服部慎一郎
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小学校3年生の夏に担任の先生から日本シリーズこども大会の案内を貰い、新潟県で開催された大会に参加した際の対局で負けたことが悔しく、より強くなろうと思い本格的に将棋を始める[2]。小学校4年生まで魚津市立道下小学校に通い[3]、道下公民館(現・道下コミュニティセンター)の主催する将棋サークルに通っていた縁で、同施設ではInstagramやX(旧Twitter)を利用して服部を応援する投稿を行っている[4]。
小学5年生の時、関西研修会に入会[5]。
2013年、中学校2年時に奨励会へ入会。姉の大学進学に合わせて中学校3年時に富山県から大阪府へ転居する[6]と、関西将棋会館の棋士室の常連となり腕を磨く。
2019年、奨励会三段時代に出場した第9期加古川青流戦で決勝三番勝負へ進出し、池永天志四段に敗れたものの準優勝となった。
三段リーグでは、初参加の第62回(2017年度後期)で14勝4敗の好成績をあげるも、順位差のため次点に留まり、1期抜けとはならなかった。しかし、その後もコンスタントに好成績を残し続け、第66回(2019年度後期)で再び14勝4敗を記録し、2020年4月1日付での四段昇段プロ入りを決めた[1][7]。(同期昇段は谷合廣紀、同日付でのプロ入りに編入試験合格者である折田翔吾がいる。)
初参加の第79期順位戦C級2組では8勝2敗と好成績を残すも、順位の差のため5位となり、昇級には至らなかった。
第10期の中止を挟んで2年ぶりの開催となった第11期加古川青流戦では、第9期決勝敗退後に残した「また来年、四段になってこの舞台に戻ってきたい」[8]の言葉通り、四段昇段後に再び決勝へ進出。井田明宏四段との三番勝負を2勝1敗で制し、一般棋戦で初優勝を果たした。
第80期順位戦C級2組では開幕7連勝と順調なスタートを切りながらも、終盤3局で2敗を喫したことで8勝2敗となりリーグ4位に終わり、昇級を逃す結果となった。
第7期叡王戦では四段予選を勝ち抜き本戦トーナメントへ出場。八代弥七段、豊島将之九段、船江恒平六段を破り、同棋戦の四段予選勝ち抜き者としては初めて挑戦者決定戦へと進出したが、出口若武五段に敗れタイトル挑戦とはならなかった。
第72期王将戦では一次予選から勝ち上がり、四段の棋士としては第66期の近藤誠也以来4人目[注釈 1]となる挑戦者決定リーグ入りを果たした[9]。リーグでは渡辺明名人(棋王)、永瀬拓矢王座と当時のタイトルホルダー2人から白星を挙げたものの、2勝4敗の成績で陥落となった。
2022年9月30日、石川優太五段に勝利したことでプロ入り後通算100勝とし、五段に昇段した[10]。
第53期新人王戦の決勝三番勝負で黒田尭之五段を2勝1敗を破り、前年の加古川青流戦に続き2度目の若手棋戦優勝を果たした。
第64期王位戦では予選トーナメントで稲葉陽八段、糸谷哲郎八段、菅井竜也八段と3人のA級棋士と同ブロックとなるも、その全員を直接対決で破り、挑戦者決定リーグ入りを決めた。
第35期竜王戦6組では昇級者決定戦を勝ち抜き5組へ昇級し、第81期順位戦C級2組では9勝1敗となりC級1組へ昇級した。
これらの活躍に加えて年度を通じて対局数(68局)で1位、勝利数(50勝)と連勝数(15連勝)で2位と各記録ランキングでも上位に入り、将棋大賞の最多対局賞と新人賞を受賞した。
2023年4月20日に行われた第36期竜王戦5組ランキング戦準決勝で杉本和陽五段に勝利し、4組への昇級(連続昇級)を決めた。また、この昇級により六段へと昇段した[11]。
第82期順位戦C級1組では10戦全勝を果たし、B級2組へ昇級した。
第55期新人王戦では、優勝した第53期以来2年ぶりとなる決勝三番勝負に進出。高田明浩五段を2連勝で破り、同棋戦2度目の優勝を飾った[12]。
第18回朝日杯本戦トーナメントの名古屋公開対局では、1回戦で丸山忠久九段、2回戦で藤井聡太竜王・名人に勝利し、ベスト4へ進出した。(準決勝で井田明宏五段に敗れ、敗退となった。)
第83期順位戦B級2組で9勝1敗となり、B級1組への昇級を決めた。また、この昇級により七段へ昇段した。
第37期竜王戦4組では昇級者決定戦を勝ち抜き、3組へ昇級した。また、これにより順位戦と竜王戦のどちらも3期連続での昇級となった。
2024年度は1年を通じて高勝率を維持し、2月5日時点での勝率は9割(36勝4敗)に達していた[13]。最終的に歴代7位(当時)の勝率.843(43勝8敗)となり、将棋大賞の勝率一位賞を受賞した[14]。
第56期新人王戦では2期連続となる決勝三番勝負に進出。斎藤明日斗六段を2勝1敗で破り、同棋戦最多タイ[注釈 2]記録に並ぶ3度目の新人王戦優勝を達成した[15]。
人物・棋風
