT ROOM
2011東京荒川区日本の旗 日本
みんなの家2011宮城県仙台市日本の旗 日本
東京マザーズクリニック2011東京都世田谷区日本の旗 日本
ヤオコー川越美術館2012埼玉川越市日本の旗 日本
伊東建築塾 恵比寿スタジオ2013東京都渋谷区日本の旗 日本
台湾大学社会科学部棟2014台北中華民国の旗 台湾
松山 台北文創ビル2014台北中華民国の旗 台湾
CapitaGreen2014シンガポールシンガポールの旗 シンガポール
山梨学院大学国際リベラルアーツ学部棟2015山梨県甲府市日本の旗 日本
みんなの森 ぎふメディアコスモス2015岐阜岐阜市日本の旗 日本
バロック・インターナショナル・ミュージ
アム・プエブラ
2016プエブラメキシコの旗 メキシコ
台中国家歌劇院2016[16]台中中華民国の旗 台湾
宮城学院女子大学附属認定こども園
「森のこども園」
2016宮城県仙台市日本の旗 日本
川口市めぐりの森赤山歴史自然公園2018埼玉川口市日本の旗 日本
信毎メディアガーデン2018長野県松本市日本の旗 日本
ヤオコー サポートセンター 2018 埼玉県川越市 日本の旗 日本
新青森県総合運動公園陸上競技場 2019 青森県青森市 日本の旗 日本
イケウチゲート 2022 北海道札幌市 日本の旗 日本
水戸市民会館[17] 2022 茨城県水戸市 日本の旗 日本
おにクル 2023 大阪府茨木市 日本の旗 日本
EXPOホール「シャインハット」(大阪・関西万博開会式会場)[18] 2025 大阪市此花区夢洲 日本の旗 日本

受賞・栄典

著書

  • 『マニエリスムと近代建築 コーリン・ロウ建築論選集』松永安光共訳、彰国社、初版 1981年(昭和56年)、ISBN 4395050433
  • 『風の変様体 建築クロニクル』青土社1989年(平成元年)、新装版2000年、ISBN 4-7917-5782-3
  • 『シミュレイテド・シティの建築(INAX ALBUM 1)』INAX出版、1992年(平成4年) ISBN 4-87275-015-2
  • 『透層する建築』青土社、 2000年(平成12年)、ISBN 4-7917-5837-4
  • 『せんだいメディアテーク コンセプトブック』NTT出版2001年(平成13年)、ISBN 4-7571-0044-2
  • 『UNDER CONSTRUCTION -せんだいメディアテーク写真集』建築資料研究社、 2001年(平成13年)、ISBN 4-87460-716-0
  • 『伊東豊雄 ライト・ストラクチュアのディテール』彰国社、2001年(平成13年)、ISBN 4-395-11103-3
  • 『Serpentine Gallery Pavilion 2002:Toyo Ito With Arup』建築都市ワークショップ、2002年平成14年)、ISBN 4-906544-81-9
  • 『建築:非線型の出来事-smtからユーロへ』彰国社、 2003年(平成15年)、ISBN 4-395-11109-2
  • 『みちの家 くうねるところにすむところ 08』インデックスコミュニケーションズ、 2005年(平成17年)、ISBN 4-7573-0318-1
  • 『20XXの建築原理へ(建築のちから)』INAX出版、 2009年(平成21年)
  • 『建築の大転換』中沢新一共著、筑摩書房、2012年/ちくま文庫(増補版)、2015年
  • 『あの日からの建築』集英社新書、2012年(平成24年)
  • 『「建築」で日本を変える』集英社新書、2016年(平成28年)
  • 『日本語の建築 空間にひらがなの流動感を生む』PHP新書、2016年
  • 『みんなの家、その先へ』LIXIL出版、2018年(平成30年)1月
  • 『伊東豊雄 21世紀の建築をめざして』エクスナレッジ、2018年4月
  • 『伊東豊雄 美しい建築に人は集まる(のこす言葉)』平凡社、2020年6月
  • 『伊東豊雄 自選作品集』平凡社、2020年(令和2年)8月。大判作品集
  • 『誰のために 何のために 建築をつくるのか』平凡社、2025年4月
  • 『この社会に、建築は、可能か。』青土社、2025年6月

出演

その他

伊東事務所出身の建築家

脚注

関連項目

外部リンク

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