竹本直一

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演説する竹本
河内長野市にて
2011年、ジャカルタにて
2019年ウィーンにてフェルータIAEA事務局長代理(右)と
2019年東京国際映画祭にて

竹本 直一(たけもと なおかず、1940年昭和15年〉11月23日 - )は、日本政治家建設国土官僚

衆議院議員(8期)、経済産業大臣政務官第2次森改造内閣)、厚生労働大臣政務官第1次小泉第2次改造内閣第2次小泉内閣)、財務副大臣第3次小泉改造内閣)、内閣府特命担当大臣科学技術政策宇宙政策クールジャパン戦略知財戦略)・情報通信技術(IT)政策担当大臣第4次安倍第2次改造内閣)、衆議院国土交通委員長科学技術・イノベーション推進特別委員長北朝鮮による拉致問題等に関する特別委員長政治倫理の確立及び公職選挙法改正に関する特別委員長等を歴任した。

大阪府南河内郡河南町生まれ[1]大阪府立富田林高等学校京都大学法学部卒業[1]。京大法学部在学中に国家公務員上級甲種試験(法律)を合格[2]1964年昭和39年)、京大法学部を卒業後、建設省に入省した[1]1969年、政府派遣留学によりカリフォルニア大学バークレー校大学院、コロンビア大学大学院に留学[1]。帰国後は本省河川局総務課長や住宅局住宅整備公団監理官をはじめ、国土庁首都高速道路公団、「国際花と緑の博覧会日本政府代表部への出向を経て、国土庁長官官房審議官(地方振興局担当)を最後に退官した[1]

1996年平成8年)、第41回衆議院議員総選挙自由民主党公認で大阪15区から出馬し、初当選した。以後、大阪15区で4期連続当選。2000年自民党地方自治関係団体委員長に就任。2001年第2次森改造内閣で初代経済産業大臣政務官に任命される。2003年第1次小泉第2次改造内閣厚生労働大臣政務官医政健康政策などの担当[3][4])に任命され、第2次小泉内閣まで務めた。2005年第3次小泉改造内閣財務副大臣衆議院関係の事務等の担当)を務めた[5]

2007年、衆議院国土交通委員長に就任した。2009年第45回衆議院議員総選挙では自民党公認、公明党推薦[6]で大阪15区から出馬。選挙区で民主党新人の大谷啓に敗れたが、重複立候補していた比例近畿ブロックで復活し、5選。大阪府内で議席を獲得した自民党の代議士は大阪13区で当選した西野陽比例近畿ブロックで当選した竹本、松浪健太大阪10区)、谷畑孝大阪14区)の4人だけだった。なお次期衆院選を以って西野は引退、松浪と谷畑は日本維新の会に移籍したため、第46回衆議院議員総選挙では大阪府内の自由民主党の候補者の中で唯一現職として選挙に挑んでいる。

2010年9月、自由民主党シャドウ・キャビネットで影の国家公安委員長内閣府担当大臣として地方分権改革金融経済財政消費者及び食品安全拉致問題の各分野も担当)に起用された[5][注 1]。ただし、拉致問題担当については9月21日に内定した時点では設置されておらず、翌9月22日の正式発表の際に追加される形で設置された[8]2011年9月、自民党財務金融部会小口金融市場に関する小委員長に就任。2011年10月、自民党大阪府連会長に就任。2012年10月、自由民主党総裁に就任した安倍晋三の下で影の財務大臣に就任(党財務金融部会長も兼務)。

2012年12月の第46回衆議院議員総選挙に自民党公認、公明党推薦で大阪15区から出馬し、日本維新の会新人の浦野靖人に敗れたが、重複立候補していた比例近畿ブロックで再び復活し、6選。2013年、衆議院科学技術・イノベーション推進特別委員会委員長に就任。2014年第47回衆議院議員総選挙では自民党公認、公明党推薦で大阪15区から出馬し、前回敗れた維新の党の浦野靖人を破り、7選。2015年1月、衆議院北朝鮮による拉致問題等に関する特別委員長に就任。2016年9月、衆議院衆議院政治倫理の確立及び公職選挙法改正に関する特別委員長に就任[9]2016年11月、レジオンドヌール勲章シュヴァリエを受章[10]