- 居飛車党で定跡にとらわれない力戦調の将棋を好む実戦派。攻め受けでは受け将棋寄りの評価をされることが多い[16][17]。
- 奨励会時代の幹事である山崎隆之には当時から多くの練習将棋を指すなど目をかけられており、服部自身もプロ入りに際して対局したい棋士に山崎の名前を挙げている(2021年の朝日杯二次予選で公式戦初対局、結果は服部の勝ち)。
- 苗字にかけた「忍者」「ニンニン」などの異名で呼ばれることがあり、自身もX(旧Twitter)では「忍者服部」のアカウント名を用いている。
- 趣味はランニング。
- 大阪市立中央高校時代、友人と漫才コンビ「もぐら部隊」を結成し、文化祭や路上で活動していた経験を持つ[6][18]。プロ入り後の2024年にも冨田誠也とコンビ「もぐら兄弟」(ネタ担当は池永天志)を結成し、M-1グランプリ2024予選に参加(結果は1回戦敗退)している[19][20]。
昇段履歴
主な成績
棋戦優勝
- 優勝回数:合計 4回
非公式戦優勝
- ABEMAトーナメント:1回(第5回〈2022年〉・チーム稲葉)[注釈 5]
- ABEMA地域対抗戦:1回(2024年・チーム中部)[注釈 6]
将棋大賞
- 第50回(2022年度) 最多対局賞、新人賞
- 第52回(2024年度) 勝率一位賞
在籍クラス
| 開始 年度 |
順位戦 出典[31] |
竜王戦 出典[32] | ||||||||||||||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 期 | 名人 | A級 | B級 | C級 | 期 | 竜王 | 1組 | 2組 | 3組 | 4組 | 5組 | 6組 | 決勝 T |
|||||
| 1組 | 2組 | 1組 | 2組 | |||||||||||||||
| 2020 | 79 | C251 | 8-2 | 34 | 6組 | -- | 0-1/昇3-1 | |||||||||||
| 2021 | 80 | C206 | 8-2 | 35 | 6組 | -- | 1-1/昇7-1 (5位) | |||||||||||
| 35 | (6組昇決 5位決定戦 勝利 → 5組昇級) | |||||||||||||||||
| 2022 | 81 | C205 | 9-1 | 36 | 5組 | -- | 4-1 (2位) | |||||||||||
| 2023 | 82 | C125 | 10-0 | 37 | 4組 | -- | 0-1/昇6-0 | |||||||||||
| 2024 | 83 | B222 | 9-1 | 38 | 3組 | -- | 4-1 (2位) | |||||||||||
| 2025 | 84 | B111 | - | 39 | 2組 | -- | - | |||||||||||
| 順位戦、竜王戦の 枠表記 は挑戦者。右欄の数字は勝-敗(番勝負/PO含まず)。 順位戦の右数字はクラス内順位 ( x当期降級点 / *累積降級点 / +降級点消去 ) 順位戦の「F編」はフリークラス編入 /「F宣」は宣言によるフリークラス転出。 竜王戦の 太字 はランキング戦優勝、竜王戦の 組(添字) は棋士以外の枠での出場。 | ||||||||||||||||||
年度別成績
| 年度 | 対局数 | 勝数 | 負数 | 勝率 | (出典) | |||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 2020年度 | 39 | 28 | 11 | 0.7179 | [33] | 通算成績 | ||||
| 年度 | 対局数 | 勝数 | 負数 | 勝率 | (出典) | 対局数 | 勝数 | 負数 | 勝率 | (出典) |
| 2021年度 | 55 | 43 | 12 | 0.7818 | [34] | 94 | 71 | 23 | 0.7553 | [35] |
| 2022年度 | 68 | 50 | 18 | 0.7352 | [36] | 162 | 121 | 41 | 0.7469 | [27] |
| 2023年度 | 49 | 33 | 16 | 0.6734 | [37] | 211 | 154 | 57 | 0.7298 | [38] |
| 2024年度 | 51 | 43 | 8 | 0.8431 | [39] | 262 | 197 | 65 | 0.7519 | [40] |
| 2021-2024 (小計) |
172 | 126 | 46 | |||||||
| 通算 | 262 | 197 | 65 | 0.7519 | [40] | |||||
| 2024年度まで | ||||||||||
著書
- AI流 中飛車破り~旧型・新型・服部スペシャル~(2022年4月27日、マイナビ出版 ISBN 978-4-8399-7994-2)