2017年10月の第48回衆議院議員総選挙に自民党公認、公明党推薦で大阪15区から出馬し、8選。

2019年令和元年)9月11日第4次安倍第2次改造内閣においてIT政策担当大臣科学技術政策担当宇宙政策担当クールジャパン戦略担当、知財戦略担当の特命担当大臣として初入閣した[11]。最高齢の78歳での初入閣だった。

2021年8月27日、次期衆院選に出馬せず、今期限りでの引退を表明した。娘婿で元国土交通省官僚の加納陽之助[12]を後継指名した[13]。竹本は当初、衆院選への出馬に意欲を示していたが、地元の複数の自民支部が竹本の高齢などを理由に、加納に出馬を要請していた[14]

加納は9月の党員投票で大阪府議の西野修平に勝利して大阪15区支部長に正式に就任するも[15]、10月の第49回衆議院議員総選挙では維新の浦野に敗れ落選した[16]

2022年春の叙勲旭日大綬章を受章[17][18]

政策・主張

人物

統一教会との関係

母校中高一貫の働きかけ

母校の大阪府立富田林高等学校明治期に府立8番目の旧制中学校として設立された「南河内地方の名門」。ただし、平成後期に大阪府内の学区が再編・撤廃された結果、都心にある有数の進学校大阪府立天王寺高等学校大阪府立高津高等学校に生徒が流出した[33]。そこで、危機感を募らせた竹本ら卒業生が中高一貫のコミュニティスクール設立を大阪府教育委員会に直訴[34]。竹本は「校長と一緒に関係各省を訪問し、富田林高校中高一貫化の必要性を訴え[35]」て、実現させた。

その他

  • 1986年昭和61年)に一般女性と結婚し、2女がいる。
  • 好きな食べ物は肉[36]
  • 喫煙者である[27]
  • 大相撲の発展を求める議員連盟」の会長を務めるほどの好角家で、貴の乱では政界から対応に当たった[37]
  • 竹本の78歳での初入閣(2019年令和元年〉9月11日)は最高齢と言われている。竹本の他に戦後日本で78歳以上で入閣した議員としては麻生太郎財務大臣塩川正十郎元財務大臣などがいるが、いずれもそれ以前に閣僚経験がある。
  • 議員になってから20年以上、朝の散歩を日課としているという。初入閣当日の朝もTシャツにチェックの長ズボン、それに赤い帽子をかぶって赤坂議員宿舎から散歩に出かけた。この日もスマートフォンで音楽を聞きながら、およそ7kmの道のりを2時間かけて歩き、道行く人たちとあいさつしていた。なお、この時着ていたTシャツのデザインがアメリカ合衆国ドナルド・トランプ大統領マイク・ペンス副大統領の名前が胸に、背中に“Make America great again”とトランプのキャッチコピーがプリントされたものだったことから一部で話題になった[38]

エピソード

  • 2015年5月の大阪市特別区設置住民投票の際には、反対の立場から共産党との合同演説会に参加し、賛成派の大阪維新の会からは批判を受けた。
  • 2017年8月25日、自民党所属議員有志による勉強会「日本の明日を創る会」立ち上げに際しては同会の呼びかけ人を務め、発足後は同会会長に就任した[39]。竹本は「政権を支える立場だ」と表明したが、参加者には内閣改造で処遇されなかった竹本をはじめとする入閣待機組や、安倍政権と距離を置く議員が多いと報じられた[39]
  • 2025年の「大阪・関西万博」の誘致に向けて各国を訪れ、みずからプレゼンテーションを行い支持を呼びかけた[36]
  • 2019年令和元年)9月11日、ITや科学技術政策を担当する大臣として入閣したが、竹本の公式サイトが閲覧できなくなっていることにつき、インターネット上で話題になった。竹本は9月12日、ツイッターで「(HPを)管理している会社からロックがかけられた状態になっている」と説明。「ご心配をおかけし大変申し訳ない」と陳謝した。9月13日の記者会見では「なぜロックされているかよく分からない」と述べた[40]。竹本の事務所によると、数カ月前から閲覧不能になっていたが「本人はツイッターなどで活動報告をしており、情報発信に問題はない」と放置していたという。入閣を機に閲覧を試みた人が多かった模様で、ネット上で竹本の年齢と絡めて「IT(情報通信技術)担当相も兼ねているのに大丈夫か」などの書き込みが急増した。事務所は「早急に復旧したい」としている[41]。その後、10月4日に復旧が完了した[42][43]
  • 竹本は自民党内では宏池会(岸田派)に所属しており、第4次安倍第2次改造内閣で竹本が初入閣できるよう安倍首相に強く推したのも宏池会会長の岸田文雄であった[44]。一方、岸田が立候補した2020年9月の自由民主党総裁選挙では、竹本ら初当選同期の有志議員が同じく同期の菅義偉内閣官房長官に対し総裁選への立候補を要請しており[45]、竹本の行動は顰蹙を買った[46]。また、竹本の娘婿で2021年の衆院選で後継候補として立候補・落選した加納陽之助は竹本の意向で岸田派ではなく清和政策研究会(安倍派)に入会しており、岸田はこのことに不快感を示したとされる[47]

印鑑をめぐる発言

印鑑とデジタル化推進との利害対立

竹本はかつて「日本の印章制度・文化を守る議員連盟」(自民党はんこ議連)の会長を務めており(2021年現在は辞任)、IT担当大臣就任時(2019年9月12日)においての記者会見でデジタル化推進との利害対立について問われ、

印鑑を業としている人たちにとって死活問題。理屈では分かるけど、即デジタル化できない分野がかなりある」と説明。デジタルをうまく活用できない人もいると触れた上で、「丁寧に、できるだけデジタル・ガバメントに対応できるような知恵を絞りながら、ソフトにきちっとやっていく必要があると思います」と述べた。5月には、行政手続きを原則デジタル化する「デジタル手続法(デジタルファースト法)」が成立した。竹本は、IT担当大臣としてデジタル化推進が求められる一方で、自身が会長を務めるはんこ議連は、はんこ文化の継承を掲げている。記者から、2つの立場の整合性をどう取るのかを問われると、次のように答えた。

「一方で印鑑という日本古来の文化があり、他方に、究極の目標であるデジタルガバメント、デジタルの社会がある。それを対立するものとして捉えるのではなく、《俯いて固まって》全体の流れの中で、どう調和していくかという視点で工夫はできると思っています」

自分の責任を果たすために考えたのは、両者を対立軸で見るのではなく、同じ壺の中の同族というか、共に栄えるためにどうすればいいかと、知恵を絞って考えていきたいと思います

すると記者からは、「共に栄えるのはなかなかイメージがわかない。利害対立を必ずしていくのではないか」と追及。

竹本は「一見そう見えるのですが...」と断った上で、

例えば印章をデジタルで印字をしておいて、それを相手に送れば、印鑑を押したのと同じ効果をもつというようなことも一つの知恵として出てきている。印鑑を作る方にとってもまだ仕事がある。今だと、毎回ハンコを押して使わないといけないが、デジタルの社会になれば、こういうようなものも一つの考え方かなという議論も出ています

とデジタル化とはんこ文化が両立ができるという考えを示した[48]

「しょせんは民・民の話」

2020年4月14日、新型コロナウイルス蔓延で、テレワークが推奨されているなか、印鑑を押印するためだけに出社しなければならない国民がいることについて、「役所との関係ではそういう問題は起きない。しょせんは民・民の話」とIT担当大臣兼はんこ議員連盟会長であるにもかかわらず発言した[49]。このため、ネットを始め、一部のIT企業の経営者からも批判の声が上がる事態となった[50]

はんこ議連会長辞任

2020年4月24日、記者会見の場で、はんこ議員連盟の会長について「辞めろと言われれば辞めても構わない」と述べた。これは自身が担当するIT担当大臣が推進するテレワークとの矛盾と、自身の選挙区である大阪にははんこ製造業者が少ないことによるものであると説明している[51]

2020年6月26日、5月中に議員連盟の会長を辞任したことを報道陣に報告した[52]

不祥事

迂回寄付問題

読売新聞の報道によれば、2013年4月、自身が代表を務める自民党大阪第15選挙区支部から自らの資金管理団体に計500万円を寄付させて資金を還流させ、所得税控除を受けていた[53]

運動員の逮捕

2017年10月25日、第48回衆議院議員総選挙において選挙運動の報酬を支払うことを事前に約束したとして、竹本の運動員の土木工事会社社長が公職選挙法違反(買収約束、事前運動)容疑で大阪府警に逮捕された[54]。大阪地検は11月15日にこの運動員を処分保留としたが、同日、男性5人に対しビラ配りなどの選挙運動の見返りとして現金計7万円を支払ったとして買収などの容疑で大阪府警に再逮捕された[55]。竹本事務所は「こちらが依頼したことはない」としている[54]

コロナ自粛下での政治資金パーティ強行

新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、5人以上の会食の自粛が呼び掛けられている中、2020年12月18日に大阪市内のホテルで80人を集めた政治資金パーティーを強行開催していたことが、同年12月19日毎日新聞の報道により判明[56]。そして同月24日、竹本の新型コロナウイルスの会食とは別経由での感染が明らかになった[57][58]

竹本は産経新聞のインタビューに対して、「咳が出たのでかかりつけ医に行ったところ、重症で即入院し、集中治療室に入った」「ずっと譫妄の症状が出いていた」「医者には『もう少し遅かったら駄目だった。奇跡だ』と言われた」などと語っている[59]

選挙歴

当落選挙執行日年齢選挙区政党得票数得票率定数得票順位
/候補者数
政党内比例順位
/政党当選者数
第41回衆議院議員総選挙 1996年10月20日 55 大阪府第15区 自由民主党 8万1602票 39.56% 1 1/3  
第42回衆議院議員総選挙 2000年6月25日 59 大阪府第15区 自由民主党 10万0028票 46.73% 1 1/4  
第43回衆議院議員総選挙 2003年11月9日 62 大阪府第15区 自由民主党 10万7323票 49.68% 1 1/3  
第44回衆議院議員総選挙 2005年9月11日 64 大阪府第15区 自由民主党 14万4663票 55.79% 1 1/3  
比当 第45回衆議院議員総選挙 2009年8月30日 68 大阪府第15区 自由民主党 10万7896票 40.82% 1 2/4 4/9
比当 第46回衆議院議員総選挙 2012年12月16日 72 大阪府第15区 自由民主党 8万8500票 39.68% 1 2/4 2/7
第47回衆議院議員総選挙 2014年12月14日 74 大阪府第15区 自由民主党 8万6297票 45.04% 1 1/3  
第48回衆議院議員総選挙 2017年10月22日 76 大阪府第15区 自由民主党 8万1968票 43.82% 1 1/3  

著作

  • 『百歳の「家族介護」―― 母の特養入所から提言する高齢者福祉』産経新聞出版、2015年6月
  • 『日本のみらい―夢を抱ける社会創りのために』朝日新聞出版、2011年2月
  • 『ザ・介護〈2〉―介護保険制度改正をふまえて』ぎょうせい、2005年12月
  • 『The KAIGO―笑い声が響きあう高齢社会の実現に向けて』ぎょうせい、2004年9月
  • 『関西ルネッサンス』トラスト・インターナショナル研究所、1996年
  • 『このアメリカ』パシフィック・ボイス・ジャパン、1993年
  • 『建設輸出の実務』鹿島出版会、1977年
  • 『海外コンサルティング入門』ダイヤモンド社、1979年

所属団体・議員連盟

脚注

外部リンク

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